農業は多くの二酸化炭素を排出する
農業は私たちの生活を支える重要な産業であり、人口増加と共に規模を拡大させる必要がります。現代の農業は機械化や化学肥料の利用が増加しており、二酸化炭素(CO2)を含む温室効果ガスが多く排出されます。世界での国々は農業により、どのくらいCO2を排出しているのでしょうか?
農業の二酸化炭素排出量はどのくらい?
世界全体の温室効果ガス排出量のうち、農業が占める割合は約18~20%とされています。二酸化炭素に加え、メタンや一酸化二窒素も農業から排出される主要な温室効果ガスです。特に先進国と発展途上国では排出量や原因が異なり、先進国では機械化や化学肥料の使用が、途上国では焼畑農業や森林破壊が主な要因となっています。
主な二酸化炭素排出源とは?
●土地利用の変化:森林伐採や湿地の農地化は、大量の二酸化炭素を放出します。
●農業機械の使用:トラクターや収穫機は化石燃料を使用しており、二酸化炭素を排出します。
●肥料の生産と使用:化学肥料の製造過程や使用時に発生するエネルギー消費が大きな要因です。
世界
農業による二酸化炭素
排出量
農業による二酸化炭素
世界一位 インド
世界二位 中国
世界三位 ブラジル
農業による二酸化炭素
メートリックトン(Mt)
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国名 | 農業の CO2排出量 2022年 |
---|---|
世界 | 150.5787 |
インド | 32.6348 |
中国 | 13.6825 |
ブラジル | 12.9131 |
米国 | 7.002 |
ロシア | 6.8914 |
インドネシア | 6.7583 |
パキスタン | 6.1019 |
カナダ | 4.3975 |
テュルキエ | 3.3653 |
エジプト | 2.9727 |
メキシコ | 2.9381 |
タイ | 2.862 |
ウクライナ | 2.4741 |
オーストラリア | 2.472 |
アルゼンチン | 2.3234 |
バングラデシュ | 2.251 |
フランス | 2.0628 |
ウズベキスタン | 1.9627 |
ベトナム | 1.9594 |
ポーランド | 1.8956 |
英国 | 1.8664 |
イラン | 1.8583 |
ミャンマー | 1.6963 |
フィリピン | 1.6745 |
ルーマニア | 1.278 |
マレーシア | 1.2547 |
ナイジェリア | 1.1335 |
スペイン | 1.1169 |
ブルガリア | 1.0711 |
南アフリカ | 1.0442 |
ニュージーランド | 0.9742 |
ペルー | 0.9739 |
トルクメニスタン | 0.8582 |
イタリア | 0.7396 |
コロンビア | 0.6274 |
モロッコ | 0.6119 |
ドイツ | 0.5935 |
グアテマラ | 0.5607 |
エクアドル | 0.5275 |
ベラルーシ | 0.5024 |
リトアニア | 0.4777 |
エチオピア | 0.4651 |
カザフスタン | 0.4541 |
チリ | 0.3905 |
ウルグアイ | 0.3637 |
タンザニア | 0.3285 |
スリランカ | 0.3208 |
韓国 | 0.3166 |
日本 | 0.3159 |
サウジアラビア | 0.2983 |
エルサルバドル | 0.2862 |
ケニア | 0.2843 |
アゼルバイジャン | 0.2732 |
ザンビア | 0.2378 |
ドミニカ共和国 | 0.2155 |
ラトビア | 0.2147 |
マリ | 0.2064 |
ギリシャ | 0.2042 |
ハンガリー | 0.1961 |
アイルランド | 0.1727 |
モルドバ | 0.1596 |
ニカラグア | 0.1578 |
コスタリカ | 0.1569 |
アルジェリア | 0.1542 |
ネパール | 0.1523 |
スロバキア共和国 | 0.1181 |
ベネズエラ | 0.1092 |
チェコ | 0.1084 |
タジキスタン | 0.1076 |
クロアチア | 0.107 |
キルギス共和国 | 0.1059 |
シリア | 0.1019 |
ジョージア | 0.1009 |
チュニジア | 0.0932 |
エストニア | 0.0914 |
カメルーン | 0.0845 |
コートジボワール | 0.0833 |
イラク | 0.0791 |
パラグアイ | 0.0768 |
イスラエル | 0.0724 |
アルバニア | 0.0649 |
ジンバブエ | 0.06 |
セネガル | 0.0596 |
デンマーク | 0.0579 |
オランダ | 0.0541 |
オーストリア | 0.0483 |
アフガニスタン | 0.0462 |
北マケドニア | 0.0407 |
ベルギー | 0.0388 |
アルメニア | 0.0368 |
