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世界の起業意欲

日本は「働く環境」が整っており、「起業」を考える人はあまり多くありません。起業の意欲はその国・人などが関係しており、実際に行動を起こす人の割合も違います。

世界で起業を考える人の割合はどのくらいなのでしょうか?

世界で起業をしたい人の割合


世界の起業意欲
世界一位 カザフスタン
世界二位 エジプト
世界三位 ドミニカ共和国


世界の起業をしたい人の割合
Intentions to start business

起業意欲
2021年
1カザフスタン
(Kazakhstan)
55.34
(19.91)
2エジプト
(Egypt)
55.29
(9.21)
3ドミニカ共和国
(Dominican
Republic)
54.79
(41.94)
4オマーン
(Oman)
53.19
(12.70)
5ブラジル
(Brazil)
53.00
(20.98)
6カタール
(Qatar)
50.37
(15.87)
7チリ
(Chile)
50.29
(29.89)
8グアテマラ
(Guatemala)
44.95
(28.26)
9パナマ
(Panama)
44.06
(21.77)
10スーダン
(Sudan)
43.66
(33.58)
11モロッコ
(Morocco)
43.34
(6.09)
12アラブ首長国連邦
(AUE)
35.86
(16.51)
13ウルグアイ
(Uruguay)
32.96
(23.06)
14テュルキエ
(Turkiye)
31.30
(15.69)
15韓国
(Korea)
26.72
(13.39)
16イラン
(Iran)
26.44
(8.76)
17ベラルーシ
(Belarus)
24.06
(13.48)
18クロアチア
(Croatia)
21.68
(12.35)
19コロンビア
(Colombia)
20.87
(15.69)
20南アフリカ共和国
(South Africa)
19.96
(17.49)
21インド
(India)
18.14
(14.37)
22サウジアラビア
(Saudi Arabia)
18.02
(19.62)
23ラトビア
(Latvia)
17.94
(15.13)
24オランダ
(Netherlands)
17.58
(14.21)
25イスラエル
(Israel)
17.48
(9.55)
26スロベニア
(Slovenia)
15.38
(6.66)
27アイルランド
(Ireland)
15.19
(12.50)
28キプロス
(Cyprus)
15.06
(8.37)
29アメリカ
(America)
14.84
(16.52)
30フランス
(France)
14.46
(7.70)
31カナダ
(Canada)
13.43
(20.08)
32スイス
(Switzerland)
13.40
(9.80)
33ルクセンブルク
(Luxembourg)
13.17
(7.25)
34スウェーデン
(Sweden)
13.10
(8.97)
35フィンランド
(Finland)
9.74
(7.89)
36ルーマニア
(Romania)
9.72
(9.68)
37ロシア
(Russia)
9.68
(8.32)
38ギリシャ
(Greece)
9.58
(5.53)
39イタリア
(Italy)
9.36
(4.83)
40イギリス
(U.K)
9.28
(12.58)
日本
(Japan)
3.15
(6.27)
出典: Global Entrepreneurship Monitor 2021年
http://www.gemconsortium.org/data/key-aps
()内は実際に行動にうつす人の割合

各国の起業意欲の割合


起業意欲

【日本】【ポーランド】などの起業意欲が非常に低くなっており、起業意欲が低い国は実際に行動にうつす人の割合も少ない傾向があります。


先進国は起業意欲が低い

一概には言えませんが、先進国は起業意欲が低い傾向があります。既に完成している社会システムの中には「ライバル」も非常に多く、起業しなくても「ある程度安定して暮らせる」事などが起業意欲などを削ぐ理由の一つになっています。また、「失敗するリスク」も考慮する必要があり、「起業する勇気がない」「起業資金が無い」など様々な理由が起業の妨げになっています。


起業意欲のある人の産出方法

起業意欲者の割合(%)/100 x 国の人口(2021年)= 実際に起業意欲のある人の数

カザフスタン
起業意欲


カザフスタンの起業意欲

カザフスタンの起業意欲は55.34%で、人口に換算すると約1058.5万人になります。


カザフスタンは女性が活躍

カザフスタンは「女性」の起業意欲が非常に高く、国から助成金を受け取り開業する女性などが増加しています。また、政府は「SOCIAL TRUST 社会起業家講習」などを開催しており、女性の社会進出の礎となっています。

エジプト
起業意欲


エジプトの起業意欲

エジプトの起業意欲は55.29%で、人口に換算すると約5764.4万人になります。


エジプトで加速する「スタートアップ」

エジプトでは若者の起業意欲が非常に高く、「スタートアップ」などのイベントに参加する人が増加しています。また、エジプトは人口増加率も非常に高く、投資家などから注目を集めており、今後様々なビジネスがエジプトから誕生すると思われ、アフリカの中でも注目を集めています。また、アフリカ全体で大きく人口が増加しており、アフリカ諸国の起業意欲も増加すると思われます。

ドミニカ共和国
起業意欲


ドミニカ共和国の起業意欲

ドミニカ共和国の起業意欲は54.79%で、人口に換算すると約620.0万人になります。


実際の起業意欲は80%以上とも

ドミニカ共和国では成人の80%以上が「自分はビジネスを始めるスキルがある」と考えており、実際に行動に起こす人も非常に多くなっています。


ドミニカ共和国ってどんな国?

