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酒をのまない国はどこ?世界の飲酒をしない国ランキング

イスラム教の国は飲酒が禁止されている

世界では「イスラム教」など「宗教上の理由などにより飲酒が禁止」されている国も多く、飲酒をしない国が多く存在します。

世界で飲酒をしない人が多い国はどこなのでしょうか?

*日本は20歳以下の飲酒が法律で禁止されています。この記事は「世界の飲酒をしない国」の情報を提供する記事であり、酒の飲酒を助言する記事ではありません。また、国により「飲酒に関する法律」が異なります。その国の飲酒に関する法律を厳守してください。

世界の酒を飲まない国ランキング

世界の飲酒をしない国
世界一位 リビア
世界二位 アフガニスタン
世界三位 イエメン

世界で飲酒しない国ランキング
Population who never drink alcohol (%)

飲酒率
(%)
2016年
1リビア
(Libya)
99.5
2アフガニスタン
(Afghanistan)
99.1
3イエメン
(Yemen)
99
4モーリタニア
(Mauritania)
98
5クウェート
(Kuwait)
97.9
6シリア
(Syria)
97.7
7ソロモン諸島
(Solomon
Islands)
97.1
(?)
8パキスタン
(Pakistan)
96.5
9イラン
(Iran)
96
10スーダン
(Sudan)
95.2
11モロッコ
(Morocco)
94.6
12エジプト
(Egypt)
94.3
13ヨルダン
(Jordan)
93.9
14イラク
(Iraq)
93.8
15アルジェリア
(Algeria)
93.5
16サウジアラビア
(Saudi Arabia)
93.4
17コモロ
(Comoros)
93.3
18バングラデシュ
(Bangladesh)
92.5
19チュニジア
(Tunisia)
91.3
20レバノン
(Lebanon)
90.1
21テュルキエ
(Turkiye)
89.1
22モルディブ
(Maldives)
85.8
23オマーン
(Oman)
85.3
24バーレーン
(Bahrain)
84.4
25ニジェール
(Niger)
75.2
26セネガル
(Senegal)
74.3
27ギニア
(Guinea)
73.6
28マリ
(Mali)
73.2
29チャド
(Chad)
72.7
30ジンバブエ
(Zimbabwe)
71
31アラブ首長国連邦
(AUE)
70.6
32レソト
(Lesotho)
70.6
33キリバス
(Kiribati)
70.5
34トーゴ
(Togo)
69.9
35ガーナ
(Ghana)
69.5
36ベナン
(Benin)
69.5
37ジブチ
(Djibouti)
68.9
38ガンビア
(Gambia)
68.5
39エリトリア
(Eritrea)
68.1
40スロベニア
(Slovenia)
67.7
41バヌアツ
(Vanuatu)
67.6
42パプアニューギニア
(Papua
New Guinea)
67.6
43マダガスカル
(Madagascar)
67
44ネパール
(Nepal)
66.9
45モザンビーク
(Mozambique)
66.8
46ツバル
(Tuvalu)
66.4
47トンガ
(Tonga)
66.4
48ギニアビサウ
(Guinea-Bissau)
66.1
49ブータン
(Bhutan)
64.8
50ミクロネシア連邦
(Micronesia)
64.7
51エチオピア
(Ethiopia)
64.7
52リベリア
(Liberia)
63.7
53シエラレオネ
(Sierra Leone)
63.5
54マラウイ
(Malawi)
63.2
日本
(Japan)
9.1

酒を飲まない国

飲酒を禁止している宗教
「イスラム教」は飲酒を禁止しています。「キリスト教も宗派により禁止」「仏教」「バハイ教」「ジャイナ教」「シク教」などが飲酒を禁止しています。

仏教も飲酒が禁止されている
禁止されています。仏教は信者が守らなければいけない「五戒」があり、その中の一つに「不飲酒戒」があります。日本は仏教が主体となっていますが、仏教が浸透する以前は「神」を主体とした「神道」が軸となっており、宗教の戒律が曖昧になっています。

