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日本は生産大国?世界のキュウリ 生産量ランキング

中国の生産量が多いキュウリ

日本も非常に多くのキュウリを生産していますが、中国の生産量が非常に多く、世界で生産されるキュウリの約80%が中国で生産されています。

世界ではどの国がどれくらいキュウリを生産しているのでしょうか?

世界のきゅうり
生産量 ランキング

世界のキュウリの生産量
世界一位 中国
世界二位 チュニジア
世界三位 ロシア

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世界のキュウリ 生産量ランキング
Cucumbers and gherkins
Production (tonnes/year)

各国のキュウリ
情報

キュウリの重さ・エネルギー
キュウリの重さは1本約150gでエネルギーは約25Kcalになります。

漬物文化
漬物は世界中で食べられています。ヨーロッパではキュウリをピクルスに加工し、長期保存可能な物がどのスーパーでも販売されており、非常に重要な食品のひとつになっています。

成熟したキュウリは黄色
キュウリは中国では「黄瓜」と書きます。日本も過去に黄瓜と書いていましたが、時代の流れと共に「胡瓜」に変化しています。キュウリは成熟すると黄色になり、苦みが強くなります。私たちが現在食べている「緑色のキュウリ」は未成熟の状態を食べています。

冷凍には向かない
キュウリは果肉が柔らかくなるため冷凍には向きません。

キュウリには栄養が無いの?
ビタミンA・ビタミンC(少量)・ビタミンE・葉酸・カリウム・リンなどが含まれています。

ビタミンA・Eは免疫力を高める効果があるとされます。

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中国
キュウリ 情報

中国のキュウリ
中国語でキュウリは「黄瓜(フアンググア)」です。

中国のキュウリの原産地
主に中東部の「湖南省(こなんしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」、北東部の「山東省(さんとんしょう)」、中南部の「湖南省(こなんしょう)」、北東部の「遼寧省(りょうねいしょう)」、中東部の「湖北省(こほくしょう)」東部の「江蘇省(こうそしょう)」、中西部の「四川省(しせんしょう)」、南東部の「広東省(かんとんしょう)」、南部の「広西チワン族自治区」、中東部の「安徽省(あんきしょう)」「陝西省(せんせいしょう)」でキュウリ生産がおこなわれています。

日本へ伝来
中国から6世紀頃に日本へ伝わったとされ、当時は「薬」として利用されていたと考えられています。キュウリは江戸時代まで完熟させて食べていたため非常に苦く、江戸末期まで人気がある野菜ではありませんでした。

日本では昭和に入り本格的にキュウリ栽培が開始されています。

日本へ輸出している
中国は日本に非常に多くのキュウリを輸出しています。生鮮野菜として出回る事は少なくなりますが、漬物などの加工品に多く利用されています。

テュルキエ
キュウリ 生産

テュルキエ(旧トルコ)のキュウリ
テュルキエ語でキュウリは「Salatalık(サランタリク)」です。

テュルキエで生産されるキュウリ
ヨーロッパやテュルキエで見かけるキュウリは表面の凹凸が少なく、日本のキュウリより1.5倍ぐらい大きな「イボナシキュウリ」が一般的に販売されています。

テュルキエのキュウリ生産地
主に「アフィヨンカラヒサール県」の栽培が多く、国内で生産されるキュウリの大多数を生産しています。

テュルキエの伝統的なソース「ザジキ」
「ザジキ」というヨーグルト・キュウリ・ニンニク・オリーブオイルなどを混ぜたソースが前菜に加えられる事が多くなります。ザジキはさまざまな料理の付け合わせとして利用され、パン・ピタパンに利用される事も多くなります。

キュウリの価格の下落
2022年の世界情勢の悪化により、キュウリやトマトの価格が下落しています。ウクライナへの輸出量が激減しており、在庫が増加したキュウリやトマトの価格が30%程度下落しています。

ロシア
キュウリ 情報

ロシアのキュウリ
ロシア語でキュウリは「Огурец(オグリェーツ)」です。

ロシアのキュウリ原産地
ロシアでは北カフカスに位置するカバルダ・バルカル共和国・ヴォルゴグラード州・アストラハン州・アストラハン州・サラトフ州で主にキュウリ生産がおこなわれています。

ロシアはキュウリ大国
ロシアはキュウリを越冬前に「漬物」に加工します。スーパーにはキュウリを漬ける専用の瓶が販売されており、多くの家庭でキュウリの漬物が作られます。

すり減ったビンのフタ
旧ソ連圏はスーパーで販売されているフタのサイズがどの瓶にも合うように設計されています。物が少なかった時代からの名残りで、使用が終わった瓶やフタを市場へ返却する習慣が根付いており、非常に長い間利用されたすり減ったフタを良く見かけます。

キュウリの漬物は酒の肴
キュウリの漬物は現在も酒のつまみとして好まれます。ロシア国内で酒の飲酒量は激減していますが、現在も風習的にウオッカが好まれる傾向があります。

ウクライナ
キュウリ 情報

ウクライナのキュウリ
ウクライナ語でキュウリは「Огірок(オヒローク)」です。

ウクライナのキュウリ生産地
ウクライナ全土でキュウリが栽培されています。東部の「ハルキウ州」では温室栽培がおこなわれ、シーズンが終了した後もキュウリ栽培がおこなわれます。

温室のキュウリ栽培
温室栽培は秋と冬におこなわれ、LEDなどの照明を利用して栽培がおこなわれています。野菜の温室栽培は増加傾向にあり、とくにトマトとキュウリの温室栽培が多くなっています。

