「ミカン」は冬に多く消費される果物であり、ヨーロッパは「クリスマスの果物」中国は「正月の果物」として欠かす事の出来ない果物です。
世界ではどの国がどれくらいミカンを生産しているのでしょうか?
世界のミカン
生産量ランキング
世界のミカンの生産量
世界一位 中国
世界二位 テュルキエ
世界三位 スペイン
世界のミカン 生産量ランキング
Tangerines, mandarins
clementines, satsumas
Production
国 | 生産量 (t) 2022年 |
---|---|
世界 | 44,179,830.73 |
中国 | 27,000,000.00 |
テュルキエ | 1,865,000.00 |
スペイン | 1,800,490.00 |
モロッコ | 1,360,965.26 |
ブラジル | 1,086,616.00 |
エジプト | 989,041.00 |
イラン | 829,528.96 |
イタリア | 801,240.00 |
日本 | 682,200.00 |
アメリカ合衆国 | 664,060.00 |
大韓民国 | 650,471.89 |
南アフリカ | 639,000.00 |
ペルー | 638,844.61 |
パキスタン | 595,849.14 |
メキシコ | 515,083.98 |
アルゼンチン | 418,500.39 |
コロンビア | 324,896.05 |
アルジェリア | 295,233.99 |
タイ | 285,785.00 |
チリ | 240,120.81 |
ボリビア | 231,703.40 |
ネパール | 210,779.00 |
ギリシャ | 201,490.00 |
シリア | 181,938.58 |
イスラエル | 168,429.00 |
台湾 | 153,008.13 |
ベネズエラ | 152,591.00 |
マラウイ | 151,211.86 |
オセアニア | 127,082.55 |
オーストラリア | 126,010.00 |
ウルグアイ | 97,671.98 |
チュニジア | 80,700.00 |
マリ | 69,574.00 |
ケニア | 51,483.10 |
フランス | 50,750.00 |
アゼルバイジャン | 50,677.60 |
パラグアイ | 49,823.92 |
ジョージア | 49,100.00 |
ポルトガル | 42,890.00 |
クロアチア | 41,950.00 |
カリブ海 | 41,058.04 |
ラオス人民民主共和国 | 38,862.36 |
アルバニア | 35,161.00 |
レバノン | 27,879.87 |
エクアドル | 27,112.29 |
イエメン | 25,081.99 |
ヨルダン | 22,938.37 |
エルサルバドル | 21,303.16 |
ハイチ | 19,954.76 |
キプロス | 17,800.00 |
キューバ | 16,774.39 |
南スーダン | 16,649.49 |
ジンバブエ | 13,447.92 |
リビア | 10,253.67 |
フィリピン | 9,658.44 |
エチオピア | 9,182.25 |
パレスチナ | 4,887.80 |
イラク | 3,833.10 |
ジャマイカ | 3,528.81 |
モンテネグロ | 2,715.69 |
コンゴ | 2,704.19 |
ウズベキスタン | 1,347.17 |
ニュージーランド | 1,053.11 |
バハマ | 784.65 |
エスワティニ | 765.36 |
ボスニア ヘルツェゴビナ | 660.00 |
モザンビーク | 409.15 |
ブルキナファソ | 335.84 |
フランス領ポリネシア | 19.43 |
ポリネシア | 19.43 |
ドミニカ | 15.43 |
ジブチ | 2.39 |
オーストリア | 0.00 |
バングラデシュ | 0.00 |
ベルギー | 0.00 |
ブルガリア | 0.00 |
クック諸島 | 0.00 |
チェコ | 0.00 |
デンマーク | 0.00 |
エストニア | 0.00 |
フィンランド | 0.00 |
ドイツ | 0.00 |
ハンガリー | 0.00 |
アイルランド | 0.00 |
クウェート | 0.00 |
ラトビア | 0.00 |
リトアニア | 0.00 |
ルクセンブルク | 0.00 |
マルタ | 0.00 |
オランダ | 0.00 |
ポーランド | 0.00 |
ルーマニア | 0.00 |
スロバキア | 0.00 |
スロベニア | 0.00 |
スーダン | 0.00 |
スウェーデン | 0.00 |
各国のミカン 生産量

ミカンの重さ・エネルギー
みかんの重さは1個約100gでエネルギーは約40Kcalです。
ミカンは揉むと甘くなる
ミカンを揉むと甘くなります。。これはミカンに含まれる「クエン酸」に関係しており、衝撃を与える事によりクエン酸の量が減少し、「酸っぱさ」が減ります。
