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国内のゴマはほぼ輸入品!世界のゴマ 生産量ランキング

国内で利用される
ほぼ全てのゴマが輸入品

ゴマは食品として利用される以外に「油」などに加工される植物であり、日本国内で利用されるゴマの99%以上が海外からの輸入品になります。

世界でゴマはどの国がどのくらい生産しているのでしょうか?

世界のゴマ
生産量ランキング

世界のゴマの生産量
世界一位 スーダン
世界二位 インド
世界三位 タンザニア

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世界のゴマ生産量ランキング
Sesame seed
Production (tonnes/year)

各国のゴマ
情報

ゴマのエネルギー
ゴマのエネルギーは100gあたり約600カロリーです。

日本のゴマ生産は限定的
日本はゴマを生産していますが限定的になります。日本で利用されるゴマの大多数が海外で生産されており、一般的に利用されています。99%以上が海外産ですが、「国内品種」のゴマなども存在します。

日本でもゴマは生産できるの?
可能です。比較的に栽培の簡単な植物です。

ゴマの原産地
インドから世界に広がったと考えられており、主にアフリカ大陸・アジアなどで生産されています。古代から利用されていた形跡があり、油などに加工され利用されていたと考えられています。

「世界のゴマ油生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。

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スーダン
ゴマ 情報

スーダンのゴマ
ゴマはスーダンで利用されるアラビア語で「سمسم(セムシモ)」です。

スーダンのゴマ生産地
主に中東部の「ジャジーラ州」、南東部の「(Gedaref(ゲダレフ州)」「ナイル川周辺」などで多くのゴマ生産がおこなわれています。

ゲダレフ州で生産されるゴマの品質は非常に良く、「世界で生産される最高のゴマ」の一つとされています。

スーダンの農業
スーダンやエジプトの多くの地域は砂漠で覆われています。これらの国々では「ナイル川」の水を利用した灌漑農業が古来からおこなわれており、国の生命線になります。2020年にナイル川の上流の国「エチオピア」で完成した「大エチオピア・ルネサンスダム」の利用による水量の減少が危惧されており、紛争に発展する可能性があります。

ゴマの生産量が爆発的に増加
近年、スーダンはゴマの生産量を爆発的に伸ばしています。2012年~2014年の間に生産量が約3.8倍増加しており、今後も増加が増加し続けると思われます。

日本はゴマ輸入依存
日本で利用されるゴマの大多数が輸入品です。アジアや南米からゴマを輸入していますが、中国との輸入競争の激化・気候変動の影響と思われる天候不順により生産量の増減が大きく、輸入先の多角化・天候不順の少ないアフリカ諸国からゴマを多く輸入しています。

インド
ゴマ 情報

インドのゴマ
ゴマはインドで利用されるヒンディー語で「तिल(ティル)」です。

インドのゴマ生産地
主に東部の「西ベンガル州」、南部の「タミル・ナードゥ州」、西部の「マハーラーシュトラ州」、南東部の「カルナータカ州」、北東部の「ラージャスターン州」、中部の「マディヤプラデーシュ州」、北東部の「ウッタル・プラデーシュ州」などでゴマ生産が多くなっています。

国内需要量が多い
インドは多くゴマを生産していますが国内需要が多く、ほとんど海外輸出をおこなっていません。

インドのゴマの歴史
インドは「ゴマの原産地」です。ゴマの歴史は非常に古く、紀元前2600年~1800年頃からゴマを食用、または油を使った「灯り」などが利用されていました。

「ゴマの原産地はインド」と考えられていますが、アフリカのナイル川流域にはゴマの野生種が多く自生しており、「ゴマの原産地はアフリカ」考える人も多く存在します。

タンザニア
ゴマ 情報

タンザニアのゴマ
ゴマはタンザニアで利用されるスワヒリ語で「ufuta(ウフータ)」です。

タンザニアのゴマ生産地
主に南東部の「リンディ州」「ムトワラ州」などで多くのゴマが生産されています。

タンザニア政府は南部の「ルヴマ州」の農家に対し、「無料でゴマの種子を配布」をおこなっています。配布の目的は生産量が増加したゴマによる税収で、ゴマは病気に強い品種などが配布・栽培されています。

タンザニアの農業
日本はタンザニアを含めたアフリカ諸国からゴマを輸入しています。タンザニアも雨がほどんど降らない期間があり、天候不順による生産量の変動が少なく安定しています。

世界のゴマ需要増加により、タンザニアのゴマの生産量は爆発的に増加してます。

ミャンマー
ゴマ 情報

ミャンマーのゴマ
ゴマはミャンマーで利用されるビルバ語で「နှမ်(ナーム)」です。

ミャンマーのゴマ生産地
主に中西部の「マグウェ地方域」、中部の「マンダレー地方域」、北西部の「ザガイン地方域」で多くのゴマ生産がおこなわれています。

価格競争で中国に勝てない
日本はミャンマーから多くのゴマを輸入していますが、近年では中国がゴマの買取価格を上昇させています。価格競争に勝てない日本は「タンザニア」「モザンビーク」などのアフリカ諸国からゴマを輸入するなど輸入の多角化をおこなっています。