ドミニカ共和国はカリブ海に浮かぶ島国で、【ハイチ】と国境を接しています。人口は1000万人を超えており、観光業や農業の他に鉱業や軽工業などが主要産業になっています。貧困層が多く、とくに農業などに貧困層が多くなっています。

オマーン
起業意欲


オマーン共和国の起業意欲

オマーン共和国の起業意欲は53.19%で、人口に換算すると約277.8万人になります。


育成される起業意欲

オマーンでは学校のカリキュラムに起業のノウハウなどが取り入れられており、若者の起業意欲が非常に高水準です。しかし、実際に行動に移す人は大きく減少しており、オマーンでのビジネスの難しさが伺えます。


オマーンのビジネス

オマーンは「石油」「天然ガス」が多く産出される国でこれらを軸にオマーンの経済が成り立っています。新規ビジネスを始めるハードルは非常に高く、国内の投資家は海外への投資先を模索しています。

ブラジル
起業意欲


ブラジルの起業意欲

ブラジルの起業意欲は53.00%で、人口に換算すると約1億1341.6万人になります。


ブラジルのマーケット

ブラジルでは非常に起業意欲が高くなっており、実際に行動に移す人も非常に多くなっています。ブラジルのビジネスはオンラインが中心になりつつあり、オンラインに付属したビジネスも増加しており、ビジネスの幅が広がっています。

中国
起業意欲


急速な経済成長

中国は急速な自国の経済成長の中で沢山の起業家が誕生しています。2015年以降、中国の起業家・起業したい人の数はピークに達しており大規模な起業家精神とイノベーショが新しい「国家経済開発戦略」と考えられています。

国家経済開発戦略による中国中央政府・地方政府の両方が「イノベーション」を促進しており、多くの資金が新興企業に対し提供されています。


中国で成功するのは?

中国は基本的に「コネ社会」です。

大学への入学・就職・ビジネスの取引など、全ての事柄に関して「金と人脈」が「中国社会を生き抜くために必要」になります。


「グアンシー」

中国は「グアンシー(guanxi)」と呼ばれる「ソーシャルネットワーク」を利用したビジネスが不可欠になります。中国人や中国起業と取引を行う場合はグワンシ―を理解する必要があり、「人脈」が非常に重要になります。


中国の思想

中国は1966年~1976年まで毛沢東による「文化大革命」が推し進められ失敗に終わっています。文化大革命の中で進められた「大躍進政策」は自国の生産性を高めるために「粗悪な生産方法」が取り入れられ、結果的に生産量の低下により「大量の餓死者」が発生しました、

多くの死者が出た中国では「自分の身は自分で守る」という考えが根付いており、家族・親戚などを大切にする傾向があります。

そのため「誰の紹介」「食事を共にする」「酒を酌み交わす」など人間的な関わりが非常に重要になり、「グアンシ―」は関係を築く「最初の一歩」になります。

中国では表面的な関係で成功する事は非常に難しくなります。

インド
起業意欲


インドの起業意欲

インドは経済成長が著しい国の一つで、多くの起業家が誕生しています。国内では「失敗を恐れ事業を開始する可能性は低い人」の数が約50%・3年以内にビジネスを開始する予定がある人が21%が存在します。


インドの「スタートアップ・インド

インドでは2016年に「スタートアップ・インド(Startup India)」が財務省管轄下で発足しています。スタートアップ・インドは新規ビジネスをスタートするあたり「手続きの簡素化・手助け」「資金援助」「インセンティブ(奨励や報奨)」「産学連携」「インキュベーション」を軸に、「新たにビジネスを開始する人をサポート」する事が目的です。

日本の「ソフトバンク」なども新興企業に対し、20億ドルの資金提供やその他の日本企業による投資がおこなわれるなど、インドに対し多額の投資がおこなわれています。

アメリカ
起業意欲


アメリカの起業意欲

アメリカでは学生の起業意欲が高く、生徒の大多数が起業をしたいと考えています。しかし、「起業プラン」「具体的な目的」を有する生徒は少なく、単純に「金持ちになりたい」という考え方が多いのかもしれません。年齢を重ねるにつれ、やりたい仕事・自分に可能な仕事などを理解する事により「起業が魅力的ではない」と感じる人が増加します。

アメリカも事業を始める際に必要となることは日本と基本的に変わりませんが、会社の形態や登記など法的な面でアメリカのシステムを理解する必要があります。

インドネシア
起業意欲


失業者の増加

インドネシアでは大卒の失業者が増加しています。【インドネシア】【中国】では就職が出来ない大学卒が増加しており、インドネシアの失業者は1590万人(6.6%)、中国の失業者は5840万人(4.5%)でした。(2021年)


大学生の起業育成

インドネシアでは「大学生の起業家精神」を育む事が「失業率を下げるための解決策」の1つであると考えられています。この種の解決策は先進国で広く取り扱われており、北米・英国・アイルランドやヨーロッパ諸国では失業率を低下させるために若者の起業家精神の育成を目的とした教育がされています。

パキスタン
起業意欲


起業家育成

パキスタンでも「起業家を育成」は国内の失業率を低下させるための1つの方法です。

パキスタンでも人口増加など様々な要因により失業者の数が増加しています。「教育を受けた人」は増加していますが、十分な教育を受けたにも関わらず仕事を得られない人・失業する人が増加しており、競争的な社会になっています。

まとめ


発展途上国などでは「生活をするための起業」する人も多く、日本で起業する人とは大きく違う場合があります。

安定的な生活を好む日本人は「失敗」のリスクが「恐怖」であり、起業を阻む大きな壁になっていると思われます。起業を希望する人は年々減少しており、今後も減少すると思われます。

「起業しやすい環境」「若い起業家の育成」が必要かもしれません。

 
今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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