穀物は人間だけでなく家畜も消費する
穀物は「トウモロコシ」「麦」「米」など様々な種類が存在し、世界中の主食として消費されています。人間だけでは無く、家畜なども消費する重要な食料であり、世界中で生産されます。
世界ではどの国がどのくらい穀物を生産しているのでしょうか?
世界の穀物
生産量 ランキング
世界の穀物の生産量
世界一位 中国
世界二位 米国
世界三位 インド
世界の穀物 生産量
Cereals - Production (tonnes/year)
国 | 生産量 (トン) (t) 2021年 | |
世界 | 3,070,645,413 | |
1 | 中国 (China) | 633,846,950 |
2 | 米国 (U.S.A) | 452,628,438.9 |
3 | インド (India) | 356,345,000 |
4 | ロシア (Russia) | 117,574,453.8 |
5 | ブラジル (Brazil) | 112,220,282.9 |
6 | アルゼンチン (Argentina) | 87,691,545.11 |
7 | ウクライナ (Ukraine) | 85,338,631.18 |
8 | インドネシア (Indonesia) | 74,425,294 |
9 | フランス (France) | 66,880,910 |
10 | バングラデシュ (Bangladesh) | 62,156,213.25 |
11 | パキスタン (Pakistan) | 52,415,036 |
12 | オーストラリア (Australia) | 51,077,870.98 |
13 | ベトナム (Vietnam) | 48,301,218.49 |
14 | カナダ (Canada) | 46,738,983 |
15 | ドイツ (Germany) | 42,359,400 |
16 | タイ (Thailand) | 39,382,967.52 |
17 | メキシコ (Mexico) | 36,582,135.17 |
18 | ポーランド (Poland) | 33,996,290 |
19 | テュルキエ (Turkiye) | 31,864,404 |
20 | エチオピア (Ethiopia) | 30,108,985.38 |
21 | ナイジェリア (Nigeria) | 29,910,609.35 |
22 | フィリピン (Philippines) | 28,261,089.87 |
23 | ミャンマー (Myanmar) | 27,812,742.87 |
24 | ルーマニア (Romania) | 27,791,090 |
25 | スペイン (Spain) | 25,510,560 |
26 | イギリス (U.K) | 22,369,109 |
27 | エジプト (Egypt) | 22,301,153.76 |
28 | 南アフリカ共和国 (South Africa) | 19,764,573.44 |
29 | イタリア (Italy) | 16,568,150 |
30 | カザフスタン (Kazakhstan) | 16,566,888.05 |
31 | イラン (Iran) | 14,836,137.19 |
32 | ハンガリー (Hungary) | 13,980,870 |
33 | カンボジア (Cambodia) | 12,330,000 |
34 | 日本 (Japan) | 11,898,830.87 |
35 | ブルガリア (Bulgaria) | 11,639,300 |
36 | タンザニア (Tanzania) | 11,318,532.47 |
37 | ネパール (Nepal) | 11,118,512 |
38 | モロッコ (Morocco) | 10,447,740.21 |
39 | セルビア (Serbia) | 10,261,238.72 |
40 | マリ (Mali) | 8,819,409.61 |
41 | デンマーク (Denmark) | 8,640,070 |
42 | チェコ (Czech) | 8,227,120 |
