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世界の小麦消費量ランキング

小麦は「パン」の原料になる穀物で、世界中で消費されています。小麦の栽培が難しい国も多く、生産国からの輸入に頼っています。

小麦はどの国がどれくらい生産しているのでしょうか?

世界の小麦 消費量


世界の小麦の消費量
世界一位 チュニジア
世界二位 トルクメニスタン
世界三位 アルジェリア


世界の小麦消費量ランキング
Wheat - Consumption (kg/capita/year)

  年間
消費量
(キロ)
(kg)
2019年 
1日
消費量
(キロ)
(kg)
2019年 
1日
消費量
(食パン
換算)
(枚)
2019年
1チュニジア
(Tunisia)
198.540.54412.09
2トルクメニスタン
(Turkmenistan)
190.240.52111.58
3アルジェリア
(Algeria)
182.380.50011.10
4アゼルバイジャン
(Azerbaijan)
176.930.48510.99
5モロッコ
(Morocco)
176.930.48510.77
6ウズベキスタン
(Uzbekistan)
172.680.47310.51
7トルコ
(Turkey)
168.690.46210.27
8アフガニスタン
(Afghanistan)
161.930.4449.86
9イラン
(Iran)
155.950.4279.49
10エジプト
(Egypt)
145.940.4008.89
11イタリア
(Italy)
144.280.3958.78
12ジョージア
(Georgia)
138.560.3808.44
13ロシア
(Russia)
137.570.3778.38
14タジキスタン
(Tajikistan)
136.690.3748.32
15イラク
(Iraq)
135.800.3728.27
16キルギス
(Kyrgyzstan)
134.620.3698.20
17シリア
(Syria)
132.850.3648.09
18ルーマニア
(Romania)
130.320.3577.93
19リビア
(Libya)
129.350.3547.88
20アルバニア
(Albania)
128.940.3537.85
21レバノン
(Lebanon)
123.890.3397.54
22マルタ
(Malta)
122.010.3347.43
23ジブチ
(Djibouti)
121.750.3347.41
24キプロス
(Cyprus)
121.380.3337.39
25モンテネグロ
(Montenegro)
120.130.3297.31
26フランス
(France)
120.050.3297.31
27ギリシャ
(Greece)
115.740.3177.05
28モーリタニア
(Mauritania)
115.410.3167.03
29イエメン
(Yemen)
115.240.3167.02
30チリ
(Chile)
114.130.3136.95
31ハンガリー
(Hungary)
113.960.3126.94
32ルクセンブルク
(Luxembourg)
113.730.3126.92
33リトアニア
(Lithuania)
112.530.3086.85
34セルビア
(Serbia)
111.940.3076.82
35イギリス
(U.K)
111.170.3056.77
36ウルグアイ
(Uruguay)
109.10.2996.64
37ウクライナ
(Ukraine)
1090.2996.64
38ポーランド
(Poland)
107.650.2956.55
39カザフスタン
(Kazakhstan)
106.160.2916.46
40モーリシャス
(Mauritius)
105.20.2886.40
41アイルランド
(Ireland)
105.190.2886.40
42アルゼンチン
(Argentina)
104.680.2876.37
43イスラエル
(Israel)
104.450.2866.36
45パキスタン
(Pakistan)
103.930.2856.33
46スロベニア
(Slovenia)
103.010.2826.27
47クウェート
(Kuwait)
102.120.2806.22
48ノルウェー
(Norway)
101.670.2796.19
49ベルギー
(Belgium)
98.630.2706.00
50クロアチア
(Croatia)
98.480.2706.00
51モルドバ
(Moldova)
98.040.2695.97
52北マケドニア
(North
Macedonia)
97.850.2685.96
53サウジアラビア
(Saudi Arabia)
97.550.2675.94
54スペイン
(Spain)
96.770.2655.89
アメリカ
(America)
80.070.2194.87
日本
(Japan)
44.260.1212.69
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2019年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO


