主食としても消費されるサツマイモ
「Sweet potato(サツマイモ)」はメキシコが原産とされていますが、中米の生産量は限定的であり、アフリカやアジア地域で生産量が多い植物です。「ジャガイモ」を主食とするヨーロッパでも消費は限定的であり、日本のような感覚の感覚で扱われる事はありません。
世界ではどの国がどのくらいサツマイモを生産しているのでしょうか?
世界のサツマイモ
生産量ランキング
世界のサツマイモ生産量
世界一位 中国
世界二位 マラウイ
世界三位 タンザニア
世界のサツマイモ 生産量ランキング
Sweet potato
Production (tonnes/year)
| 国 | 生産量 (t) 2022年 |
|---|---|
| 世界 | 86,410,354.75 |
| 中国 | 46,604,008.71 |
| マラウイ | 8,051,118.37 |
| タンザニア | 4,259,619.65 |
| ナイジェリア | 4,011,034.89 |
| アンゴラ | 1,873,002.00 |
| ルワンダ | 1,372,745.21 |
| ウガンダ | 1,337,511.74 |
| インド | 1,184,000.00 |
| アメリカ合衆国 | 1,176,483.00 |
| マダガスカル | 1,132,742.12 |
| エチオピア | 1,000,575.96 |
| ベトナム | 976,122.24 |
| インドネシア | 875,000.00 |
| ブラジル | 847,100.00 |
| ブルンジ | 807,860.51 |
| 日本 | 710,700.00 |
| パプアニューギニア | 710,120.73 |
| ケニア | 650,000.00 |
| コンゴ民主共和国 | 591,101.00 |
| カメルーン | 579,883.47 |
| 朝鮮民主主義 人民共和国 | 566,601.34 |
| フィリピン | 558,320.65 |
| モザンビーク | 510,238.00 |
| エジプト | 508,314.04 |
| マリ | 452,193.00 |
| ギニア | 384,052.51 |
| 大韓民国 | 332,845.42 |
| バングラデシュ | 303,710.00 |
| シエラレオネ | 286,118.06 |
| ペルー | 275,995.22 |
| キューバ | 267,084.95 |
| スーダン | 266,986.71 |
| ニジェール | 233,696.64 |
| 台湾 | 224,690.89 |
| チャド | 218,015.00 |
| ガーナ | 142,671.37 |
| ザンビア | 132,442.12 |
| ラオス | 128,240.00 |
| アルゼンチン | 119,091.84 |
| ブルキナファソ | 115,579.98 |
| ハイチ | 111,662.00 |
| セネガル | 110,600.00 |
| ソロモン諸島 | 108,196.45 |
| 赤道ギニア | 103,749.32 |
| 南アフリカ | 87,647.00 |
| ウルグアイ | 81,433.25 |
| メキシコ | 81,094.92 |
| オーストラリア | 77,059.36 |
| ジンバブエ | 62,792.59 |
| ミャンマー | 62,712.11 |
| ドミニカ共和国 | 62,243.33 |
| ジャマイカ | 60,466.00 |
| コートジボワール | 58,684.14 |
| ベナン | 56,589.62 |
| パラグアイ | 51,634.43 |
| スリランカ | 45,040.00 |
| マレーシア | 44,686.65 |
| ギニアビサウ | 40,738.15 |
| カンボジア | 40,304.69 |
| イスラエル | 32,642.00 |
| ホンジュラス | 25,341.83 |
| リベリア | 24,393.55 |
| ガイアナ | 21,139.55 |
| ベネズエラ | 20,138.68 |
| チリ | 15,088.65 |
| パキスタン | 14,134.00 |
| ニュージーランド | 11,865.25 |
| モロッコ | 11,710.00 |
| フィジー | 10,771.39 |