神と仏の違いって何?
仏は「釈迦(しゃか)」を唯一神とする宗教です。英語ではBudda(ブッダ:仏陀)と言い、悟りを得る人を仏陀と呼びます。基本的に同じ意味合いで使われます。

神は主に「キリスト」「父(創造主)」を指しますが、日本の神は「人の枠を超えた存在」として扱われています。

イスラム教でも飲酒をする国が存在する
イスラム教を主体とする国でも「アゼルバイジャン」「トュルキエ(旧トルコ)」などは飲酒に寛大です。これらの国々は「ワイン」がイスラム教が浸透する以前から伝統的に生産されており、レストランなどでも酒が提供されています。しかし、若者の飲酒率が世界全体で低下しており、本来のイスラム教の戒律を守る人が増加しています。

酒が飲めない国で酒を飲むには?
外資系のホテルでは酒が提供されている事が多く、ホテルの中で飲酒が可能な場合が多くなります。路上での飲酒は基本的にどの国も禁止している事が多く、注意が必要です。

線引きが曖昧な飲み物
ロシアなどで飲料される「ケフィア」はカフカス地方を起源とする発酵飲料です。ケフィアは酵母によりアルコール発酵し、少量ですがアルコールが含まれます。アルコール度数が1%未満のため日本の酒税法にはあたりませんが、人よっては「酔う」場合がありますので注意が必要です。

リビア
飲酒をしない人の割合

リビアの飲酒をしない人の割合
リビアで飲酒をしない人の割合は99.5%です。

イスラム教を主体とする国
リビアはアフリカ大陸の北に位置し、エジプトの隣になります。国民の97%以上がイスラム教徒で、リビアでは酒の販売が禁止されています。

飲酒・酒類の製造・販売が禁じられていますが、違法に販売されているケースがあり、2013年には工業アルコールを利用した密造酒により、378人が中毒・13人の死亡事故が発生しています。

アフガニスタン
飲酒をしない人の割合

アフガニスタンはイスラム教の国
アフガニスタンは国民の99%以上がイスラム教を信仰する国です。2021年から厳格なイスラム教の法を厳守する「タリーバーン」が政権を握っています。アフガニスタンで飲酒は法律で禁止されており、販売も禁止されています。

ゾロアスター教
古代のペルシャの預言者「ゾロアスター」を開祖とする宗教で、アフガニスタンではイスラム教を信仰する以前に信仰されていました。「アフラ・マズダ」を最高神とする宗教ですが、多神教に近い宗教です。飲酒が可能な宗教ですが、現在アフガニスタンでゾロアスター教を信仰する人はほとんどいません。

イエメン
飲酒をしない人の割合

イエメンで飲酒は禁止されている
イエメンはイスラム教を主体とする国で、飲酒は法律で禁止されています。酒の販売も禁止されており、「カート」と呼ばれる植物が嗜好品になっています。カートは日本へも条件を満たす場合に輸入する事が可能ですが、禁止している国も多く注意が必要です。また、厚生省の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」に指定されており、「経口目的として許可なく販売した場合は、行政指導の対象となる」とされています。

コーヒーの生産が有名
イエメンにはコーヒーの発祥となった都市「モカ」が有名です。モカは過去にコーヒーの取引が盛んにおこなわれていましたが、現在はあまり取引はおこなわれておらず、観光地として有名です。

モーリタニア
飲酒をしない人の割合

モーリタニアはどこ?
モーリタニアはアフリカ大陸の北西端に位置し、イスラム教を信仰する国民が99%以上を占めるイスラム国家です。モーリタニアは飲酒・酒の販売が禁止されており、基本的に国内で酒を見かける事はありません。

モーリタニアの風習
モーリタニアは「カヴァージュ」「ルブル」という「女性を肥満にさせる風習」が存在します。肥満体系の女性は「豊かな家庭の象徴」とされ、女性に多くの穀物などを摂取させる「強制摂食」が限定的におこなわれています。政府や一部の団体から批判が相次いでおり、このような風習は減少傾向にありますが、モーリタニアでは現在も女性の肥満が多くなっています。