ゴマの価格の上昇
ミャンマーは近年、天候不順によりゴマの生産量が減少しています。中国のゴマの需要増加やミャンマーの国内情勢の悪化によりゴマの価格が上昇しています。

中国
ゴマ 情報

中国のゴマ
ゴマは中国語で「芝麻(ジーマ―)」です。

中国のゴマ生産地
主に中東部の「河南省(かなんしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」、中東部の「安徽省(あんきしょう)」、中東部の「江西省(こうせいしょう)」などで多くのゴマが生産されています。

中国の油事情
中国は「ゴマ油」が多用され、とくに中国北部のゴマ油の消費量が多くなります。南部は「菜種」の生産量が多く、「菜種油」が多く利用される傾向があり、ゴマは「ペースト」などに加工され利用される事が多くなります。

ゴマの多くが輸入されている
中国は多くのゴマを生産していますが国内需要量を賄えず、多くを海外から輸入しています。油として利用される「大豆」なども輸入が多くなりますが、近年、国内のゴマや大豆の生産量を増加させています。

ナイジェリア
ゴマ 情報

ナイジェリアのゴマ生産地
ナイジェリアでは多くの地域でゴマ生産がおこなわれていますが、主に北部の「ジカワ州」、中東部の「ベヌエ州」で多くのゴマ生産がおこなわれています。

生産された90%以上のゴマが輸出される
ゴマはナイジェリアの経済を支える重要な生産品の一つであり、ナ国内で生産されたゴマの90%以上が海外へ輸出されています。ナイジェリアは大部分の地域が砂漠で覆われており、天候不順による生産量の増減が少なくなっています。

日本はナイジェリアからゴマを輸入しており、主に加工品などに利用しています。

ブルキナファソ
ゴマ 情報

ブルキナファソのゴマ
ゴマはブルキナファソで利用されるフランス語で「sésame(セザミ)」です。

ブルキナファソのゴマ生産地
主に北東部の「サヘル地方」、中部の「中部地方」、南西部の「南西部地方」などでゴマ生産がおこなわれています。

綿花に次ぐ輸出量
ブルキナファソのゴマは「綿花」に次いで輸出量がある生産品であり、ブルキナファソの経済を支える重要な生産品の一つです。生産されたゴマの90%以上が海外へ輸出されており、日本へも輸出しています。

チャド
ゴマ 情報

チャドのゴマ
ゴマはチャドで利用されるフランス語で「sésame(セザミ)」です。

チャドのゴマ生産地
チャドは東部の「シラ州」、隣国の「スーダンとの国境付近」などで多く生産されています。

チャドは慢性的な食糧難
チャドは非常に貧困層が多い国です。長く続いた内戦により、国内は慢性的な食糧難に陥っています。ゴマやピーナッツなどが国内の経済を支える重要な収入源になっています。

エチオピア
ゴマ 情報

エチオピアのゴマ
ゴマはエチオピアで利用されるアムハラ語で「ሰሊጥ(セリティ)」です。

エチオピアのゴマ生産地
主に北部の「ティグレ州」、中北部の「アムハラ州」などで多くのゴマ生産がおこなわれています。「西部ガンベラ州」「ベニシャングル・グムズ州」、南東部の「ソマリ州」、南部の「南部諸民族州」、中部の「オロミア州」でもゴマが生産されており、国内の多くの地域でゴマ生産がおこなわれています。

エチオピアの西部の「Humera(フメラ)」で生産されるゴマが「非常に質が良い」といわれています。

古代から利用される油種作物
ゴマから生産された油は古代エジプト文明などで利用されており、「世界最古の油種作物」といわれています。エチオピアでもゴマが自生しており、ゴマの原産地の一つとして考えられています。

コーヒーに次ぐ輸出品
エチオピアは「コーヒー」が有名です。ゴマはコーヒーに次ぐ輸出品であり、生産された多くのゴマが海外へ輸出されています。

南スーダン
ゴマ 情報

南アフリカのゴマ生産地
主に北東部の「上ナイル州」で多くのゴマが生産されており、国内で生産される70%以上のゴマが上ナイル州で生産されています。

アフリカ最貧国
南スーダンはアフリカの中でも非常に貧しい国の一つで、非常に多くの貧困層が存在します。

日本
ゴマ 情報

日本のゴマ生産地
日本のゴマ生産は非常に限定的ですが、「鹿児島県」「熊本県」「茨城県」などでゴマを生産しています。国内で利用されるゴマは99%以上が海外産になりますが、国内のマーケットでは国産のゴマが多く販売されています。

まとめ

日本の生産量は非常に少ない
日本でもゴマを生産していますが、生産量は限定的であり、国内で販売・利用されている大多数のゴマが輸入品です。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Sesame seed, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2021年08月06日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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