お湯につけても甘くなる
みかんはお湯につけても甘くなります。これもクエン酸の量が減少する事により、酸っぱさが減少する事が理由です。
ミカンを食べると「手が黄色」になる
ミカンに含まれる「βカロテン」のをとり過ぎると手のひらが黄色になります。黄色い野菜(カボチャ・ニンジン)にはβカロテンが含まれているため、大量に摂取すると同じように黄色になります。「柑皮症」という病気になりますが、問題はありません。ただ、食べ過ぎには注意が必要です。
ミカンの原産地
ミカンの原産地はインドの東部のアッサム地方と言われています。「カラマンシー」などのミカンの一種はフィリピンなどで自生していますが、原産地が良くわかっていません。
「世界のオレンジ生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。
「世界のオレンジ消費量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。
中国
ミカン 生産
中国のミカン
みかんは中国語で「柑橘(ガンジー)」です。
ミカンは「金運」を上昇させる
中国もミカンは冬の果物という印象が強く、中国文化の中で非常に重要な果物の一つです。中国語で「金」をの発音は金(ジン)といい、ミカンの発音と似ています。小さな丸い果実は「金を象徴・富をもたらす」と古来から伝えられています。
中国では商売の繁盛を願い、ショッピングセンターやホテルなどにミカンの木が植えられています。旧正月に近づいてくると、夕食のテーブルなどにミカンを装飾品として飾ります。その中に「茎・葉」を付けているミカンがいくつが飾られています。これは「ミカンの鮮度」を意味し、「長寿と出産の象徴」になります。
ミカンの収穫期
中国のミカンの収穫は11月中旬から開始され、1月下旬~2月まで続きます。国内で生産されているみかんの90%が国内で消費され、中東・カナダ・東南アジアなどに輸出されています。
中国のミカン生産地
中国では主に東部の浙江省(せっこうしょう)で多くのミカン栽培がおこなわれています。
スペイン
ミカン 生産
スペインのミカン
ミカンはスペイン語で「Mandarina(マンダリーナ)」です。
スペインのミカン生産地
スペインでは主に東部のバレンシア州、アンダルシア州、北東部のカタルーニャで多くのミカン生産がおこなわれています。スペインの南部では様々な果物が栽培されており、主に「温室栽培」がおこなわれています。
なんで暖かい南部で
温室栽培がおこなわれているの?
栽培期間の短縮・収穫時期の調整です。スペインでは他のヨーロッパ諸国へ多くの野菜・果物を輸出しています。果物や野菜をより長い期間販売し、多くの利益を上げる事が目的になります。
スペインでは年間を通して収穫が可能なミカンの品種の開発を続けており、今後もミカンの生産量は増加すると思われます。
輸出量減
2019年から2021年のミカンの輸出量は30%程度減少しています。Covid-19による影響が大きく、全体的に物流が停滞した事と、米国の関税率を上昇させた事などが大きな要因になっています。
テュルキエ
ミカン 生産
テュルキエのミカン
ミカンはテュルキエ語で「Turuncu(トゥルンチュ)」です。
テュルキエのミカン生産地
テュルキエでは主に南部のアダナ県でトルコで生産されているミカンの1/3が生産されています。トルコでは雨季が冬のため、天候不順によるミカンの生産量や収穫に影響がでる事があります。近年、気候変動などの問題により洪水や干ばつも発生しやすくなっており、農作物の生産量が不安的になっています。これはトルコだけの問題では無く、多くの国々で様々な問題が発生しています。
日本の品種も栽培されている
テュルキエで生産されている品種は「サツマ」「クレメンタイン」「ノーバ」が主に生産されています。サツマは江戸時代に日本から海外に渡ったとされる品種で、ヨーロッパなどで多く生産されている品種の一つです。
モロッコ
ミカン 生産
モロッコのミカン
ミカンはモロッコで利用されるアラビア語で「برتقال(ブルトゥカル)」です。
モロッコのミカン生産
モロッコもミカン生産強豪国で、年間を通して収穫できる品種の開発などをモロッコ国内で進めています。砂漠が多く難しい土地ですが、2019年~2020年のミカン生産量は約30%増加しており、今後も更に生産量が増加すると思われます。
モロッコは水資源が少ない
モロッコではアトラス山脈を源流とする「Oum Er-Rbia River(ウムエ-ルビア川)」の水を利用した「灌漑農業」がおこなわれています。この川には6つものダムが運用されています。水資源の乏しいモロッコでは水を適切に使用する必要があり、アフリカの多くの国々では同じような問題を抱えています。水の利用が少ない「オリーブ」などの植物の生産量が増加しており、エジプトなどでも増加しています。
ブラジル
ミカン 生産
ブラジルのミカン
ミカンはブラジルで利用されるポルトガル語で「Laranja(ㇻレンジャ)」です。
ブラジルのミカン生産地