各国の小麦 消費量


小麦粉の使用量

小麦粉のおおよその使用量は以下になります。

食パン1斤 - 約270g
食パン1枚 - 約45g

うどん1玉200g - 約70g


小麦の連作障害

小麦・大麦は土壌の栄養を吸収するため、土壌のバランスを崩します。毎年小麦や大麦を栽培すると、小麦や大麦に病気にかかりやすい状態になったり、生産量が減少します。

連作障害を避けるには「連作障害に強い品種に切り替え」や、土壌のバランスを改善するために「違う作物の作付け」が行われます。

小麦を非常に多く生産するロシアでは小麦と共に「ルピナス」を植え、土壌のバランスを整えるなどの農業がおこなわれています。この方法は「除草剤」「肥料」を利用しない新しい農業で、小麦の生産量も1.3倍に増加するなどメリットも大きくなっています。


「世界のルピナス生産量ランキング」はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


「世界の大麦生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


チュニジアの小麦 消費量


チュニジアは2019年に一人当たり198.54kgの小麦を消費しています。1日に544gの小麦を消費していて、食パン12.09枚分の小麦になります。

チュニジアで利用されているアラビア語で小麦は「قمح(コム)」です。


チュニジアは世界一のパン消費国

中東・北アフリカ大陸・イラン・トルコなどイスラム教を主体とする多くの国々は、アエーㇱと呼ばれる(石焼パン)を主食にしています。チュニジアも石焼パンを主食にしている国の一つで、2019年に世界一小麦粉を利用・消費しています。


小麦が足りない!!!!

チュニジアは小麦を毎年100万トンから150万トン生産しています。しかし、国内の生産量ではチュニジア国内の需要を満たす事が難しく、ウクライナやロシアから小麦を輸入しています。

国際情勢の悪化により、国内で小麦不足が発生していてパンが購入しにくい状態が続いています。


小麦不足から暴動へ発展

2010年に発生したロシアの干ばつにより、ロシアの小麦の生産量・輸出量が激減しました。

輸入量の減少により小麦不足が発生したチュニジアでは暴動に発展し、この暴動はイスラム教を主体とする国々へ飛び火しました。のちに「アラブの春」と呼ばれ、エジプトではムスリム同胞団の「ムハンマド・ムルシー」が大統領に選出されるなど「小麦騒動から政権をひっくり返してしまう波」になりました。

トルクメニスタンの小麦 消費量


トルクメニスタンは2019年に一人当たり190.24kgの小麦を消費しています。1日に521gの小麦を消費していて、食パン11.58枚分の小麦になります。

トルクメニスタンで利用されているトルクメン語で小麦は「bugdaý(ブーダイ)」です。


トルクメニスタンはどこ?

トルクメニスタンは中央アジアに位置していて、アフガニスタン・イラン・カザフスタン・ウズベキスタンと国境を接しています。イスラム教を主体としています。


トルクメニスタンの小麦

トルクメニスタンは年間100万トンから150万トンほどの小麦を生産しています。国内の食料自給率は非常に低く、食料の多くは国外からの輸入に頼っています。


トルクメニスタンの農業改革

トルクメニスタンでは「綿花」を非常に多く生産しています。綿花の栽培は大量の「水」が必要で、トルクメニスタンでは水資源が乏しく、綿花の生産は国内の貴重な水資源を吸い上げる事になり、砂漠地帯の多いトルクメニスタンでは非常に大きな問題になっています。

カザフスタンでは綿花の栽培に利用された「アラル海」の水が枯渇するなど、綿花の栽培には非常に多くの水が必要になります。

トルクメニスタンは水資源の乏しい国ですが現在も非常に多くの人が綿花の生産に従事しています。トルクメニスタン政府は旧ソビエト連邦時から続く綿花生産に終止符を打ち、国内の食料自給率を上げる対策などに力を注いでいます。

