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カリンと違うの?世界のマルメロ 生産量ランキング

海外でジャムなどに利用されるマルメロ

マルメロは「カリン」「木瓜」にた果物ですが、マルメロの実は「うぶ毛」があり、日本では限定的に生産されています。語源はポルトガル語ですが、原産は中央アジアです。

マルメロはどの国がどのくらい生産しているのでしょうか?

世界のマルメロ
生産量ランキング

世界のマルメロの生産量
世界一位 テュルキエ(旧トルコ)
世界二位 中国
世界三位 ウズベキスタン

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世界のマルメロ 生産量ランキング
Quinces
Production (tonnes/year)

各国のマルメロ
情報

マルメロの重さ・エネルギー
マルメロは1個約180gでエネルギーは約105カロリーになります。

マルメロって何?
マルメロは「バラ科マルメロ属」の果物になります。「セイヨウカリン」と呼ばれることがありますが、カリンは「バラ科カリン属」です。マルメロもカリン同様にフルーティな香りがありますが、酸味が強く硬いため、生食には向きません。「ジャム」「果実酒」などへ加工される事が多く、海外でもジャムなどが販売されてます。

日本でも限定的に栽培されており、ジャムなどに加工される事が多くなります。

マルメロの原産地
マルメロの原産地は「北コーカサス地方」「中央アジア」と言われています。日本には江戸時代に伝わった植物であり、ポルトガルから伝わったため、英語の「Quinces(クインス)」ではなく、ポルトガル語の「Marmelo(マルメロ)」の名で定着しました。

テュルキエ
マルメロ 情報

テュルキエ(旧トルコ)のマルメロ
マルメロはテュルキエ語で「Ayva(アイヴァ)」です。

テュルキエのマルメロ生産
テュルキエは自国で生産されるマルメロの40%以上を海外へ輸出しています。輸出先は45ヶ国を超え、主に「ロシア」「ドイツ」へ輸出しています。

テュルキエのマルメロ生産地
主に西部の「デニズリ県」で多くのマルメロが生産されています。デニズリ県は緑豊かな渓谷に囲まれた肥沃な土地を有しており、9月から11月に収穫がはじまります。

古代からジャムなどに加工されていた
マルメロは古代から消費されている果物の一つであり、古代ローマでは生鮮果実として消費される以外にジュース・蜂蜜漬け・ジャム・香水などに加工、利用されていました。

中国
マルメロ 情報

中国のマルメロ
マルメロは中国語で「榅桲(ウェンポー)」です。

中国のマルメロ生産
「カリン」は中国原産であり、英語では「Chinese quince(チャイニーズクインス)」と呼ばれますが、セイヨウカリン・カリン・マルメロは別属です。

中国のマルメロ生産地
主に西部の「新疆ウイグル自治区」、東部の「北京市」、南部の「雲南省」などでマルメロ栽培がおこなわれています。マルメロは北コーカサス・中央アジアが原産とされていますが、中国でも野生のマルメロが自生しています。

ブルガリアから導入された
中国で消費されているマルメロは2012年にブルガリアから導入されたものが多く、東部の「山東省(さんとんしょう)」で栽培が開始されました。

ウズベキスタン
マルメロ 情報

ウズベキスタンのマルメロ
マルメロはウズベキスタンで利用されるウズベク語で「Behi(べヒ)」です。

有名なマルメロの生産地

ウズベキスタンは有名なマルメロの生産地であり、ウズベキスタンで生産されたマルメロは「ラトビア」などヨーロッパへ輸出されています。

ウズベキスタンのマルメロの生産地
主に西部の「フェルガナ州のソフ地区」、西部の「タシュケント州のNanai(ナナイ)」「 Bostanlyk(ボスタンリク)」などで多くのマルメロが生産されています。

栽培は海抜1000mを超える山岳地帯でおこなわれており、一般的なマルメロよりも小ぶりなのが特徴です。

マルメロ栽培に適した気候
ウズベキスタンはマルメロの栽培に適した気候を有しており、質の良いマルメロが国内で生産されています。

イラン
マルメロ 情報

イランのマルメロ
マルメロはイランで利用されるペルシャ語で「به(デッ)」です。

イランのマルメロ生産地
イランは温暖な気候で果物を栽培しやすい土地を有しており、様々な果物が国内で栽培されています。マルメロはイラン原産言われており、古くから栽培される果物の一つです。

主に中部の「ファールス州」「エスファハーン州」、南東部の「ケルマーン州」、北西部の「アルダビール州」などで多くのマルメロが生産されており、地方によって呼び名が異なります。

