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主食としての消費も多い!世界の豆 生産量ランキング

豆は栽培に水が少なくて済む植物

世界には様々な「豆」が存在し、食用には「ヒラ豆」「エンドウ豆」「ヒヨコ豆」「ササゲ」「キマメ」「レンズ豆」「バンバラ豆」「ソラ豆」「ルーピン豆」などが存在します。(乾燥豆を含む)

これらの豆は世界でどの国がどのくらい生産しているのでしょうか?

世界の豆
生産量 ランキング

世界の豆の生産量
世界一位 インド
世界二位 カナダ
世界三位 中国

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世界の豆 生産量ランキング
Pulses, Total
Production

各国
情報

豆のエネルギー
豆類のエネルギーは平均で100gあたり約350カロリーになります。

豆の消費が減った日本人
日本人は「大豆」を非常に多く消費します。近年、若者を中心に「豆」の消費量が減少しており、食生活が大きく変化してきています。

大豆は「女性ホルモン」をつくる「エストロゲン」に似た成分をする「大豆イソフラボン」が含まれています。「ホルモンバランス」の乱れは様々な病気の要因になる可能性があり、大豆を含めた健康的な食品を日常的に摂取する事が必要です。

「大豆イソフラボン」の接種目安は人によりますが1日に「50~60g」と言われています。「納豆」は1パック、「豆腐」は半丁程度になります。

インド
豆 情報

インドの豆
豆はインドで利用されるヒンディー語で「मैं(メー)」です。

インドで生産される豆の種類
インドでは主に「ヒヨコ豆」「キマメ」「緑豆」「ケツルアズキ(もやし豆)」「キドニービーン(赤インゲン豆)」「黒目豆」「レンズ豆」「白エンドウ豆」が栽培されています。

インドの豆の生産量
インドは世界で生産・消費される豆の25%以上を国内で生産しています。輸入量も多く、世界で生産される豆の10%がインドへ輸入されています。国内で消費される植物の7~10%が豆類であり、国内で非常に多くの豆が生産・消費されています。

インド南部はベジタリアンが多い
インドでは「北部」「南部」で食生活が異なります。インド南部は「菜食主義者」が多く、「豆」「野菜」「穀物」を多く摂取します。

インドの豆生産地
主に中部の「マディヤ・プラデーシュ州」、中西部の「マハーラーシュトラ州」、北部の「ラージャスターン州」、北部の「ウッタル・プラデーシュ州」、南西部の「カルナータカ州」で多くの豆類を生産しています。

カナダ
豆 情報

カナダで生産される豆
カナダは非常に多くの「エンドウ豆」「レンズ豆」「ヒヨコ豆」「大豆」を生産しており、国内で生産した豆類をインド・米国・中国などに多く輸出しています。

カナダの豆生産地
主にカナダ西部の「アルバータ州」、中西部の「マニトバ州」、中部の「サスカチュワン州」で多くの豆類を生産しています。日本は「小豆」「エンドウ豆」「インゲン豆」「ソラマメ」「ヒヨコ豆」「レンズ豆」などをカナダから輸入しています。カナダは広大な土地を有していますが寒冷な土地のため、農業は全体的に米国との国境沿いの州でおこなわれています。非常に質の高い豆類を生産しており、世界中に輸出してます。

「大豆」などをバイオ燃料として利用
「北米」「南米」では食料として「大豆」の消費は限定的であり、「食用油」「家畜の飼料」「バイオ燃料」などに利用される事が多くなります。

中国
豆 情報

中国の豆
豆は中国語で「豆子(トウズー)」です。

中国は大豆の生産量が少ない
近年「大豆」などの豆類の生産量を増加させていますが、国内需要量を満たせず、多くの大豆を輸入しています。大豆は主に「北米」「南米」から輸入しており、「家畜の飼料」「食用油」として利用される事が多くなります。日本も大豆の生産は非常に少なくなっていますが、中国は近年、大豆の生産に力を入れています。