アルジェリアの小麦 消費量


アルジェリアは2019年に一人当たり182.38kgの小麦を消費しています。1日に500gの小麦を消費していて、食パン11.10枚分の小麦になります。

アルジェリアで利用されているアラビア語で小麦は「قمح(コム)」です。


アルジェリアも多くの小麦を輸入している

アルジェリアも国内で小麦を生産していますが、国内の生産量ではアルジェリア国内の需要量をまかなう事ができず、大半を海外からの輸入に頼っています。悪化する世界情勢により小麦の輸入量の減少していて小麦不足が続いています。現在アルジェリアではパンを購入するために国内のパン屋に列を作っています。


国土の90%が砂漠

アルジェリアの国土の90%が「砂漠」に覆われています。地下水の利用により小麦・大麦・オーツ麦を栽培しています。

アゼルバイジャンの小麦 消費量


アゼルバイジャンは2019年に一人当たり176.93kgの小麦を消費しています。1日に485gの小麦を消費していて、食パン10.99枚分の小麦になります。

アゼルバイジャン語で小麦は「buğda(ブーダ)」です。


コロナ禍で高騰する小麦価格

アゼルバイジャンでは2020年に小麦の価格が30%上昇しています。これは「Covid-19」による影響によるもので、輸入している「ロシア産の小麦」の2021年の価格が2019年と比べ約59%上昇しています。政府は上昇する小麦価格に対し補助金を出しましたが、値段の高騰に歯止めがかかりません。


賄えない小麦生産

アゼルバイジャンは2020年に181万トンを生産していますが非常に質が悪く、生産している小麦のほどんどが「家畜の飼料用」として利用されています。生産された小麦の約54.3万トン(全体の30%)が食用として利用されていますが、食用として必用な小麦の量は180万トンになります。

アゼルバイジャンでは家畜用・食用全ての小麦を合わせると年間400万トンの小麦が消費されています。

モロッコの小麦 消費量


モロッコは2019年に一人当たり176.93kgの小麦を消費しています。1日に485gの小麦を消費していて、食パン10.77枚分の小麦になります。

モロッコで利用されているアラビア語で小麦は「قمح(コム)」です。


フランス・ロシア・ウクライナから小麦を輸入

モロッコでは小麦をフランス・ロシア・ウクライナから輸入しており、2021年の小麦輸入量は約450万トンです。半数をフランスから輸入していますが、ウクライナやロシアからも非常に多くの小麦を輸入しています。

今後フランスの小麦の需要の増加により価格の高騰、モロッコ国内の小麦価格も大幅に上昇すると思われます。


大きく変動する小麦生産量

モロッコでは小麦の生産量が2020年に256万トン、2019年に402万トン、2018年に732万トン、2017年に709万トン、2016年に273万トンと、大きく変動しています。

ウズベキスタンの小麦 消費量


ウズベキスタンは2019年に一人当たり172.68kgの小麦を消費しています。1日に473gの小麦を消費していて、食パン10.51枚分の小麦になります。

ウズベキスタンで利用されているウズベク語で小麦は「bug'doy(ブードイ)」です。


小麦の輸入量増

ウズベキスタンは年間600万トンから700万トンの小麦を生産していて、2020年の小麦の生産量は610万トンです。

2019年に278万トンの小麦を輸入していますが、国内の小麦生産量が減少していて、2020年から2021年は小麦の輸入量は370万トンになると思われます。


ロシアの土地を借りたいウズベキスタン

ウズベキスタン政府は不足している国内の穀物生産を補うため、「ロシアの土地を100万ヘクタールを借りる」事が国内で話し合われています。


なぜ自国で生産しない?