| コモロ | 10,572.29 |
| トーゴ | 9,919.00 |
| コンゴ | 9,190.50 |
| ソマリア | 8,655.65 |
| ポリネシア | 7,116.00 |
| トンガ | 6,564.49 |
| モーリタニア | 5,264.75 |
| 東ティモール | 4,601.85 |
| ボリビア | 4,512.22 |
| エクアドル | 4,124.02 |
| ガボン | 3,915.14 |
| ミクロネシア (連邦) | 3,118.06 |
| カーボベルデ | 2,802.00 |
| バルバドス | 2,543.00 |
| エスワティニ | 2,498.99 |
| パレスチナ | 2,389.09 |
| ドミニカ | 2,313.64 |
| セントビンセント グレナディーン諸島 | 1,822.22 |
| バハマ | 1,770.43 |
| モーリシャス | 1,759.00 |
| コスタリカ | 1,711.44 |
| ボツワナ | 1,169.12 |
| トリニダード・トバゴ | 1,165.00 |
| エルサルバドル | 750.12 |
| セントルシア | 723.00 |
| グレナダ | 675.00 |
| ニューカレドニア | 566.40 |
| プエルトリコ | 439.58 |
| スリナム | 407.69 |
| イエメン | 324.57 |
| クック諸島 | 299.98 |
| パナマ | 283.13 |
| ブルネイ | 277.41 |
| ニウエ | 251.54 |
| ベリーズ | 231.00 |
| グアテマラ | 181.33 |
| アンティグア・バーブーダ | 145.46 |
| セントクリストファー ネイビース | 126.00 |
| 香港 | 61.52 |
| ブータン | 27.89 |
| クウェート | 24.59 |
| シンガポール | 0.24 |
| モルディブ | 0.15 |
| バーレーン | - |
| マカオ | - |
| 南スーダン | - |
| タイ | - |
| テュルキエ | - |
各国
サツマイモ 情報

サツマイモの重さ・エネルギー
サツマイモの重さは一個約200gで、エネルギーは約270カロリーです。
サツマイモとは?
サツマイモはヒルガオ科(ナス目)サツマイモ属の植物です。沖縄県から九州に伝わり、薩摩藩により栽培が本格的に開始されました。薩摩藩で栽培されていたイモは全国に渡り、「サツマイモ」と呼ばれるようになりましたが、中国名の甘薯(カンショ)と呼ばれる場合(主に農家)もあります。また、サトウキビも甘蔗(カンショ)と呼ばれる事があります。
英語では「Sweet potato(スイートポテト)」
日本では「スイートポテト」というお菓子が存在しますが、英語でサツマイモは「Sweet potato(スイートポテト)」です。ジャガイモを主食とするヨーロッパでは「エキゾチック」な野菜の一つとして消費されています。
アフリカでは主食としても消費される
アフリカの国々では粉末にしたイモに水を加えて「餅状」にした食物が「フフ」「ウガリ」(国や種類によって名前が違う)と呼ばれ、主食として消費されます。
原料は「キャッサバ」「ミレット」「ジャガイモ」「トウモロコシ」「プランテン(調理用バナナ)」「カボチャ」などになります。
中国
サツマイモ 情報
中国のサツマイモ
サツマイモは中国語で「甘薯(ガンシュウ)」です。
中国のサツマイモ生産
中国は「世界最大のサツマイモ生産国」であり、現在も非常に多くのサツマイモが生産されていますが、生産量は減少してきています。
1960年代~1970年代にかけて中国農村部でサツマイモを主食としている家庭が多く存在していましたが、現在は他の穀物などの生産量・消費量が増加しており、農村部でサツマイモを主食としている家庭は50%から5%程に減少しています。
主に飼料用として利用される
生産されているサツマイモの5割が家畜などの飼料として利用されており、3割が加工品、残りが食用になります。加工されたサツマイモは日本にも輸出されており、冷凍食品などに利用されています。
中国のサツマイモ生産地
主に中東部の「安徽省(あんきしょう)」「河北省(かほくしょう)」、南東部の「福建省(ふっけんしょう)」、中東部の「河南省(かなんしょう)」などが多くなります。
マラウイ
サツマイモ 情報
マラウイはどこ?
