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人口は何倍に増加している?世界の人口増加率ランキング

アフリカやアラブ諸国の
人口増加率が上昇

中国やインドの人口は爆発的に増加していますが、1950年から2020年の人口増加率はどちらも50位以下です。人口増加率が増加している国は「アフリカ諸国」が多く、今後、大きな成長が予想されています。

世界では1950から2020年にかけて、どの国の人口が何倍になっているのでしょうか?

世界
人口増加率 ランキング

世界の人口増加率
世界一位 アラブ首長国連邦
世界二位 カタール
世界三位 西サハラ

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世界の人口増加率
Rate of Increasing population
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各国の人口増加率

アフリカやイスラム教徒の人口増加
「インド」「中国」の人口増加率も非常に大きくなりますが、人口増加率は出生率が高い「アフリカ諸国」「イスラム教を信仰する国々」が多くなります。

イスラム教徒の人口増加率が高い理由
イスラム教を主体とする国々の出生率は高く、平均3.0%を超えます。イスラム教の経典「クルアーン」は子孫繁栄を推奨しており、国の環境に関わらず積極的に子供を産む母親が多く存在します。

人口が減少している国は2ヵ国
1950~2020年の間に人口が減少しているのは「ラトビア」「ブルガリア」のみです。

「ラトビア」「ブルガリア」の人口減少の理由
大きな理由に「他国への人口流率」「出生率の低さ」などがあげられています。高い技術を身につけた人が賃金の高い国へ移住する傾向が高く、人口減少の大きな要因です。

また、ソビエト連邦崩壊時にロシアへ移住した人も多く、人口の流失の大きな要因の一つです。

先進国の多くで出生率の低下
日本を含む多くの先進国で出生率が低下しています。隣国の「中国」「韓国」の出生率は日本以下に減少しており、今後、日本を含め何らかの対策が必要になります。

子供を産まない移民
「イタリア」は移民を入れる事により一時的に出生率が上昇しましたが、子供を育てにくいシステムにより、移民の出生率が減少しています。

日本は移民を増加させれば人口が増える?
イタリアのケースを見る限り、一時的に出生率が上昇しますが、子供を育てにくい環境がある限り出生率は上昇しません。

アラブ首長国連邦
人口増加率

アラブ首長国連邦の人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は12,500%(125倍)です。

人口増加が著しいアラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦最大の都市「ドバイ」350万人(2021年)の人口を抱え、世界有数の大都市として現在も大きく拡大しています。

アラブ首長国連邦は「石油」の産出国であり、豊富なオイルマネーによる富を得た国の一つです。オイルマネーにより砂漠に整ったインフラ・観光業・金融業などが整備され、外国企業がアラブ首長国連邦で仕事がしやすい環境がそろっています。外国人労働者が多く、アメリカ・イギリス・日本・中国など多くの企業がアラブ首長国連邦に進出しています。

アラブ首長国連邦の今後の課題
「気候変動問題」などによりアラブ首長国連邦は「石油などの化石燃料」からの脱却を模索中です。石油・天然ガスなどは主要な産業になっていますが、観光業や金融業などで大きく発展しており、厳しい環境の中で化石燃料に頼らない国の一つとして大きく成長を遂げています。

移民が非常に多い
アラブ首長国連邦は移民が多く、国内に滞在する85%以上が移民です。

カタール
人口増加率

カタールの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は11,068%(110倍)です。

出稼ぎ労働者が多い
カタールの首都の「ドーハ」国内の市民権を持つ国籍者64万人と外国人労働者を含めると240万人(2019年)が暮らしています。出稼ぎ労働者などが多く、多くの移民がドーハなどの都市部で暮らしています。

経済の基盤は「石油・天然ガス」
カタールの主要産業は「石油・天然ガス」であり、経済を支える基盤です。カタール民は世界一裕福と言われており、国民は所得税・医療費・電気代・電話代などが無料です。

石油依存度が高い
カタールの石油依存度は高く、石油や天然ガスに関連した産業が6割を占めています。化石燃料は将来的に大きなリスクがあり、観光業や金融業に力を入れています。

西サハラ
人口増加率

西サハラの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は4,356%(43倍)です。

西サハラはどこ?
アフリカの北西部に位置する地域で、「モロッコ」「モーリタニア」が領有権を主張しています。国民の大多数がイスラム教を信仰しており、北西の「ラユーン」が最大の都市です。

モロッコからの入植者が多い
西サハラは「モロッコ」からの入植者が多く、国民全体の2/3がモロッコからの入植者になります。(古い情報のため現在は違うかもしれません)

サブサハラの人口爆発
アフリカでは人口増加が著しく、とくにサブサハラ(北アフリカ諸国を除くその他の国々)の人口が爆発しています。これらの地域では貧困層が多くなっていますが、都市部などが経済成長している背景などがあり人口増加が続いています。