ウズベキスタン国内の新たな農地開拓は大きな資金が必要になります。「既に農地として開拓された土地」を利用して農業を行った場合、コストを大幅に削減して作物を生産する事が可能になります。

これは日本も同じで、新たな農地開拓より「耕作放棄地」や「遊休農地」を利用して農業を始めた方がコストを削減する事が可能です。

トルコの小麦 消費量


トルコは2019年に一人当たり168.69kgの小麦を消費しています。1日に462gの小麦を消費していて、食パン10.27枚分の小麦になります。

トルコ語で小麦は「buğday(ブーダイ)」です。


農業大国トルコ

トルコでは様々な作物が国内で生産されています。小麦も2020年に2,050万トン生産して、世界10位の生産量になります。


干ばつの発生

トルコでは「気候変動」による深刻な干ばつが発生していて、2021年~2022年の小麦の生産量は大きく減少すると思われます。

気候変動による干ばつや大雨は世界中で発生していて、農業に深刻なダメージを与えています。


小麦輸入の70%がロシアから

トルコは輸入してる小麦の70%がロシア、15%がウクライナから輸入しています。トルコ政府は「小麦の輸入が減少しても問題ない」としていますが、自国でも多くの小麦を原料としたパスタなどを輸出していて、原料の高騰化が懸念されています。

アフガニスタンの小麦 消費量


アフガニスタンは2019年に一人当たり168.69kgの小麦を消費しています。1日に462gの小麦を消費していて、食パン10.27枚分の小麦になります。

アフガニスタンで利用されているパシュトー語で小麦は「غنم(ガナム)」です。


インドから質の高い小麦の提供

2022年にインドは「人道支援」の一貫でアフガニスタンに「質の高い小麦」を提供しています。2022年に合計で5万トンの小麦輸出がアフガニスタンへ約束されていて、アフガニスタンで深刻化する食糧不足をサポートしています。

アフガニスタンはインドの支援を受ける前に「パキスタンから小麦の提供」を受けましたが、提供された小麦の質が悪くパキスタンを非難しています。


アフガニスタンで続く干ばつ

アフガニスタンでも「気候変動の影響」と思われる「干ばつ」が続いていて、多くの農家が職を失っています。アフガニスタン国内で食糧難に陥っている家庭は95%で、深刻な問題になっています。

イランの小麦 消費量


イランは2019年に一人当たり155.95kgの小麦を消費しています。1日に427gの小麦を消費していて、食パン9.49枚分の小麦になります。

イランで利用されているペルシャ語で小麦は「گندم(ガンドゥン)」です。


イランでも発生した大規模な干ばつ

イランでも水不足による大規模な「干ばつ」が続いて、小麦の生産に大きな影響を及ぼしています。

イラン国内で安定した小麦を提供するには2021年から2022年の間に800万トン以上の小麦を海外から輸入する必要があるとされていています。


「地下資源」カードを持つイラン

イランはロシアに次ぐ天然ガスの地下資源の産出国です。ロシア産のガスの利用が減ると思われるヨーロッパは天然ガスの購入先が多角化すると思われ、多くの天然ガスを保有するイランやノルウェーに注目が集まっています。

エジプトの小麦 消費量


エジプトは2019年に一人当たり155.95kgの小麦を消費しています。1日に427gの小麦を消費していて、食パン9.49枚分の小麦になります。

エジプトで利用されているアラビア語で小麦は「قمح(コム)」です。


エジプトで高騰する小麦の価格

エジプトも世界情勢の悪化により小麦の価格が上昇しています。エジプトでは小麦の価格の上昇を抑えるために「小麦価格の上限を設定」し、国内のパン屋に「価格上限に伴う補助金」が支払われています。


エジプトの貧困

エジプトでは国内に住む約3000万人が貧困層です。人口の70%が政府の食料補助金プログラムを利用して、エジプト政府から援助を受けています。

まとめ

 
日本の小麦の輸入先はカナダ・アメリカ・オーストラリアです。日本ではヨーロッパ産の小麦を輸入していませんが、これらの国々の小麦の需要が高くなっており、間接的に日本の小麦の価格が大幅に上昇しています。

高騰する小麦のかわりに「米粉」に注目が集まっています。米粉は米を原料としていて、日本でも安定した生産が可能です。


今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: Stocksnap.ioからCC0ライセンスの写真を加工・利用しています。

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