ポルトガル | 0.0337 |
キューバ | 0.0324 |
レバノン | 0.0317 |
スーダン | 0.0243 |
ボスニア ヘルツェゴビナ | 0.0233 |
ヨルダン | 0.0218 |
スウェーデン | 0.0218 |
モーリシャス | 0.0198 |
リビア | 0.0159 |
スイス | 0.0131 |
韓国 | 0.0127 |
トリニダード トバゴ | 0.0094 |
ノルウェー | 0.0062 |
キプロス | 0.0053 |
スロベニア | 0.0039 |
クウェート | 0.0018 |
カタール | 0.0016 |
フィンランド | 0 |
アイスランド | 0 |
アルバ | - |
アンゴラ | - |
アンドラ | - |
アラブ首長国連邦 | - |
アメリカ領サモア | - |
アンティグア バーブーダ | - |
ブルンジ | - |
ベナン | - |
ブルキナファソ | - |
バーレーン | - |
バハマ | - |
ベリーズ | - |
バミューダ | - |
ボリビア | - |
バルバドス | - |
ブルネイ | - |
ブータン | - |
ボツワナ | - |
中央アフリカ共和国 | - |
コンゴ民主共和国 | - |
コンゴ共和国 | - |
コモロ | - |
カーボベルデ | - |
キュラソー | - |
ケイマン諸島 | - |
ジブチ | - |
ドミニカ | - |
エリトリア | - |
フィジー | - |
フェロー諸島 | - |
ミクロネシア連邦 | - |
ガボン | - |
ガーナ | - |
ジブラルタル | - |
ギニア | - |
ガンビア | - |
ギニアビサウ | - |
赤道ギニア | - |
グレナダ | - |
グリーンランド | - |
グアム | - |
ガイアナ | - |
香港 | - |
ホンジュラス | - |
ハイチ | - |
マン島 | - |
ジャマイカ | - |
カンボジア | - |
キリバス | - |
セントクリストファー ネイビース | - |
ラオス | - |
リベリア | - |
セントルシア | - |
リヒテンシュタイン | - |
レソト | - |
ルクセンブルク | - |
マカオ | - |
モナコ | - |
マダガスカル | - |
モルディブ | - |
マーシャル諸島 | - |
マルタ | - |
モンテネグロ | - |
モンゴル | - |
モザンビーク | - |
モーリタニア | - |
マラウイ | - |
ナミビア | - |
ニューカレドニア | - |
ニジェール | - |
ナウル | - |
オマーン | - |
パナマ | - |
パラオ | - |
パプアニューギニア | - |
プエルトリコ | - |
フランス領ポリネシア | - |
ルワンダ | - |
シンガポール | - |
ソロモン諸島 | - |
シエラレオネ | - |
サンマリノ | - |
ソマリア | - |
セルビア | - |
南スーダン | - |
サントメ・プリンシペ | - |
スリナム | - |
エスワティニ | - |
セイシェル | - |
チャド | - |
トーゴ | - |
東ティモール | - |
トンガ | - |
ツバル | - |
ウガンダ | - |
セントビンセント グレナディーン諸島 | - |
イギリス領 ヴァージン諸島 | - |
ヴァージン諸島 (米国) | - |
バヌアツ | - |
サモア | - |
コソボ | - |
イエメン共和国 | - |
[1]
各国の農業による
二酸化炭素排出量
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[1]
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各国
農業による二酸化炭素排出
情報
農業からなぜ二酸化炭素?
日本は「新たに森を切り開いて農地にする」という事は少ないと思われますが、世界の人口は増加しており、食料を増産させる必要があります。ブラジルやアフリカの森林伐採が続いており、音温室効果ガスの排出原因の一つになっています。
土地の改良により植林が行われる場合、植林地での植物の成長によって二酸化炭素が吸収される一方で、植林の過程での機械の使用や輸送によって二酸化炭素が排出されます。土地の改良により排出される温室効果ガスは非常に多く、農業から排出される温室効果ガスの大半が土地の改良によるものです。
化石燃料の使用
農業はトラクターや収穫機、耕運機などの機械が欠かせません。これらの機械は主にディーゼルやガソリンなどの化石燃料を使用しており、その燃焼時に二酸化炭素が発生します。例えば、大規模農業では広い農地を耕すために大型のトラクターを長時間稼働させることが多く、結果として大量のCO2が排出されます。