43 | ベラルーシ (Belarus) | 7,595,631.26 |
44 | ウズベキスタン (Uzbekistan) | 7,196,403.42 |
45 | パラグアイ (Paraguay) | 6,304,401 |
46 | スーダン (Sudan) | 5,678,363.99 |
47 | スリランカ (Sri Lanka) | 5,622,708.9 |
48 | ペルー (Peru) | 5,616,092.54 |
49 | リトアニア (Lithuania) | 5,431,955.51 |
50 | 韓国 (Korea) | 5,340,820 |
51 | オーストリア (Austria) | 5,316,150 |
52 | イラク (Iraq) | 5,302,192 |
53 | ガーナ (Ghana) | 5,301,239.51 |
各国の穀物
情報
穀物のエネルギー
穀物のエネルギーは100gあたり約380カロリーになります。
穀物の価格が高騰
世界情勢の悪化により穀物の価格が高騰しています。穀物を多く生産しているウクライナやロシアからの輸出が難航しており、これらの国々から穀物を輸入している発展途上国では穀物の不足や価格の上昇、先進国でも穀物を含めた様々な食物の価格が問上昇しています。
ランキングは「米」「麦」「トウモロコシ」などの「穀草類」になります。
「米の生産量ランキング」はこちらになります。よろしかったらご覧ください。
「大豆の生産量ランキング」はこちらになります。よろしかったらご覧ください。
中国
穀物 情報
中国の穀物
中国語で穀物は「粮食(リャンシー)」です。
中国の穀物の特徴
中国の穀物には定義があり、「小麦」「米」「トウモロコシ」「大豆」「その他(イモ類・豆類・キビなど)」など大きく5つにわけられています。国内で一番生産量が多い穀物は「トウモロコシ」であり、次いで「小麦」「米」が続きます。
大豆の生産量は少ない
中国の大豆の生産量は年々増加していますが国内の需要量を満たせる量を生産しておらず、他国から多くの大豆を輸入しています。中国や日本は他国から安い大豆を輸入する傾向があり、日本で利用される大豆の多くが「カナダ」「アメリカ」「ブラジル」の大豆が輸入されています。
中国の穀物生産地
主に北東部の「黒龍江省(こくりゅうこうしょう)」、中東部の「河南省(かなんしょう)」、北東部の「山東省(さんとんしょう)」、中西部の「四川省(しせんしょう)」「江蘇省(こうそしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」「吉林省(きつりんしょう)」「安徽省(あんきしょう)」、中部の「湖北省(こほくしょう)」、北部の「モンゴル自治区」、東部の「江蘇省(こうそしょう)」「遼寧省(りょうねいしょう)」などで多く生産されています。
米国
穀物 情報
米国の穀物
英語で穀物は「Cereal(シリアル)」です。
米国の穀物の特徴
アメリカでは様々な穀物が生産されており、「麦(小麦・大麦・ライ麦など)」「トウモロコシ」「ミレット(キビ・アワなど)」「カニワ(キビに似た穀物)」「米」「大豆」などが多く生産されています。
生産量が多いのは「トウモロコシ」「大豆」「小麦」などが多くなります。
バイオ燃料や家畜の飼料としての穀物
アメリカでは穀物が食用だけでは無く「家畜の飼料」「バイオ燃料」としても利用されます。生産された穀物の多くが国外へ輸出され、日本へも多くの穀物が輸出されています。
日本の穀物はアメリカやオーストラリアから輸入される
日本の穀物は主に「アメリカ」「カナダ」「オーストラリア」から輸入されています。穀物の価格が世界全体で高騰しており、日本の穀物も間接的に価格が上昇しています。
アメリカの穀物生産地
アメリカの「大豆」「トウモロコシ」は主に北中部から中部にかけて生産されています。「小麦」は北部から中部、種類によりは「カルフォルニア州」などの「東部」でもおこなわれています。
インド
穀物 情報
インドの穀物
インドで利用されるヒンディー語で穀物は「अनाज(アナージ)」です。
インドの穀物の特徴
主に「トウモロコシ」「米」「麦(小麦・大麦・ライ麦など)」「豆類」「ミレット(キビ・アワ)など」が生産されています。