植物工場の増加
ヨーロッパでは工場内で植物の栽培を行なう植物工場が増加しています。これらの工場は植物が病気にかかるリスクが非常に低く、無農薬で栽培する事も可能になっています。

生産はまだ限定的ですが、日本でも工場で栽培される野菜が増加しており、今後も植物工場が増加すると思われます。

メキシコ
キュウリ 情報

メキシコのキュウリ
メキシコで利用されているスペイン語でキュウリは「pepino(ペピーノ)」です。

メキシコのキュウリ生産地
主に北西部の「シナロア州」、南東部の「ソノラ州」、ミチョアカン州でキュウリ生産がおこなわれています。

キュウリの輸出が多い
メキシコはキュウリを含む農作物の輸出量が非常に多く、主にアメリカへ輸出されています。

ウズベキスタン
キュウリ 情報

ウズベキスタンのキュウリ
ウズベキスタンで利用されているウズベク語でキュウリは「Bodring(ボドリング)」です。

輸出される多くのキュウリ
ウズベキスタンで生産された多くのキュウリは隣国のカザフスタン・キルギスタン・ロシアなどの旧ソビエト連邦国に輸出されています。ウズベキスタンはメロンやスイカなどのウリ科の植物が多く栽培されており、ヨーロッパなどに多く輸出しています。

綿花の栽培が有名
ウズベキスタンは「綿花」の栽培が有名です。綿花の栽培はソビエト連邦時に整備され、現在も非常に多くの綿花が栽培されています。綿花は栽培に非常に多くの水が必要な植物で、ウズベキスタンの地下水を減少させています。水資源の少ないウズベキスタンでは他の作物などが模索されていますが、生産基盤が完成している綿花栽培からの脱却は非常に難しく、現在も綿花栽培に依存しています。

スペイン
キュウリ 情報

スペインのキュウリ
スペイン語でキュウリは「pepino(ペピーノ)」です。

スペインのキュウリ生産地
主に南東部の「アンダルシア州アルメリア県とグラナダ県」でキュウリの温室栽培がおこなわれています。スペインで生産される6/7のキュウリが温室栽培であり、生産された多くのキュウリが海外へ輸出されます。

温室栽培のキュウリは輸出される
温室で栽培された大多数のキュウリが海外へ輸出され、栽培されたキュウリの90%以上がイギリス・ドイツ・フランスへの輸出されます。

米国
キュウリ 情報

米国のキュウリ生産地
主に東部の「フロリダ州」「ジョージア州」「ノースカロライナ州」などで生産が多くなります。

カザフスタン
キュウリ 情報

カザフスタンのキュウリ
カザフスタンで利用されるスカザフ語でキュウリは「қияр(キヤール)」です。

増加する温室栽培
カザフスタン中部のカラガンダ州ではキュウリの温室施設を建設するなど、国内で野菜を栽培できる温室施設が増加しています。温室にはボイラーや点滴灌漑などが設置されています。

日本
キュウリ 情報

日本のキュウリ栽培
日本は宮崎県・群馬県・埼玉県などの生産量が多くなっています。関東平野でも良く育つ植物で、非常に人気がある野菜です。

イラン
キュウリ 情報

イランのキュウリ
イランで使用されているペルシャ語できゅうりは「خیار(ヒィヤール)」です。

イランのキュウリ生産地
イランでは春に南東部のケルマーン州ジーロフト・「Kahnuj(カフヌージュ)・「Poldakhtar(ポルタクター)」・南部ホルモズガーン州のダーシャー・西部ハマダン州のナハバンド・ケルマーンシャー州のサルポルエザハブ・北部ゴレスターン州で栽培されています。夏にはイラン全土でキュウリ栽培がおこなわれています。

輸出先は主に隣国
輸出は隣国のロシア・イラク・アゼルバイジャン・アフガニスタン・アラブ首長国連邦などに対しておこなわれています。

マースト・ヒィヤール
イランもテュルキエと同様に「ザジキ」に似た「マースト・ヒィヤール」が食べられています。

エジプト
キュウリ 情報

エジプトのキュウリ生産量
エジプトで利用されているアラビア語でキュウリは「خيار(ヒィアーロ)」です。

ナイル川を利用した農業
エジプトではナイル川下流の「ナイルデルタ」地域で主に農業生産がおこなわれています。エジプトは砂漠の国ですが農業大国で、キュウリを含めた非常に多くの野菜・果物の栽培がおこなわれています。

エジプトの川
エジプトには川が一つしか存在していません。エジプトに存在する川は「ナイル川」で、6650kmの長さを誇り、世界一の長さになります。古代には「ナイル川デルタ(エジプト北部に存在するナイル川の河口)」が7つ支流が存在していましたが、現在は枯渇しており、2つしか存在していません。

ナイル川上流に作られたダムの問題
エチオピアはナイル川上流に「大エチオピア・ルネサンスダム」を建設しており、ダムの使用によりナイル川の水の減少が危惧されています。下流のスーダンやエジプトではダムの使用を中止する勧告を度々おこなっており、今後ダムの使用により紛争に発展する可能性があります。

まとめ

日本も多くのキュウリを生産
日本でも非常に多くのキュウリが栽培されています。長雨などが続くとキュウリが不作になり、価格が高騰します。近年、気候変動と思われる豪雨などが多発しており、キュウリ生産に影響を及ぼす可能性があります。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Cucumbers and gherkins, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2021年07月10日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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