この要因で排出されるCO2はほんの一部です。
また、農作物の輸送や販売の過程でもトラックや船舶、飛行機が利用され、輸送時の燃料消費が二酸化炭素の排出量を増加させています。特に遠方の国や地域への輸出入が盛んな場合、その影響はさらに拡大します。

移動・移動による二酸化炭素の排出量は非常に多く「移動に二酸化炭素の排出量が少ない船を利用」する活動化なども増加しています。
肥料や農薬の製造過程での排出
農業に欠かせない肥料や農薬の製造過程でも、二酸化炭素が排出されます。窒素肥料の製造には大量のエネルギーが必要であり、その際に使用される化石燃料がCO2を生み出します。
さらに、化学肥料や農薬の輸送・散布過程でも機械が使用されるため、二重に二酸化炭素排出の原因となっています。現代の集約農業では、肥料や農薬の使用が増加傾向にあり、その影響は無視できません。
地球にどのような影響がでる?:
温暖化の加速
農業から排出される二酸化炭素は温室効果ガスの一つとして、地球温暖化の原因となります。温室効果ガスが増えると大気中に熱が閉じ込められ、地球全体の温度が上昇します。
地球温暖化が進行すると、異常気象や海面上昇が発生し、農業そのものにも悪影響を与えます。例えば、干ばつや豪雨によって農作物が枯れたり収穫量が減少するリスクが高まります。

近年、風や雨が強いのは「海面の温度上昇により温められた空気」と「大陸で冷やさせた空気」がぶつかる事により強い雨や風を発生させています。
生態系への影響
森林伐採や農地の拡大は、生態系のバランスを崩す要因にもなります。動植物の生息地が失われることで生物多様性が減少し、結果として自然の生態系が崩壊する可能性があります。
例えば、熱帯雨林が失われると、そこに生息していた動物が絶滅の危機に瀕するだけでなく、CO2を吸収する森林が減少するため、さらに二酸化炭素排出が増える悪循環が生じます。

種の全滅や進化は歴史の中で何度も発生していますが「人間が起こした災害で種を全滅させる」事は自然の摂理に反しており、地球にどのような変化をもたらすか、わかりません。小さな種の全滅が「バタフライエフェクト」を発生させる要因になる可能性もあり、注意が必要です。
空気の質の低下
化石燃料の燃焼や焼畑農業によって排出される二酸化炭素は、大気汚染の原因にもなります。都市部だけでなく農村地域でも空気の質が低下し、人間の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
農業地域で大規模な焼き払いが行われると、大気中のCO2や微粒子が増加し、呼吸器系の疾患を引き起こす原因となります。
白亜紀は暑かったんじゃないの?
二酸化炭素の量が多く、現在より平均気温が10度近く高かったと言われ、北極や南極に氷がなかったとされます。これは「火山活動が活発で火山から出る二酸化炭素の量が多かった」事などが要因と言われており、寒い土地で温暖な地方で生息される動物の化石が発見されるのはそのためです。
インド
農業による二酸化炭素排出
インドは世界第2位の人口を抱え、農業が国民の生活と経済を支える重要な産業です。しかし、農業活動は二酸化炭素(CO2)排出の一因ともなっており、環境問題への対策が求められています。
化石燃料を使った農業機械の使用
インドでは、農業機械の導入が進んでおり、トラクターやポンプの使用が増加しています。特に灌漑用ポンプにはディーゼル燃料が多く使われ、稼働時に二酸化炭素が排出されます。
インドの北部地域では、地下水の利用が盛んであり、大量のディーゼルポンプが稼働しています。この化石燃料の消費がCO2排出量を押し上げ、環境問題の一因となっています。