マラウイはアフリカ大陸の南に位置し、モザンビーク・ザンビア・タンザニアと国境を接しています。主食は「トウモロコシ」であり、雨季にはトウモロコシが生産されますが、サツマイモはトウモロコシの収穫できない季節の食料として重宝されています。
トウモロコシの収穫時期に犯罪率が下がる
マラウイはトウモロコシの収穫時期に犯罪率が下がる傾向があります。貧困が多い国であり、貧困層が農業に従事している事や食料が増加する事が犯罪率を下げる要因です。
マラウイのトウモロコシ生産地
マラウイは「マラウイ湖」という大きな湖が存在しており、湖の水を利用した灌漑農業(人工的に水を引き込む農業)がおこなわれています。サツマイモも主にマラウイ湖周辺で生産されています。
主な生産地は南部の「南部州ゾンバ県」「ブランタイヤ県」、中部州の「サリマ県」、北部州の「カロンガ県」などであり、多くのサツマイモが生産されています。
サツマイモの栽培は多くの水を必要としない
サツマイモは過湿を嫌う植物であり、多くの水を必要としません。そのため、アフリカのような雨量の少ない地域で栽培されています。
タンザニア
サツマイモ 情報
タンザニアのサツマイモ
サツマイモはタンザニアで利用されるスワヒリ語で「Viazi vitamu(ヴィアジ・ヴィターム)」です。
タンザニアのサツマイモ生産
タンザニアではサツマイモが主食の一つとして消費されています。「干しイモ」などにも加工される事が多く、サツマイモは日本へも輸出しています。サツマイモの加工品をタンザニアで製作する日本の業者あり、これからの発展が期待されています。
タンザニアのサツマイモ生産地
タンザニアは「ナイル川」の源流である「ヴィクトリア湖」「エヤシ湖」「スルンガ湖」など存在する国であり、水資源が豊富です。サツマイモの栽培は主に東部・北部・南部の高地でおこなわれています。
ナイジェリア
サツマイモ 情報
ナイジェリアのサツマイモ生産
ナイジェリアでは非常に多くのサツマイモが生産されており、主食の一つとして消費されています。ナイジェリアの主食は「ヤムイモ」「キャッサバ」などの芋類の他に「米」も多く消費されます。
サツマイモ加工の課題
ナイジェリアは「サツマイモ加工業者」が少なく、加工品の生産量を増加させる事が困難になっています。サツマイモの生産数は年々増加しており、これからサツマイモ加工場などが増加すると思われます。
ナイジェリアのサツマイモ生産地
主に南東部の「ベヌエ州」、中南部の「コギ州」、中東部の「プラトー州」、東部の「タラバ州」、北東部の「ボルノ州」などで多く生産されています。
アンゴラ
サツマイモ 情報
アンゴラのサツマイモ生産量
サツマイモはアンゴラで利用されるポルトガル語で「batata doce(バタタドースェ)」です。
「パン」ではなく「サツマイモ」を食べて
アンゴラは石油産出国であり、石油による収入があります。アンゴラは輸入小麦を利用した「パン」の消費量が増加しており、国内で多く生産されるイモ類の消費量が減少しています。
「石油依存」を恐れるアンゴラ政府は国民に「パン」では無く、自国で生産されている「サツマイモ」を食べるように呼びかけています。サツマイモの消費を増加させ、農業に力を入れる事が目的です。アフリカの多くの国は「小麦粉不足」による暴動が頻繁に発生しており、輸入品に依存する事は非常に危険です。
アンゴラのサツマイモ生産地
主に北西部の「ベンゴ州」「ザイーレ州」「ウイジェ州」、中西部の「クアンザ・スル州」、中北西部の「クアンザ・ノルテ州」、北部の「マランジェ州」、北西部の「ルアンダ州」などで多くのサツマイモが生産されています。
エチオピア
サツマイモ 情報
エチオピアのサツマイモ生産量
サツマイモはエチオピアで利用されるアムハラ語で「ስኳር ድንች(シキワリデチニ)」です。
エチオピアのサツマイモ生産地
エチオピアは南部・南東部・東部で多くのサツマイモが生産されています。エチオピアは気候変動の影響と思われる「干ばつ」が多発しており、サツマイモの生産量が減少しています。
栄養失調が多い
エチオピアは貧困層が非常に多い国であり、ビタミン不足などの栄養失調の人が多く、非常に大きな問題になっています。サツマイモには多くの栄養素が含まれ、貧困地域などで積極的な栽培が求められています。
インドネシア
サツマイモ 情報
インドネシアのサツマイモ生産量
サツマイモはインドネシア語で「ubi(ウビ)」です。
