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世界の肉 消費量ランキング

日本も非常に多くの「肉」を消費している印象がありますが、実際の消費量は世界50位以下になり、世界では更に多く肉が消費されています。

世界では年間どのくらい肉が消費されているのでしょうか?

世界の肉
消費量ランキング


世界の肉 消費量
世界一位 香港
世界二位 アメリカ
世界三位 オーストラリア


世界の肉 消費量ランキング
Meat – consumption (kg/capita/year)

消費量
(kg)
(一人あたり)
2020年
1香港
(Hong Kong)
136.31
2アメリカ
(America)
128.63
3オーストラリア
(Australia)
121.53
4モンゴル
(Mongolia)
111.56
5アルゼンチン
(Argentina)
110.16
6マカオ
(Macao)
103.67
7スペイン
(Spain)
101.87
8イスラエル
(Israel)
99.37
9ブラジル
(Brazil)
99.15
10セントビンセント
グレナディーン
(Saint Vincent and
the Grenadines)
94.41
11リトアニア
(Lithuania)
90.87
12カナダ
(Canada)
90.55
13ベラルーシ
(Belarus)
90.39
14アイスランド
(Iceland)
90.23
15ポルトガル
(Portugal)
90.21
16ポーランド
(Poland)
89.52
17サモア
(Samoa)
88.3
18フランス領ポリネシア
(French Polynesia)
88.17
19台湾
(Taiwan)
86.95
20パナマ
(Panama)
86.79
21バハマ
(Bahamas)
85.07
22ニュージーランド
(New Zealand)
85.03
23チリ
(Chile)
83.04
24ハンガリー
(Hungary)
82.93
25クロアチア
(Croatia)
79.55
26アイルランド
(Ireland)
79.20
27チェコ
(Czech)
79.18
28マルタ
(Malta)
79.14
29イギリス
(U.K)
79.11
30ルクセンブルク
(Luxembourg)
78.94
31ドイツ
(Germany)
78.75
32韓国
(Korea)
78.54
33ニューカレドニア
(New Caledonia)
78.28
34セントルシア
(Saint Lucia)
78.25
35フランス
(France)
78.24
36モンテネグロ
(Montenegro)
77.43
37ボリビア
(Bolivia)
77.13
38オーストリア
(Austria)
76.92
39ロシア
(Russia)
76.90
40トリニダード・トバゴ
(Trinidad and Tobago)
75.93
41キプロス
(Cyprus)
75.58
42ギリシャ
(Greece)
74.50
43バルバドス
(Barbados)
72.97
44クウェート
(Kuwait)
72.66
45スロベニア
(Slovenia)
72.53
46カザフスタン
(Kazakhstan)
71.90
47キューバ
(Cuba)
71.56
48フィンランド
(Finland)
71.39
49メキシコ
(Mexico)
71.04
50ラトビア
(Latvia)
70.75
51イタリア
(Italy)
70.19
52セントクリストファー
ネイビース
(Saint Kitts and Nevis)
69.69
53スウェーデン
(Sweden)
68.02
54エストニア
(Estonia)
67.79
日本
(Japan)
53.42
世界平均42.76
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2020年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO

各国の肉 消費量


肉と身長の関係

肉を非常に多く消費しているアルゼンチン、ブラジル、チリ、台湾などは日本と平均身長が同じぐらいになります。

日本人の平均身長は1810年に157.80cm、1980年の171.70cmと比べ13.90cm増加しています。身長の伸び率は世界9位になっています。


世界で一番消費される肉の種類

「鶏肉」になります。アメリカ、ブラジルなども鶏肉の消費が一番多く、一番の要因は「価格が安い」事になります。


鶏肉以外が一番消費される国

中国は「豚肉」が一番消費されていますが、「鶏肉」の消費が増加しており、将来的に「鶏肉」が一番消費される肉になります。日本も過去に「豚肉」が一番多く消費されていましたが、現在は「鶏肉」が一番多く消費されています。


「世界の主食ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


「世界の魚の消費量ランキング」についての記事はこちらをご覧ください。


香港
肉 消費量


香港は2020年に一人あたり約136.31kgの肉を消費しており、1日に平均373.45gの肉を消費している計算になります。

肉は香港で利用されている中国語で「肉(ロウ)」です。


香港の牛肉消費量が多い理由

香港は国内外の観光客や香港で働く人が非常に多く、これらの人々が肉の消費量を押し上げています。実際の消費量は香港政府のデータによると、2002年の豚肉の消費量は1日平均105.2gで、牛肉の消費量は23.3gです。現在は更に多くの肉が消費されてると思われます。


香港で愛される「和牛」

香港では富裕層を中心に日本の「和牛」を好む人が非常に多く存在します。

日本から香港に輸出される和牛は「冷凍保存」される事なく提供されており、日本国内で提供されているような「質の高い和牛」が香港のレストランで提供されています。和牛を提供しているレストランでは「日本酒」なども一緒に提供される事が多くなっています。

