チョコレートの原料
カカオを生産できる国は少ない
カカオは「チョコレート」の原料の一つであり、世界中で消費される食品ですが、生産できる国は限られており、主に赤道の近くで生産されています。
食料供給量(Food supply quantity)とは?
その期間に人間の食料として利用可能な商品の総量になります。データにはその食べ物が加工された物も含まれます。詳しくは©FAO 「食料供給量(Food supply quantity)の定義」をご覧ください。
カカオはどの国がどのくらい消費しているのでしょうか?
世界のチョコレート
カカオ
供給量ランキング
世界のチョコレート・カカオ供給量
世界一位 ドミニカ国
世界二位 コートジボワール
世界三位 アイスランド
世界のチョコレート・カカオ
供給量ランキング
Cocoa Beans and products
Sugar (Raw Equivalent)
Food supply quantity (kg/capita/yr)
世界のカカオ
情報
カカオのエネルギー
カカオのエネルギーは1グラム4~5カロリーです。通常、市販の「板チョコ」の重さは約50~60グラムであり、カカオの含有量は30%~40%含まれています。
カカオは高級品
カカオは生産に手間がかかる植物です。「カカオベルト」と呼ばれる熱帯で栽培される植物であり、収獲は手作業でおこなわれる事が多くなります。発酵や乾燥される必要もあり、チョコレートの材料として利用するには非常に時間がかかります。
カカオベルトはどこ?
カカオベルトは平均気温が27度以上(18度~32度)で、年間降水量が1,000mm(1,500~2,500mm)を超える地域です。
カカオの分類
カカオ豆のマーケットは「ファインフレーバー」として扱われる「トリニダードカカオ」「クリオロカカオ」と、通常のカカオとして扱われる「フェラステロカカオ」がわけられていますが、上質なカカオと通常のカカオの中にも良し悪しがあり、上質なカカオが通常のカカオとして扱われるなど例外もあります。
2010年に「国際カカオ協定」が結ばれ、「ファインフレーバーカカオの定義」が決められています。
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世界のカカオ供給量ランキング
チョコレートはカカオの実から作られる食べ物であり、アフリカで多く生産される。各国でどのくらい生産されるか?
ドミニカ国
カカオ・チョコレート
情報
ドミニカ国のチョコレート
ドミニカ国は中米に位置し、カリブ海に浮かぶ島国です。上質なカカオの生産地であり、カカオ豆から作られる「カカオティー」などが日常的に消費されます。
「カカオティー」は何?
「ココア」です。カカオパウダーに水、砂糖、シナモンを加えた飲み物であり、チョコレートに牛乳を加えた飲み物は「ホットチョコレート」と呼ばれる事が多くなります。
ドミニカ国のバレンタインデー
ドミニカでは恋人、友達、家族の間で「バレンタインデー」を祝い、人によっては「Cariñito(カリニート)」と言う菓子を送ります。
コートジボワール
カカオ・チョコレート
情報
コートジボワールのカカオ
コートジボワールで利用されるフランス語でチョコレートは「chocolat(ショコラット)」です。
世界最大のカカオ生産国
コートジボワールは「世界最大のカカオ生産国」であり、非常に多くのカカオを国内で生産しています。カカオは大規模農家の他に家族経営の小規模農家も多く、カカオの質にバラつきがあります。カカオの買い取り価格も変動が大きく、国内にカカオ農家を含め多くの貧困層が存在します。
コートジボワール人はチョコレートを食べる?
コートジボワール人もチョコレートやカカオ製品を一般的に消費します。国内のマーケットや小売店で簡単に購入する事が可能であり、自国で生産されたカカオや海外で生産されたチョコレートなども国内で購入する事が可能です。
アイスランド
カカオ・チョコレート
情報
アイスランドのカカオ
アイスランド語でチョコレートは「súkkulaði(シュックラド)」です。
アイスランドのチョコレート消費
アイスランドは寒冷な気候を有しており、室内で過ごす時間が長くなります。「コーヒー」「紅茶」などの消費量も多く、チョコレートはおやつやデザートとして日常的に消費されます。国内のマーケットには国内外のチョコレートブランドが並び、簡単に購入する事が出来ます。
ルクセンブルク
カカオ・チョコレート
情報
ルクセンブルクのカカオ
ルクセンブルク語でチョコレートは「Schockela(ショコラ)」です。
ルクセンブルクのチョコレート消費
ルクセンブルクは国内で高品質なチョコレートを生産しており、国内にいくつものチョコレートメーカーが存在します。その中でも「Namur(ナミュール)」「Oberweis(オーバーワイズ)」は大公国御用達のチョコレートであり、国内で非常に人気があります。
カカオの輸入
ヨーロッパの国々はカカオを生産する事が難しく、カカオベルトで生産されたカカオを輸入しています。ルクセンブルクは「コートジボワール」「ガーナ」「エクアドル」「ブラジル」などからカカオを輸入しています。
アイルランド
カカオ・チョコレート
情報
アイルランドのカカオ
アイルランド語でチョコレートは「seacláid(ショクロイド)」です。
アイルランドのチョコレート
●「Cadbury(カドバリー)」