インドの南北の食生活の違い
インドは南北で食生活が異なります。南は「菜食主義者」が多く、主に「米」を主食として消費しています。北部は「パン食」が多く、「ナン」などのパンが多く消費されます。
インドの穀物生産地
小麦は北部での消費が多く、生産の中心地は北部の「パンジャーブ州」になります。米はインドの多くの州で生産されていますが「西ベンガル州」などの生産量が多くなります。
世界で最も消費される「インディカ米」
世界で生産される米の25%以上がインド国内で生産されています。世界で消費される米も「インディカ米」が一番多く、世界で生産される米の80%以上がインディカ米です。
日本人はインディカ米を好まない
日本人はインディカ米を好みません。日本で有名な「タイ米」もインディカ米であり、「独特の香り」「パサパサした食感」が日本人の口に合いません。
日本人の好む米
「もちもち食感」「強い甘味」の米を好みます。日本の米も様々な種類があり、一般的に甘みが強い「コシヒカリ」は洋食に向いているとされ、さっぱりした味の「ササニシキ」などは「寿司」にむいているとされます。
ロシア
穀物 情報
ロシアの穀物
ロシア語で穀物は「зерно(ジェルオー)」です。
ロシアの穀物の特徴
ロシアでは「麦(小麦・大麦・ライ麦など)」「トウモロコシ」「米」「ミレット(キビ・アワ)など」「ソバ」などの穀物が多く生産されており、アフリカ諸国や発展途上国などに多く輸出されています。ロシアの穀物生産の滞りはアフリカ諸国などの紛争に繋がる恐れがあり、2011年の天候不順などにより発生したロシアなどの「小麦の生産量の減少」が「アラブの春」に繋がったとされています。
ロシアの穀物生産地
ロシアの農業は「北コーカサス地方」でおこなわれる事が多くなります。穀物の生産は北コーカサスの「クラスノダール地方」が多く、国内で一番生産量が多い地域になります。クラスノダール地方では小麦・トウモロコシ・米などが多く生産され、野菜や果物も多く生産されています。
ブラジル
穀物 情報
ブラジルの穀物
ブラジルで利用されるポルトガル語で穀物は「grão(グレオ)」です。
ブラジルの穀物の特徴
ブラジルでは「大豆」「麦(小麦・大麦・ライ麦など」「トウモロコシ」「米」「ミレット(キビ・アワ)など」などが多く生産されています。
バイオエタノールとして利用
ブラジルは大豆やトウモロコシを「家畜の飼料」「バイオ燃料」として利用する事が多く、車の燃料もバイオエタノール(一定の量)を利用する必要があります。
ブラジルの穀物生産地
ブラジルで一番多く生産される「大豆」の生産は主に中部の「マットグロッソ州」で生産されています。トウモロコシ生産は「ミナスジェライス州」「マットグロッソ州」が多く、米は「マットグロッソ州」、北東部の「マラニョン州」で多く生産されています。
全体的にマットグロッソ州の穀物生産量が多く、ブラジルの穀物生産の中心地になっています。
アルゼンチン
穀物 情報
アルゼンチンの穀物
アルゼンチンで利用されるスペイン語で穀物は「grano(グラーノ)」です。
アルゼンチンの穀物の特徴
アルゼンチンでは「大豆」「麦(小麦・大麦・ライ麦など」「トウモロコシ」「米」「ミレット(キビ・アワ)など」の生産が多く、ブラジル同様に穀物を「家畜の飼料」「バイオ燃料」として利用しています。
大豆の生産量が非常に多い
アルゼンチンは「大豆」の生産量が非常に多く、次いで生産量が多い「トウモロコシ」の2倍以上の大豆が生産されています。生産される大豆を食料として消費するのは限定的であり、主に工業用に利用されています。
大豆の生産の中心は「アメリカ」「ブラジル」「アルゼンチン」
大豆の生産国が多いのは「ブラジル」「アメリカ」「アルゼンチン」などの北米・南米などで、世界で生産される大豆の80%以上を占めています。アルゼンチンで生産される大豆も家畜の飼料用・油脂・バイオ燃料などに利用されています。
ウクライナ
穀物 情報
ウクライナの穀物
ウクライナ語で穀物は「зернові(ザルノヴィ)」です。
ウクライナの穀物の特徴
ウクライナでは「麦麦(小麦・大麦・ライ麦など」「トウモロコシ」などが多く生産されており、生産された穀物の多くはヨーロッパ・中東・アフリカ諸国や発展途上国などに輸出されています。