クウェート
人口増加率

クウェートの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は2,764%(27倍)です。

公務員と移民
クウェートの国籍所有者の85%が国家公務員や国営企業に従事していますが、多くの労働者が国籍を所有していない「外国人労働者」です。

豊潤なオイルマネー
クウェートの石油埋蔵量は世界四位であり、化石燃料で大きな富を得ている国の一つです。「アラブ首長国連邦」「カタール」同様にオイルマネーで得た富を金融業や様々な産業に投資をおこなっており、大きな雇用が生まれています。多くの外国人労働者がクウェートで働いており、430万人(2022年)の人が住む首都の「クウェート市」は非常に多くの移民が暮らしています。

美しい街並み
クウェートは乾燥地帯で砂漠が広がっていますが、都市部ではインフラが整えられており、非常に美しい街並みが広がっています。近年は農業などにも力を入れており、人口は更に増加すると思われます。

ヨルダン
人口増加率

ヨルダンの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は2,543%(25倍)です。

ヨルダンの人口増加の要因
首都の「アンマン」は370万人(2018年)住んでおり、中東有数の世界都市です。戦争により「イラク」「シリア」からヨルダンに難民として移動した移民が多く、急激な人口増加が続いています。

天然資源は少ない
ヨルダンは「リン鉱石」「天然ガス」などが産出されますが「石油」は少なく、同じイスラム教が主体となる「イラク」、2003年からは「エジプト」からパイプラインを介してして天然資源を輸入しており、輸入量は95%を超えています。

観光業の発展
首都アンマンなどは観光業が盛んですが失業者が多く、国民の18%を超える人々が失業者です。

ジブチ
人口増加率

ジブチの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は1,773%(17倍)です。

ジブチはどこ?
ジブチ共和国はアフリカの北東部に位置する小さな国であり、「紅海」に接しています。貿易業が栄えており、海が接していない隣国の「エチオピア」は「ジブチ・エチオピア鉄道」を利用してジブチから海外へ輸出をおこなっています。

人口増加は静かに減少
ジブチは1970年代に爆発的に人口が増加しましたが、2000年代からは静かに人口増加率が減少しています。

マヨット
人口増加率

マヨットの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は1,538%(15倍)です。

マヨットはどこ?
マヨットはアフリカ大陸から南東にある「マダガスカル」の近くにある島国で、「フランス」の植民地です。バニラ、コーヒー、香辛料の栽培が盛んにおこなわれていますが、経済の基盤となる生産品は少なく、多くの物資をフランス本土から輸入しています。

フランスからの移民が多い
2017年にマヨットで生まれた新生児の50%以上がフランス人との間に生まれた子供です。マヨット全体でフランス語話者が3割程度であり、「マダガスカル語」アフリカ大陸で利用される「スワヒリ語」を利用する人も多く存在します。

フランス領ギアナ
人口増加率

フランス領ギアナの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は1,271%(12倍)です。

フランス領ギアナはどこ?
南米の北東に位置する国で、フランスの海外県です。「金」の採掘が有名で、1900年初頭から移民が増加していますが、現在は若者の多くが失業者です。

違法移民の流入
フランス領ギアナには隣国からの移民が多く、違法労働者などが多く国内に滞在しています。金の不法採掘なども多く、多くの問題を抱えています。

バーレーン
人口増加率

バーレーンの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は1,249%(12倍)です。

石油産出国
バーレーンはペルシャ湾に浮かぶ島国の一つであり、石油産出国の一つです。1970年代から石油の産出量が減少していますが、近年、あたらに油田が発見されています。

他の中東諸国同様に移民が多い
バーレーンも他の中東諸国同様に国内に移民が多く、国民の半数以上が移民です。国内に金融センターや石油に関連した産業が多く、多くの外国人労働者がバーレーン国内で働いています。

オマーン
人口増加率

オマーンの人口増加率
1950年~2021年の人口増加率は988%(9倍)です。

オマーンはどこ?
オマーンはアラビア半島の東側に位置し、石油・天然ガスの産出国です。移民の割合が高く、45%を超える移住者が移民になります。

原油輸出に有利な場所
オマーンはホルムズ海峡の出口に位置しており、ペルシャ湾が封鎖された場合でも安定して海外へ輸出する事が可能です。主に原油の輸出先はアジア諸国で、「中国」「インド」「日本」「韓国」などへ多く原油が輸出されています。日本との関係も良好であり、非常に多くの原油が日本へ輸出されています。また、石油関連の企業が多く、多くの移民がオマーン国内で働いています。

まとめ

人口増加が著しいアフリカ諸国
1950年からのデータではほぼすべての国で人口が増加していますが、その中でも中東やアフリカ諸国の人口が爆発的に増加しています。世界の人口増加は2080年まで続くとされ、そのあとは緩やかに減少すると予想されています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

United Nation. "Department of Economic and Social Affairs, Population Division" (English) 2024年. © 2024 United Nations. 2021年10月16日閲覧
United Nationの利用規則はこちら (English) です。

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