増加する大豆生産量
中国は主に東部の「安徽省(あんきしょう)」、北東部の「山東省(さんとんしょう)」、中東部の「河南省(かなんしょう)」などで多くの大豆が生産されており、近年は北東部の「吉林省(きつりんしょう)」、北部の「内モンゴル自治区」、北東部の「遼寧省(りょうねいしょう)」などで大豆生産量が増加しています。

バイオ燃料として利用
一部の豆は「バイオ燃料」に転換しています。家畜の飼料やバイオ燃料など様々な物に転換が可能で利用価値の高い「トウモロコシ」に農業をシフトする人が増加しています。

中国で生産される豆の種類
中国で主に生産されている豆は「エンドウ豆」「ソラ豆」「インゲン豆」「緑豆」「小豆」が生産されていています。

ロシア
豆 情報

ロシアの豆
豆はロシア語で「бобы(バブィ)」です。

ロシアでも多くの豆が生産されている
ロシアでは近年「レンズ豆」「大豆」の生産量が増加しており、生産量は旧ソ連時代から比べ4倍に上昇しています。豆類は厳しい環境でもある程度栽培する事が可能であり、作物の栽培を「豆類」に切り替える人が増加しています。

また、連作障害を避ける作物としても利用され、非常に利用価値の高い作物と思われます。

食料としての利用は少ない
主に大豆は「家畜の飼料」として利用されます。国内で食料として消費される大豆は限定的であり、生産される大豆の5%以下になります。

ロシアの大豆生産地
主にモスクワ・サンクトペテルブルクなどがある西部の「中央連邦管区」、ウラジオストク・ハバロフスクなどがある「極東連邦管区」、ロシアで生産される野菜や果物の生産拠点となる北カフカスの「南部連邦管区」などで大豆生産がおこなわれています。

オーストラリア
豆 情報

オーストラリアの豆類生産
オーストラリアの豆類の生産は1940年代に開始され、現在は非常に多くの豆を国内で生産しています。食用に改良された「ルーピン豆」などの豆も非常に多く生産されており、「西オーストラリア州」などで多く生産されています。

国内では「インゲン豆」「ルーピン豆」「ソラマメ」などが多く生産されています。

ナイジェリア
豆 情報

ナイジェリアの豆の消費
ナイジェリアは主に「キャッサバ」などの「イモ類」が主食として消費されますが、豆の消費も非常に多くなります。

土地にあった「豆」の生産
降水量の少ない地域では「キマメ」などが多く生産されています。

「キマメ」はどんな豆?
キマメは年間650㎜以下の非常に雨が少ない地域でも栽培する事が可能であり、主に乾燥地帯での生産が促進されています。また、一部の地域では「トウモロコシ」の連作障害を避けるために豆類が植えらます。アフリカの降水量の少ない地域では「水」の利用が極端に少ない作物が生産されますが、世界中で「地下水の減少」が危惧されており、水の利用が少ない作物に切り替えをおこなっています。

近年、気候変動の影響と思われる干ばつや洪水などが多発しており、厳しい環境でも栽培が可能な作物の栽培・開発に力を入れています。


病気に強い豆の開発
ナイジェリアは「害虫」などに作物が食い荒らさせる事も多く、研究が続けられています。

ミャンマー
豆 情報

ミャンマーの豆
豆はミャンマーで利用されるビルマ語で「ပဲ(ペル)」です。

ミャンマーで主に生産される豆の種類
ミャンマーは主に「黒目豆」「緑豆」「キマメ」「ひよこ豆」「ササゲ」「ライ豆」「赤インゲン豆」「小豆」が生産されています。

生産した豆はインドへ輸出
ミャンマーで生産された豆の80%が「インド」に輸出されています。インドへの輸出依存度が非常に高く、輸出先の多角化を模索しています。

国内事情が不安定
ミャンマーは現在、軍事政権が国内を管理しており、内戦が頻発しています。欧米諸国による経済制裁、海外からの投資や国際支援も一旦停止しているため、農業への影響も懸念されています。

燃料の高騰化もあり、今後も生産量は減少する可能性があります。

エチオピア
豆 情報

エチオピアの豆
豆はエチオピアで利用されるアムハラ語で「ባቄላ(バクアラ)」です。

エチオピアの豆生産地
主に南部の「オロミア州」「南部諸民族州」での豆の生産量が多く、エチオピアで生産される豆の85%以上がこれらの地域で栽培されています。特に生産が多いのは「インゲン豆」であり、国内で生産される豆の過半数がインゲン豆になります。