インドでは地下水の水位の低下が大きな問題になっており、将来的に地下水が枯渇すると思われます。
焼畑農業と作物残渣の野焼き
収穫後に残った作物の茎や葉(残渣)を燃やす「野焼き」が広く行われています。特にパンジャブ州やハリヤーナー州では、収穫後の稲わらを処理するために野焼きが行われ、大量の二酸化炭素とともに大気汚染物質が放出されます。
この野焼きは環境への負荷が大きいだけでなく、デリーなどの都市部で深刻な大気汚染を引き起こし、人々の健康にも悪影響を及ぼしています。

「都市部の観光は避けろ」と言われるくらい大気汚染が深刻化しています。国内で環境問題を注視する人も増加し、何らかの対策が必要です。
インドの農業の今後の課題
インドの農業は、化石燃料の使用や野焼き、肥料の使用などを通じて多くの二酸化炭素を排出しており、地球温暖化や大気汚染の原因となっています。しかし、再生可能エネルギーの導入や作物残渣の有効活用、持続可能な農法への転換といった取り組みが進行中です。
今後は、技術支援や政策の強化によって、環境と調和する農業の発展が求められます。農業と環境問題の両立を目指すことで、持続可能な未来を築くことができると考えられています。
中国
農業による二酸化炭素排出
中国は世界最大のエネルギー消費国であり、二酸化炭素の排出量も世界最大規模です。農業では二酸化炭素以外に「メタン」「一酸化二窒素」の排出が問題視されており、2030年までに二酸化炭素排出量のピークアウト(最大値からの減少)、2060年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量ゼロ)を達成する目標を掲げています。

中国は環境問題に真剣に取り組んでおり、今後、中国から二酸化炭素排出を低下させる様々な技術が誕生すると思われます。
農村部はあまり進んでいない
中国は地方などの農業の機械化なども進んできていますが、それらは環境保全型の農業とは言えません。都市部と農村部では社会の差が大きく、見えない問題になっています。

地方に隠れ債務が多いとされ、国内で大きな問題になっています。中国経済は鈍化してきていますが、技術力があるため、問題を乗り越えられる力はあると思われます。
ブラジル
農業による二酸化炭素排出
ブラジルブラジルは農業および関連する土地利用の変化が温室効果ガス排出の主要な要因となっています。特に、森林伐採や焼畑農業による土地の改良が二酸化炭素の大量排出につながっています。
アマゾンの森林減少
アマゾンの550万平方キロメートルの面積を有していましたが、すでに約17~20%が失われたとされています。つまり、6.5万平方メートルがすでに消失しており、「琵琶湖」で例えると、約10,313.85倍になります。
なぜ森林伐採をおこなうの?
大規模な牛肉生産や大豆栽培のために森林が伐採されます。大豆は食用以外に「バイオエタノール」としても利用されるため利用価値が高く、北米•中米•南米では非常に多く生産されます。
違法伐採も多い
木材の商業目的での違法伐採が広範囲で行われています。
鉱業活動
アマゾンでは金や鉄鉱石の採掘もおこなわれており、森林破壊を加速させています。
アマゾン消失で起こりうる問題
アマゾンは南米全域の降雨パターンに影響を与えており、森林減少が干ばつを引き起こす可能性があります。アマゾンは地球ので一番大きい循環システムであり、地球規模で大災害につながる恐れがあります。