アメリカ
肉 消費量


アメリカは2020年に一人あたり約128.63kgの肉を消費しており、1日に平均352.41gの肉を消費している計算になります。


アメリカの牛の飼育数

2019年にアメリカ国内で約9400万頭の牛が飼育されています。非常に多くの牛がアメリカ国内で飼育されており、世界中に輸出されています。


アメリカで減少する肉の消費量

アメリカでは2012年をピークに肉の消費量が大きく減少しています。背景には2011年に「大規模な干ばつ」が発生し、家畜の飼料となる作物の生産量が大きく減少した事などが要因の一つです。

現在肉の生産量は増加傾向にありますが、世界情勢の悪化による「燃料の高騰化」「生産コストの上昇」が続いており、肉の値段の高騰が懸念されています。


「鶏肉」の消費量が上昇

アメリカでは牛肉の消費量は減少していますが、「鶏肉」の消費量が上昇しています。上昇する価格の影響で牛肉の購入を控える家庭が増加、かわりとなる価格の安い鶏肉が多く購入される傾向が高くなっています。

オーストラリア
消費量


オーストラリアは2020年に一人あたり約121.53kgの肉を消費おり、1日に平均332.95gの肉を消費している計算になります。
 

オーストラリアの牛の飼育数

2019年にオーストラリア国内では約2400万頭の牛が飼育されていて、日本にも多くの牛肉が輸出されています。


オーストラリアの「WAGYU」

オーストラリアでは日本の「和牛」が生産されています。和牛は「WAGYU」というブランド名で世界中で販売されており、一部の人から人気を得ています。


オーストラリアで一番消費される肉は「鶏肉」

オーストラリアでは牛肉の消費量より「鶏肉」が多く、一人当たり40kgを超える鶏肉が消費されています。牛肉・豚肉の消費量は約20kg~30kg、魚の消費量は約15kg、羊肉の消費量は他国と比べて多くなっていますが10kg未満になります。

モンゴル
肉 消費量


モンゴルは2020年に一人あたり約111.56kgの肉を消費おり、1日に平均426.30gの肉を消費している計算になります。

肉はモンゴル語で「мах(マーハ)」です。


モンゴルの食生活

モンゴルは「動物の狩猟」により文化を育んできた民族で、「モンゴル人は野菜が嫌い」といわれています。実際に全体の肉の消費量は非常に多く、日常生活において多くの肉が消費されていますが、社会主義の導入などにより栽培作物などを重要視するようになり、生産量は増加しています。しかし、「小麦」「ジャガイモ」の自給率は現在も低く、多くの食料を海外から輸入しています。


モンゴルは日本と似てる?

モンゴルは非常に寒い国で、年間の降水量も200ミリ前後と非常に少なくなっています。作物が育てにくい土地であり、動物の狩猟を中心に民族が生活の基盤を築いてきた国です。環境は大きく異なり、日本より中東の国々との類似点が多くなります。

アルゼンチン
肉 消費量


アルゼンチンは2020年に一人あたり約110.16kgの肉を消費しており、1日に平均301.80gの肉を消費している計算になります。

アルゼンチンで使用されているスペイン語で牛肉は「Carne (カルネ)」です。


アルゼンチンの牛の飼育数

アルゼンチンでは2019年に5400万頭の牛が飼育されており、国内で生産された牛肉が世界中に輸出されています。


減少している牛肉の消費量

アルゼンチンは非常に多くの肉が消費される国ですが、国内の肉の消費量は年々減少しています。アルゼンチンは国内の「肥満率」が非常に高く、肉の消費を控える人が増加しています。


コロナウイルスによる影響

2019年から発生している「コロナウイルス(Covid-19)」により外出する人が減少しています。レストランなどで消費される牛肉量が減少、更に国内のインフレーションにより牛肉の価格の高騰、購入を控える人が増加しています。


鶏肉の消費が上昇

アルゼンチンもアメリカ・オーストラリア同様に鶏肉の消費量が増加しています。鶏肉の消費量は2020年に44kg、豚肉の消費が14kgになります。

マカオ
肉 消費量


マカオは2020年に一人あたり約103.67kgの肉を消費しており、1日に平均284.40gの肉を消費している計算になります。


マカオも観光客が多い

マカオも香港同様に観光客が多く、マカオ国内で消費される肉の消費量を押し上げています。


増加する「植物性ミート」

マカオでは肉を使用しない大豆・エンドウ豆・キノコなどを利用した「植物性ミート」の開発が進んでいます。植物性ミートの消費量は先進国などで増加しており、今後状況によっては爆発的に増加する可能性があります。


なぜ植物性ミートが必要か?