豆といえばコーヒー豆
エチオピアは「コーヒー豆:コーヒー豆は生産数に含まれない」も多く生産しており、世界的に有名なコーヒー豆の生産地です。コーヒー豆もエチオピアの中部~南部にかけて生産されており、大規模なプランテーションで栽培されています。

ブラジル
豆 情報

ブラジルの豆
豆はブラジルで利用されるポルトガル語で「feijões(フェイジョインス)」です。

大豆の生産大国
ブラジルは世界一の「大豆」の生産国です。食用として消費される大豆は限定的であり、多くが海外へ輸出されています。

主に「中国」への輸出が多く、国内で生産された大豆の3/4が中国に輸出されています。中国の大豆需要は高く、主に「油」「家畜の飼料」として利用されています。ブラジルは大豆生産大国ですが、自国で消費される大豆は1割にも満たず、輸出以外に「バイオ燃料」としての利用が多くなります。

豆を主食とする国
ブラジルは「豆」「米」を主食にしている人が多く、国内で多く消費されます。国内で一番人気のある豆は「カリオカ豆」と呼ばれる「インゲン豆」であり、国内で多く生産さえれています。カリオカ豆は主食として消費される事が多く、「豆と米」と「おかず」の組み合わせが多くなります。

ニジェール
豆 情報

ニジェールの豆
ニジェールで利用されるフランス語で豆は「haricots(ハリコット)」です。

ニジェールの豆類生産
ニジェールでは多くの「ササゲ」が生産されており、主に「Tânout(タヌート)」「Goure(グーレ)」「Kantché(カンチェ)」「Magaria(マガリア)」などで多く生産されています。

米国
豆 情報

米国の大豆の消費量は低い
国内で非常に多くの大豆を生産していますが、食用にされる大豆はブラジル同等で1割程度になります。主に家畜の飼料用・油脂・バイオ燃料などに加工され利用されています。

大豆の価格はバイオ燃料の需要によって決まる
アメリカの大豆の価格はバイオ燃料(車の燃料など)の需要によって変動します。

アメリカで人気のある豆
アメリカでは主に「うずら豆」「インゲン豆」「グレートノーザン豆(インゲン豆の種)」「赤インゲン豆」「黒豆」などが人気です。

アメリカの豆生産地
主に北部の「ノースダコタ州」で多くの豆が生産されており、国内で生産される豆の30%以上がノースダコタ州で生産されています。その他に北東部の「ミシガン州」、中部の「ネブラスカ州」、北東部の「ミネソタ州」、北西部の「アイダホ州」で生産されています。

メキシコ
豆 情報

メキシコの豆
豆はメキシコで利用されるスペイン語で「ပဲfrijoles(フリフォレス)」です。

メキシコの食生活の変化
メキシコの食生活は時代と共に変化し、現在は高エネルギーな食品を安く購入する事が可能です。肥満率上昇や糖尿病が増加しており、国内で大きな問題になっています。

メキシコの豆の生産地
主に中部の「サカテカス州」の豆の生産量が多く、国内で生産される豆の30%以上がサカテカス州で生産されています。その他に北西部の「シナロア州」、北部の「ドゥランゴ州」「チワワ州」などで多くの豆が生産されています。

日本
豆 情報

古来から伝わる「大豆文化」
日本に「大豆」が伝わったのは「奈良時代」とされています。遣隋使などにより中国の文化が日本に伝わり、大豆を利用した食品が多く作られるようになりました。

大豆の使用量が多い
日本は大豆の加工品が多く、世界的に見て大豆の消費量が多い国です。

まとめ

豆の生産量増加
世界の人口の増加は爆発的に続いており、アフリカなどで多く生産される豆の生産量は今後、更に増加すると思われます。近年では大豆を利用した「大豆ミート」なども増加しており、人気が上昇しています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Pulses, Total, Production (t)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2021年09月23日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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