ジャムなどに加工される事が多い
イランではマルメロがジャム・ゼリー・コンポートなどに利用され、「咳止め」などとしても利用される事が多くなります。

モロッコ
マルメロ 情報

モロッコのマルメロ
マルメロはモロッコで利用されるアラビア語で「سفرجل(サファルヤル)」です。

マルメロを利用した料理
モロッコでは「タジンポット」と呼ばれる「土鍋」が調理器具として利用されます。タジンポットはフタが円錐状であり、のぼった湯気が冷やされ「水滴」となり再び鍋に戻る構造になっています。水の少ない地域で利用される鍋であり、モロッコでも利用される事が多くなります。

マルメロと肉をタジンで煮込んだ料理などが国内で人気であり、マルメロの収穫時期になると料理される事が多くなる料理です。

生産されたマルメロは輸出される
モロッコで生産されたマルメロの多くが海外へ輸出されています。主な輸出先は「スペイン」「カナダ」「ニジェール」などです。

アゼルバイジャン
マルメロ 情報

アゼルバイジャンのマルメロ
マルメロはアゼルバイジャン語で「heyva(ヘイヴァ)」です。

農業に対する補助金
アゼルバイジャン政府は様々な農作物の栽培に対し「補助金を支給」しています。補助金を利用して果物栽培をおこなう農家も多く、国内で様々な作物が栽培されています。

アゼルバイジャンのマルメロ生産地
主にカフカス山脈を流れる「クラ川」「アラス川」などが流れる「中南部」でマルメロ栽培がおこなわれています。

アゼルバイジャンは柿が有名
アゼルバイジャンは「柿」を多く栽培しています。アゼルバイジャン語で「xurma(ホルマ)」といい、アラビア語の「ナツメヤシ」を意味します。

なんで「ナツメヤシ」なの?
旧ソ連圏の統治に置かれた国ではカキを「ホルマ」と呼ぶ事が多くなります。ナツメヤシと間違えロシアに伝わった事が原因だと思われます。

アルゼンチン
マルメロ 情報

アルゼンチンのマルメロ
マルメロはアルゼンチンで利用されるスペイン語で「Membrillo(メンブリーロ)」です。

アルゼンチンのマルメロ生産地
主に西部の「メンドーサ州」で多くのマルメロ栽培がおこなわれています。中南部の「リオネグロ州」、西部の「ブエノスアイレス州」でもマルメロ栽培がおこなわれています。

マルメロの栽培には注意が必要
マルメロには「ミバエ」などの害虫が付きやすく、他の果物にも影響を与えかねないため、完熟前に早摘みする農家が多くなります。

セルビア
マルメロ 情報

セルビアのマルメロ
マルメロはセルビア語で「дуња(デゥーニャ)」です。

ヨーロッパはマルメロの生産量が少ない
ヨーロッパはマルメロの生産が非常に少なく、主に「中央アジア」中心におこなわれています。マルメロの利用は限定的であり、果実酒やジャムなどに加工される事が多くなります。セルビアではマルメロ栽培が古くからおこなわれていますが、他の果実と比べると生産量は少なくなります。

アルジェリア
マルメロ 情報

アルジェリアのマルメロ

マルメロはアルジェリアで利用されるアラビア語で「سفرجل(サファルヤル)」です。

アルジェリアのマルメロ生産地
主に北部の「モスタガネム県」などで多くのマルメロが生産されています。モスタガネム県はモモ・アプリコット・プラムなど果物も栽培されており、国内で消費される以外に海外へ輸出しています。

アルジェリアの農業
アルジェリアの国土の多くが砂漠で覆われており、農業は主に「北部」でおこなわれています。近年はオリーブなどの水の使用が少なくてすむ植物の栽培が増加しており、隣国のエジプトでも増加しています。

ロシア
マルメロ 情報

ロシアのマルメロ
マルメロはロシア語で「Айва(アイヴァ)」です。

ロシアのマルメロ生産地
主に北コーカサスに位置する南西部の「アストラハン州」「ヴォルゴグラード州」の生産が多くなります。ロシアの北コーカサス地方は温暖な気候を有しており、様々な野菜・果物が生産されており、主に国内に提供されています。

マルメロの原産地
マルメロの原産は北コーカサス地方と言われています。4000年以上前から栽培されていたとされ、主にジャム・ジュースなどに加工されています。

まとめ

生産量は世界的に少ない
マルメロは利用は限定的であり、生産量も他の果実と比べて少なくなっています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Quinces, Production (t)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2021年09月25日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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