世界で生産されている1/3の穀物が「家畜の飼料」として利用されています。

「動物性の肉」は動物の飼育に「大量の水」「飼料としての穀物」「暖房として利用される化石燃料」など非常に多くの手間がかかります。これらは環境破壊に大きく繋がり、世界人口の増加と共に更に環境破壊が進行します。

「植物性ミート」は環境への負担が大幅に軽減される可能性があり、「2050年までに二酸化炭素の排出量ゼロ」を目標としている国々などから大きな注目を集めています。

「植物性ミート」はマカオだけではなく「香港」でも増加しており、今後「動物性の肉」の消費量は減少する可能性があります。

スペイン
肉 消費量


スペインは2020年に一人あたり約101.87kgの肉を消費しており、1日に平均279.09gの肉を消費している計算になります。

スペイン語で牛肉は「Carne (カルネ)」です。


ヨーロッパ最大の肉消費国

スペインはヨーロッパ最大の肉消費国です。スペインでは2020年にCovid-19の蔓延で自宅で料理をおこなう人が増加、肉の消費量が2019年比で20%~30%前後増加しています。


観光客も非常に多い

スペイン・ポルトガルなどはヨーロッパからの観光客が非常に多く、国内の肉の消費量を押し上げています。スペイン料理は世界的に有名で、牛肉以外にも豚肉、鶏肉、魚を利用した料理が多く存在します。

イスラエル
肉 消費量


イスラエルは2020年に一人あたり約99.37kgの肉を消費しており、1日に平均272.24gの肉を消費している計算になります。

イスラエルで使用されているヘブライ語で牛肉は「בָּשָׂר (バサーウ)」です。


「ユダヤ教」は豚肉を食べない

「ユダヤ教」「イスラム教」は豚肉を食べない宗教です。「ユダヤ教」「イスラム教」は「豚」を「不浄な動物」としており、主に「雑食性の動物」は食べる事ができません。


「豚」はなぜ不浄?

牛は「草食動物」であり、食べた植物を「胃の中の微生物」「反芻:胃の中の食べ物を再び口に戻し噛みなおしをおこなう行為」により「タンパク質」に変換します。そのため、肉を食べる必要が無く、「非常にクリーンな動物」と考えられています。

「イスラム教」「ユダヤ教」などは不浄な物を口にする事を禁忌としており、「不浄ではない動物」を適切に食肉として加工処理をおこない消費しています。


パッケージ記される「食べる事」ができるマーク

ユダヤ教は「カシュルート」という「食物の清浄規定」が厳格に設定されており、食用可能な食べ物のパッケージには必ず「カシュルートであるマーク」が記されています。

ユダヤ教は食べ物に関する規定が非常に多く存在し、提供する際には注意が必要です。


増加するイスラエルの牛肉消費量

イスラエルの牛肉消費量は2015年から50%増加しています。「死肉」も禁忌とされるイスラルでは動物を国内に「生存している状態」で輸入し、国内で適切な処理を行いたいのが本音だと思いますが、生存している状態の輸送には家畜に大変な苦痛を伴うため、冷凍肉なども多く輸入しています。

ブラジル
肉 消費量


ブラジルは2020年に一人あたり約99.15kgの肉を消費しており、1日に平均271.16gの肉を消費している計算になります。

ブラジルで使用されているポルトガル語で牛肉は「eu no(エウノ)」です。


ブラジルの牛の飼育数

2019年にブラジル国内で約2億1400万頭の牛が育てられています。ブラジル産の牛肉は世界一の輸出量で、北米、アジア、ヨーロッパを含め世界中に輸出されています。


最大の輸出国になったプロセス

ブラジルは過去に「非常に粗悪な環境」で主に国内用の家畜の生産していましたが、劇的な生産技術の向上、サプラチェーンの組織化などがおこなわれ、現在は良質な肉の生産がおこなわれいます。輸出も非常にスムーズにおこなわれており、現在は世界中にブラジルで生産されて肉が輸出されています。

セントビンセントグレナディーン
肉 消費量


セントビンセント・グレナディーンは2020年に一人あたり約94.41kgの肉を消費しており、1日に平均258.65gの肉を消費している計算になります。

セントビンセント・グレナディーンでは公用語として「英語」です。


セントビンセント・グレナディーンはどこ?

カリブ海のセントビンセント島とグレナディーン諸島からなる島国です。セントビンセント島は「火山島」で、グレナディーン諸島は「サンゴ礁」になります。


アメリカからの観光客が多い

アメリカからの観光客が多く、セントビンセント・グレナディーンは主に観光業により収入を得ています。観光客による肉の消費量が多く、国内の肉の消費量を上昇させています。


火山の噴火

2021年にセントビンセント島に位置する「スフリエール火山」が噴火し、国民の1万6000人が避難しています。

「スフリエール火山」の噴火によりセントビンセント島の農業は壊滅的なダメージを受けています。セントビンセント島から南に位置する「グレナダ島」はセントビンセント島から多くの家畜を輸入しており、輸入が減少する恐れがあるグレナダ島・その他のカリブ諸国では家畜の生産量を増加させています。

まとめ


日本は2020年に一人あたり約53.42kgの肉が消費しており、1日に平均146.63gの肉を消費している計算になります。世界平均より多くの肉を消費していますが、消費量上位の国と比べ半分の量になります。


今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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