クウェート
飲酒をしない人の割合

飲酒・酒の販売は禁止
クウェートはイスラム教を信仰する人が約85%と上位の国と比べると若干低くなっています。外国人労働者が非常に多い国で、クウェート国籍を持つ人よりも外国人の割合が多くなっています。飲酒や酒の販売は厳格に禁止されており、注意が必要になります。

シリア
飲酒をしない人の割合

シリアの宗教
シリアではイスラム教が大多数を占めますが、キリスト教なども1割程存在します。

シリアでは飲酒が法律で禁止されていない
シリアではキリスト教徒なども多く存在するため、国内で飲酒は禁止されていません。古くから「ブドウ」の栽培がおこなわれており、伝統的にワインを造るワイナリーなども存在します。非常に質の高いブドウが国内で生産され、料理などにも多く利用されています。

「アラック」と呼ばれる蒸留酒が飲酒される事が多くなっており、シリアでも伝統的につくられています。

パキスタン
飲酒をしない人の割合

国内で飲酒可能だが限定的
パキスタンは国民の多くがイスラム教を信仰する国ですが、外国人観光客のためにアルコールなどが限定的に販売されています。公共の場での飲酒は控える必要がありますが、外国人が多く、酒類販売所などで限定的に購入する事が可能です。アルコール類の輸入は禁止されていますが、国内でアルコール飲料の生産がおこなわれています。

ビジネスを円滑にすすめるツールとして外国人に提供される事が多く、国内でイスラム教を信仰する人は飲酒をしません。

生産は厳格的に分けられている
パキスタンではビールなどを製造する工場が存在し、ソフトドリンクの生産などもおこなわれていますが、生産は厳格に分けられています。これは食肉加工所なども同じで、イスラム教が口にする事の出来ない食品の生産は厳格に分ける必要があります。

イラン
飲酒をしない人の割合

飲酒は禁止されている
イラン国内では飲酒・所持・販売が厳格に禁止されています。持ち込みも処罰される可能性がありますので注意が必要です。イランは「果物」の生産が有名で「ブドウ」などが多く生産されています。「密造酒」などをつくる人も多く、国内で大きな問題になっています。

スーダン
飲酒をしない人の割合

スーダンの宗教
スーダンも「イスラム教」が主体となっていおり、イスラム教を信仰する国民の割合は70%を超えています。2021年よりイスラム教徒以外の飲酒が法律で可能になりましたが、国内へ酒類の持ち込みは禁止されており、イスラム教徒の飲酒は厳格に禁止されています。国内でアルコールの販売は禁止されていますが、密造酒などが販売されているケースがあり注意が必要です。

伝統的な酒「アラギ」
スーダンでは「アラギ(アラック)」という伝統的な酒がつくられます。北アフリカでは限定的に飲酒する風習が一部の地域に存在しており、スーダンでも販売されているケースがあります。

日本
酒を飲まない人の割合

世界的に飲酒する人が多い国
日本は仏教徒が多い国ですが、飲酒する人が非常に多く「ビジネスを円滑にするため」「親睦を深める」「神事」など様々な場面で酒を飲む機会が多くなります。近年は「若者のアルコール離れ」が進行しており、酒を飲まない人が増加しています。

まとめ

好まれるアルコールの変化
世界では近年「ワイン」「ビール」が好まれる傾向があり「スピリッツ」などの強い酒の消費量が減少しています。しかし、酒の酌み交わしは親睦を深めるための重要な場面と考える国が多く、家族・友人・ビジネス相手など様々な場面で酒が消費されます。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

WHO. "The Global Health Observatory - Alcohol, abstainers lifetime (%)" (English) 2000-2024年. ©WHO 2024. 2021年11月13日閲覧
WHOの利用規則はこちら (English) です。

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