「イギリス」のチョコレートメーカーであり、19世紀末から20世紀初頭にかけてアイルランドに進出しました。カドバリーはアイスランドに生産拠点を確立されており、チョコレート以外に「ビスケット」などの菓子も生産しています。
●「Butlers(バトラーズ)」
1932年に首都の「ダブリン」で設立され、「アイスクリーム」「チョコレート」などが生産されました。現在も非常に高品質なチョコレートが生産され、国内で人気があります。
●「Lily O'Brien's(リリー・オブライアンズ)」
1992年に設立されたチョコレートメーカーです。チョコレート工房からスタートし、生産される高品質なチョコレートは国際的なコンペで数々の賞を受賞しました。現在も非常に人気があるブランドであり、アイルランドを代表する高級チョコレートブランドです。
フランス
カカオ・チョコレート
情報
フランスのカカオ
フランス語でチョコレートは「chocolat(ショコラット)」です。
フランスのチョコレート
フランスは世界的に有名なチョコレートの産地であり、非常にクオリティの高いチョコレートが「ショコラティエ(Chocolatier・chocolatière)」によって生産されています。
フランスの「ショコラティエ」
フランスのショコラティエは「国家資格」であり、「CAP:Certificat d'aptitude professionnelle(職業適性証)」「bac pro:Baccalauréat professionnel(専門学士)」「BTM:Brevet technique des métiers(技術貿易証明書)」などの取得が必要になります。
フランスの専門職
「ショコラティエ」の他に「花屋」「家具職人」「パティシエ(菓子職人)」「フォトグラファー」などにも専門資格があります。
イスラエル
カカオ・チョコレート
情報
イスラエルのカカオ
イスラエルで利用されるヘブライ語でチョコレートは「שוקולד(ショコラ)」です。
イスラエルのチョコレート
イスラエルは「中東」「地中海」の素材を利用したチョコレートなども生産されており、国内でユニークなチョコレート文化が発展しています。
また、イスラエルの人口は増加しており、国内最大の都市「テルアビブ」「エルサレム」などでショコラティエが運営する店舗が増加しています。
イスラエルの食文化
ユダヤ教は「コーシェル:カシュルート」に基づいた食文化を有しており、食に様々な制限があります。もちろんチョコレートにも適応され、宗教で禁止される物を加える事ができないため、「乳製品」「油」などに注意が必要です。
バーレーン
カカオ・チョコレート
情報
バーレーンのカカオ
バーレーンで利用されるアラビア語でチョコレートは「شوكولاتة(ショコラータ)」です。
バーレーンのチョコレート
バーレーンはアラビア湾に浮かぶ島国です。石油産出国であり、隣国の「サウジアラビア」と橋で国が繋がっています。観光客も多く、国内で多くの輸入チョコレートなどを購入する事ができます。
国内に大きなチョコレートメーカーは存在しませんが、チョコレートを製造する工場などが存在し、ショコラティエなどがクオリティの高いチョコレートを生産しています。
バーレーンは何が有名?
「デーツ(ナツメヤシ)」が有名です。ナツメヤシは中東で多く栽培される植物であり、乾燥させた果実を食べます。砂糖菓子のように甘く、チョコレートでコーティングしたチョコレートデーツなども有名です。
ノルウェー
カカオ・チョコレート
情報
ノルウェーのカカオ
ノルウェー語でチョコレートは「sjokolade(ショコラーデ)」です。
ノルウェーのチョコレート
ノルウェーは国内で高品質なチョコレートを生産する国であり、国内で生産した乳製品を利用したミルクチョコレートなどが有名です。
●「Freia(フレイア)」
1889年に設立されたノルウェーのチョコレートブランドであり、「ミルクチョコレート」などが有名です。
●「Nidar(ニダル)」
ノルウェーで「バーチョコレート」などを生産しています。チョコレート以外にも様々な菓子を生産しており、国内で人気がある菓子メーカーです。
デンマーク
カカオ・チョコレート
情報
デンマークのカカオ
デンマーク語でチョコレートは「chokolade(ショコラーデ)」です。
デンマークのチョコレート
「Anthon Berg(アンソニー・バーグ)」「Toms(トムズ)」「Carletti(キャレティ)」などはデンマークを代表するチョコレートメーカーであり、「Toms Gruppen(トムスグループ)」によって管理されています。
デンマークのチョコレートは非常に質が良く、海外にも多く輸出しています。
まとめ
日本のチョコレート消費量は少ない
日本はヨーロッパ諸国と比較すると、チョコレートの消費が比較的に少なくなります。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Food Balance Sheets - Cocoa Beans and products and Sugar (Raw Equivalent), Food supply quantity (kg/capita/yr)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2023年06月01日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。