ブラジルでは主に北東部地域・南部のパラナ州などでミカンが多く生産されています。
「ポンカン」の生産量も多い
「ポンカン」はインドが減産と言われているミカンの種類で、日本でも非常に人気のあるミカンの一種です。ポンカンは中国・台湾・ブラジルなどでも栽培されています。日本でも生産されていますが、台湾からの輸入が多くなっています。ポンカンは主に南東部のサンパウロ州でミカンの生産がおこなわれており、ブラジルで生産されるポンカンの80%以上がサンパウロ州で生産されています。主に「Vale do Ribeira(ヴァーレ・ド・ヒェベイラ)」での生産が顕著になっており、「バナナ」なども生産されています。ヴァーレ・ド・ヒェベイラ)では「家族経営」の農園が多く、90%を占めています。
米国
ミカン 生産量
アメリカのミカン
ミカンは英語で「tangerines, mandarins(タンジェリン、マンダリン)」です。
アメリカのミカン生産地
アメリカでは南東部のアラバマ州・フロリダ州・ミシシッピ州・南部のテキサス州・南東部のジョージア州・西部のカリフォルニア州などでミカン栽培がおこなわれており、主にアラバマ州・フロリダ州・ミシシッピ州の生産量が多くなっています。
栽培される多くの日本の品種
日本の温州ミカンはアメリカでは「サツマ」と呼ばれ、非常に人気があるミカンの一つです。これは鹿児島県からフロリダ州にミカンが輸出されたのがキッカケになっており、現在では世界で栽培されるミカンの一つです。
エジプト
ミカン 生産
エジプトのミカン
ミカンはエジプトで利用されるアラビア語で「برتقال(ブルトゥカル)」です。
エジプトのミカン生産地
エジプトでは主に北部のブハイラ県のヌバリア地区・北東部の北シナイ県・北部のイスマエリア県で多く生産されています。生産されている品種は日本の品種を含めた「サツマ」「クレメンタイン」「キノウ」「ウィローリーフ」「ダンシー」「フリーモント」などが栽培されています。
エジプトは農業大国
エジプトは雨量が非常に少なく、農作物の栽培が難しい印象がありますが、基本的にナイル川の水を利用した灌漑農業がおこなわれてます。天候不順による生産量の増減などが少ない農業が特徴的ですが、ナイル川の水量の減少は国の死活問題になります。
ミカンは水はけの良い土地を好む
ミカンは水はけの良い土地を好み、温暖なエジプトはミカンの生産に適した環境です。
エジプトで生産されているミカンの品種の一つ「ダンシ―」は普通のミカンより小さいサイズになります。非常に強い酸味と濃厚な味が特徴的な品種で、12月~1月にかけて収穫されてます。
エジプトでは人気のある品種の一つで、国内で多く取引されています。
イタリア
ミカン 生産
イタリアのミカン
ミカンはイタリア語で「Arancia(アランジャ)」です。
イタリアのミカン生産地
イタリアでは主に南部のシチリア島・カラブリア州・カンパニア州などの南部でミカン栽培がおこなわれています。北部でも栽培されていますが、北部では基本的に「温室栽培」がおこなわれています。
イタリアのミカンの歴史
イタリアには1800年代のシチリア島にミカンが輸入され、栽培が開始されました。シチリア島は温暖な気候を有しており、現在も多くのミカンが栽培されています。
日本
ミカン 生産
日本のミカン生産地
日本では主に和歌山県・愛媛県・熊本県・静岡県・長崎県などで多くのミカンが栽培されています。
日本のミカンは中国からやってきた
温州ミカンは中国東部の浙江省(せっこうしょう)で栽培されていたミカンが日本へやってきたのが始まりとされています。ミカンは日本で品種改良がおこなわれたミカンが輸出され、現在では温州ミカンが世界中で栽培されています。
柚子湯
日本ではミカンや柚子をお風呂に入れる習慣があります。柚子湯は江戸時代から風習で、「冬至」に輪切りにした柚子を入れられ、現在も残る風習の一つになっています。中国・日本などでは端午の節句に「菖蒲湯」に入る風習もあります。
韓国
ミカン 生産
韓国のミカン生産量
ミカンは韓国語で「미칸(ミカン)」です。
韓国のミカンの生産地
韓国は主に済州島(チェジュトウ)でミカン栽培がおこなわれています。済州島ので栽培されるミカンは主に温州ミカンで、韓国で一般的に消費されるミカンは日本と同じ温州ミカンが多くなっています。
ミカン茶
韓国ではミカン・柚子を利用したお茶が良く消費されます。日本でも非常に人気があり、韓国焼き肉店などで提供されています。
まとめ
生産量は中国が多い
ミカンは中国を代表する果物であり、世界で生産されるミカンの多くが中国で生産されています。また、消費量も多く、国内で多く消費される果物です。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Tangerines, mandarins, clementines, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2023年08月29日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。