ウクライナ小麦生産地
ウクライナでは非常に多くの「小麦」を生産しています。
主な生産地は北部の「キーウ州」「チェルニーヒウ州」、中部「チェルカースィ州」「キロヴォフラード州」、中西部の「ヴィーンヌィツャ州」「フメリニツキー州」、西部の「テルノーピリ州」、北西部の「ヴォルィーニ州」「リウネ州」、西部の「リヴィウ州」、南西部の「オデッサ州」、南部の「ヘルソン州」、南部の「ムィコラーイウ州」、北東部の「スームィ州」「ハルキウ州」、中東部の「ポルタヴァ州」などで多くの小麦が生産されています。
州により気候が異なり、種まきなどの時期が若干異なります。
小麦の連作障害を防ぐために「輪作」がおこなわれる
小麦は土地の栄養を吸い上げるため、同じ土地で生産し続けると生産量の低下などの問題が発生します。連作障害を防ぐために違う植物などが植えられ、土地のバランスを保っています。
インドネシア
穀物 情報
インドネシアの穀物
インドネシア語で穀物は「bulir(ブリィル)」です。
インドネシアの穀物の特徴
インドネシアは「米」を主食にする国です。非常に多くの米を国内で生産していますが、インドやタイなどからも米を輸入しています。
インドネシアの穀物生産地
インドネシアの米の生産量は「ジャワ島」の生産量が非常に多く、「中部ジャワ州」「東ジャワ州」「西ジャワ州」が国内で生産される米の生産量上位を占めています。
フランス
穀物 情報
フランスの穀物
インドネシア語で穀物は「Céréales(シリアルス)」です。
フランスの穀物の特徴
主に「麦(小麦・大麦・ライ麦など」「トウモロコシ」「ソルガム」「米」などが多く生産されています。
田舎の過疎化
フランスでは都市部の人口は増加していますが地方の人口は現象しており、農業の担い手などが現象しています。フランスの農業は大規模な工業化と共に雇用が減少し、小規模農家は減少しています。
バングラデシュ
穀物 情報
バングラデシュの穀物
バングラデシュで利用されているベンガル語で穀物は「শস্য(シューシュ)」です。
バングラデシュの穀物の特徴
バングラデシュは「米」の消費量が世界一の国であり、自国でも非常に多くの米を生産しています。
バングラデシュも「インディカ米」の生産が多い
バングラデシュではインドと同様に主に「インディカ米」を生産しています。輸出量は少なく、生産された米は国内で主に消費されています。
カナダ
穀物 情報
カナダの穀物の特徴
カナダは主に「トウモロコシ」「麦」「大豆」が生産されています。カナダで生産される穀物は日本へも多く輸出されており、食用としての利用以外に「家畜の飼料」「工業用」としても利用されています。
カナダの穀物生産地
「小麦」「大麦」「ライ麦」などはカナダ全域で生産されていますが、大豆は主に東部の「オンタリオ州」「ケベック州」、中部の「マニトバ州」などに収集しています。東部の「オンタリオ州」はトウモロコシの生産量も非常に多く、生産された穀物の多くが輸出されています。
日本
穀物 情報
日本の穀物自給率は低い
日本の穀物自給率は非常に低く「小麦」「大豆」「トウモロコシ」などは輸入品が多くなります。
米の自給率は100%
米の自給率は100%であり、国内消費はほぼ国産の米で賄われています。世界でも「ジャポニカ米」が販売されていますが、「イタリア」「韓国」などで生産されている米を利用される事が多く、マーケティングなどに問題があると思われます。
米の消費量の現象
日本人の米の消費量は年々減少しており、洋食と和食の境目なども曖昧になってきています。
まとめ
世界全体で価格の上昇
世界情勢の悪化により、小麦の価格だけではなく様々な穀物の価格が上昇しています。気候変動の影響による干ばつや大雨なども増加しており、今後穀物が栽培できない国が増加する可能性もあります。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Cereals, primary (t)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2022年06月28日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。