ブラジルで生産される食糧は世界中に輸出されます。ブラジルだけの問題ではありません。
米国
農業による二酸化炭素排出
米国は世界で排出される温室効果ガスの上位国ですが、革新的な技術や政策によって排出削減と持続可能性を両立する可能性があります。国内は気候変動の影響と思われる災害が増加しており、温暖化についての話し合いがおこなわれています。
米国の最先端の農業
近年の農業は気候変動などの影響により、難しくなってきています。
ドローンなどを利用
ドローン、GPS、センサー、AIなどの技術を活用し、作物の生育状況や土壌の状態をリアルタイムで監視・管理します。土壌の渇き具合や、生育状況、病気の発生を素早くつきとめ、適切な処置をおこないます。
スマート農業
IoT: Internet of thing(モノのインターネット)を活用し、農業機械や施設をネットワークで管理します。ハウスや植物工場の温度管理、動物に取り付けたセンサーなどでモニタンリングをおこないます。
室内でおこなう農業
「Vertical Farming:バーティカルファーミング」や「植物工場」と呼ばれ、LEDを人工太陽として植物を栽培します。無菌室でおこなうため、病気が発生が発生しません。

農薬を利用する必要がありません。植物工場で育った野菜や果物は市販の物より長持ちします。
機械化と自動化
種まき、除草、収獲を自動化し、人件費を抑えます。AIを使った雑草認識システム(レーザー照射など)による精密除草などがおこなわれます。
持続可能な農業
再生可能エネルギー(ソーラー、バイオマス)を活用し、炭素排出を削減します。利用される電気を太陽光でおこなうなど、化石燃料の利用を削減できます。
「CRISPR:クリスパー」
「CRISPR:クリスパー」とは遺伝子を操作し、病気に強い種を生み出す方法です。近年、気候変動などの影響により、作物の育成が難しくなってきています。干ばつなどに強い種を開発し、雨の少ない地域などで作物の栽培などがおこなわれます。

病気に強い種の開発もおこなわれています。
「カバークロップ(緑肥)」
カバークロップとは「緑肥」の事であり、作物の休閑期や栽培時に畑の空いているスペースで畑の栄養となる作物を育てる事です。イネ科、マメ科などの植物が栽培され、作物に吸収された「窒素」を補充するなどの目的でおこなわれます。土壌の微生物の活動も活発になり、温室効果ガスの削減もできるとされます。
ロシア
農業による二酸化炭素排出
ロシアの農業も、他の国と同様に温室効果ガスの排出源となっています。二酸化炭素の排出量自体は農業全体の排出量の中では比較的小さな割合を占めますが、農業活動が温室効果ガスに与える影響は無視できません。
寒冷な土地の農業
ロシアは寒冷な土地を有しているため、温暖な「カフカス地方(コーカサス地方)」などで主におこなわれます。近年、ロシアでは温室栽培が増加してきており、自動環境制御の植物工場がロシアの都市「サンクトペテルブルグ」などに登場しています。
ロシアの農業が世界を動かす?
ロシアで生産される小麦、大麦、ライ麦は輸出量が多く、アフリカや中東を中心に輸出されます。これらの作物の生産量が減少する年は輸出国のパンの価格が上昇し、市民の暴動に繋がります。「アラブの春」もロシアの作物生産量減少が大きな要因とされており、一部では災害に強い作物の栽培などがロシア国内でおこなわれてます。
労働力不足
ロシア国内だけの問題ではありませんが、農業従事者が減少しています。世界的に農家の年収は低い傾向があり、地方などは慢性的に人手不足です。
牛にVR? ロシアの最先端
牛にVR映像(ゴーグル型の映像デバイス)を見せ、搾乳量を増やす方法です。牛は狭い場所で飼育されるケースが多く、日常的にストレスを感じています。牛に取り付けたVRデバイスで広い農地などを見せ、リラックスさせる実験などがおこなわれています。

日本も飼育できるスペースは限られており、動物にストレスがかかりやすいと言われています。同じ生き物である以上、ストレスがかからない方法で生活してほしいと願う事は必然的です。
参考
1. WORLD BANK GROUP. "Carbon dioxide (CO2) emissions from Agriculture (Mt CO2e) - Fragile and conflict affected situations" (English) 2024年. © 2024 The World Bank Group. 2024年4月06日閲覧。
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。