インドネシアのサツマイモ生産地
主にジャワ島西部の「西ジャワ州」、東部の「パプア州」、ジャワ島東部の「東ジャワ州」、ジャワ島中部の「中央ジャワ州」、スマトラ島北部の「北スマトラ州」、スマトラ島西部の「西スマトラ州」、東部の「東ヌサ・トゥンガラ州」「バリ州」、スラウェシ島北部の「北スラウェシ州」「南スラウェシ州」などで多くのサツマイモが栽培されています。
日本にも輸出されるサツマイモ
インドネシアは暖かい気候を有しており、サツマイモの栽培に適しています。生産されたサツマイモは日本や韓国などサツマイモを多く消費する国に輸出がおこなわれており、輸出量は年々増加しています。
ルワンダ
サツマイモ 情報
ルワンダのサツマイモ
サツマイモはルワンダで利用されるキニャルワンダ語語で「jumba(ジュンバ)」です。
消費量はジャガイモより多い
サツマイモはルワンダの主食の一つであり、年間約125kg程度消費されるジャガイモに対し、サツマイモは年間140kg以上消費されます。生産量も非常に多く、国内で一番多く生産されるキャッサバに次ぎサツマイモの生産量が多くなります。
また、国で消費されるカロリーの20%以上がサツマイモからであり、国の主要な作物の一つです。
ルワンダのサツマイモ生産地
主に北部州の「火山地帯」、北部州の「ムサンツェ県のBuberuka(ブベルカ)」、ナイル川周辺でサツマイモの栽培がおこなわれています。
米国
サツマイモ 情報
米国のサツマイモ生産地
主に東部の「ノースカロライナ州」でサツマイモが多く生産されており、アメリカ全土で生産されるサツマイモの過半数以上がノースカロライナ州で生産されています。
その他に東部の「カルフォルニア州」、南東部の「ミシシッピ州」、中南東部の「アーカンソー州」、南東部の「ルイジアナ州」などで多くのサツマイモが生産されています。
サツマイモを栽培したインディアン
サツマイモの原産地は「メキシコ」だとされています。アメリカに移民が増加する以前からサツマイモはインディアンなどの先住民により栽培されており、食料として消費されていました。
米国の南部は
サツマイモを利用した郷土料理が多い
アメリカ南部ではサツマイモを利用した郷土料理が多く存在します。「サツマイモの砂糖の煮つけ」「パイ・ケーキ」などに利用され、頻繁に消費されます。
ウガンダ
サツマイモ 情報
ウガンダのサツマイモ生産量
サツマイモはウガンダで利用されるスワヒリ語で「Viazi vitamu(ヴィアジ・ヴィターム)」です。
ウガンダのサツマイモ生産
ウガンダは他のアフリカ諸国同様に様々な主食が国内に存在しており、サツマイモも主食の一つとしとて消費しています。
ウガンダは貧困層が多く「天候に頼る農業」「技術力の低さ」「適切な栽培がおこなわれない」など様々な農業に関する問題が存在し、作物の生産量が減少する・病気などが発生する事が多々あります。全体的に小規模農家が多く、生産量を増加させるには包括的な農業支援や指導が求められています。
ウガンダのサツマイモ生産地
主に北東部の「ソロティ県」「クミ県」などでサツマイモが多く生産されています。
ベトナム
サツマイモ 情報
ベトナムのサツマイモ
サツマイモはベトナム語で「khoai lang(クハイラン)」です。
ベトナムのサツマイモ生産地
主に南部の「ホーチミン市ビンタン区」で非常に多くのサツマイモが生産されています。
バイオエタノール生産
ベトナムは生産されたサツマイモを利用して「バイオ燃料」の生産もおこなっています。サツマイモの需要は増加しており、生産量は今後増加すると思われます。
まとめ
ヨーロッパの消費量は少ない
ジャガイモが消費されるようになったのは15世紀であり、比較的に新しい食物です。「ジャガイモ」を多く消費するヨーロッパ諸国でもサツマイモの消費量は限定的です。しかし、アフリカやアジアでは主食の一つとして消費する国もあり、ルワンダのように「サツマイモの消費量がジャガイモを超える」超える場合もあります。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Sweet potatoes, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2021年08月12日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。