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人気のナッツ!世界のピスタチオ 生産量ランキング

ピスタチオは世界中で人気があるナッツ

ピスタチオはウルシ科カイノキ属の植物で、生産している国は限定的になりますが、アメリカ・イランなどで多く生産されています。

世界ではどの国がどのくらいピスタチオを生産しているのでしょうか?

世界のピスタチオ
生産量 ランキング

世界のピスタチオ生産量
世界一位 米国
世界二位 イラン
世界三位 テュルキエ

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世界のピスタチオ 生産量ランキング
Pistachios, in shell
Production (Tonnes/year)

各国のピスタチオ
情報

ピスタチオの重さ・エネルギー
ピスタチオは一粒約1.5gで、エネルギーは約5~15カロリーです。

ピスタチオって?
ピスタチオはウルシ科カイノキ属の植物です。ウルシオール(ウルシ科に含まれる成分で、マンゴーの皮・カシューナッツの殻などにも含まれれる)はアレルギー反応を起こす可能性があり、注意が必要です。

ナッツに何らかのアレルギー反応を起こす人は8%を超えています。ピスタチオでアレルギー反応を起こす人は比較的に少ないとされますが注意が必要です。

ピスタチオの原産はどこ?
中欧アジアが原産とされており、「イラン」「テュルキエ:旧トルコ」などに多く自生しています。。中央アジアからシルクリードを介してローマに伝わり、ヨーロッパへ拡大しました。

ピスタチオの栄養
「オレイン酸」が多く含まれています。オレイン酸は「悪玉コレステロール」を減らす効果がある「不飽和脂肪酸」です。不飽和脂肪酸は酸化し、動脈硬化などの原因になりやすいとされていますが、オレイン酸は酸化しにくいとされています。

ピスタチオの緑
ピスタチオは「ピスタチオグリーン」といわれる鮮やかな緑色の印象がありますが、加熱した場合は褐色に変化する傾向があります。緑色は「クロロフィル:葉緑素」の色であり、「緑色の着色料」として利用される天然色素でもあります。

ピスタチオはなぜ高いの?
生産量を見てもらうと理解できるように、圧倒的に生産国が少ないからです。ピスタチオの木は実がなるまでに4~5年かかる植物であり、生産している国は現在も限定的になります。

米国
ピスタチオ 情報

アメリカのピスタチオ生産地
アメリカはピスタチオの生産大国です。主に東部の「カルフォルニア州」の生産量が多く、国内で生産されるピスタチオの90%以上がカルフォルニア州で生産されています。他に南西部の「アリゾナ州」「ニューメキシコ州」でも多くのピスタチオが生産されています。

カルフォルニア州の「セントラルバレー」
カルフォルニア州の中心には「セントラルバレー」という盆地が存在しており、肥沃な農業地帯になります。セントラルバレーではピスタチオを含む多くの植物が栽培されており、商業的にピスタチオが生産が開始されたのもセントラルバレーであり、1930年代に栽培が開始されました。

カルフォルニアの農業を語るにはセントラルバレーを良く知る必要があり、アメリカの生産品の多くがカルフォルニア州で生産されています。

イラン
ピスタチオ 情報

イランのピスタチオ
イランで利用されるペルシャ語でピスタチオは「پسته(ペステー)」です。

イランのピスタチオ生産地
主に北東部の「ラザヴィー・ホラーサーン州」、北部の「セムナーン州」、南部の「ケルマーン州」などで多く生産されています。

イランで生産されるピスタチオはほどんど輸出される
イランは非常に多くのピスタチオを生産していますが、国内で生産されたピスタチオの90%以上が海外へ輸出されています。イランのピスタチオの需要は非常に高く、日本もイランから多くのピスタチオを輸入しています。

ピスタチオの語源
ペルシャ語でピスタチオを意味する「ペステー」がピスタチオの語源となっています。アフガニスタンの「پسته(パスターフ)」もピスタチオの語源の一つとされています。

テュルキエ
ピスタチオ 情報

テュルキエのピスタチオ
テュルキエ語でピスタチオは「Fıstık(フィスティク)」です。

テュルキエのピスタチオ生産地
近年、テュルキエはピスタチオ生産に力を注いでおり、約20年間で生産量を倍近く増加させています。とくに生産が多いのはテュルキエ南部の「シャンルウルファ県」であり、テュルキエで生産されるピスタチオの35%以上がシャンルウルファ県で生産されています。

その他に南部の「ガズィアンテプ県」、中南部の「アドゥヤマン県」、南東部の「スィイルト県」、南部の「キリス県」などでも多くのピスタチオを生産しています。

生産されたピスタチオの多くが輸出される
テュルキエで生産されたピスタチオの多くが海外へ輸出されています。輸出先はイタリア・イスラエル・シリアなどが多くなります。

中国
ピスタチオ 情報

中国のピスタチオ
中国語でピスタチオは「开心果(カイシングオ)」です。

中国のピスタチオ生産地
西部の「新疆ウイグル自治区の西南部に位置するカシュガル地区」がピスタチオの名産地です。他に東部の「河北省(かほくしょう)」、中部の「甘粛省(かんしゅくしょう)」、西部の「山西省(さんせいしょう)」「山東省(さんとうしょう)」でも多く生産されています。

ピスタチオの特性
ピスタチオは「干ばつ」に強い植物であり、耐熱性・塩分耐性などもあります。ピスタチオから油を採油する事が可能であり、中国国内で栽培が増加しています。

ピスタチオの生産量は他のナッツと比べ限定的であり、国内では非常に高価なナッツの一つとして扱われます。

シリア
ピスタチオ 情報

シリアのピスタチオ
シリアで利用されているアラビア語でピスタチオは「فستق(フィステゥク)」です。

シリアのピスタチオの生産地
主にシリア南部の「ホムス県」、中西部の「ハマー県」、北東部の「イドリブ県」などで多くのピスタチオ生産がおこなわれています。

困難な農業
シリアは国内で多くのピスタチオを含む多くの農作物を生産していますが、2011年から続く内戦により農業を続けられなくなった農家が多く、国外へ逃れた避難民なども多くなります。国内の農業は人手・資金不足、肥料や農薬の入手が困難、破壊や盗難など様々な問題があり、国内で農業を続ける事が非常に難しくなっています。

現在も食料不足は続いており、限定的な支援だけではなく包括的な支援が必要になっています。

マダガスカル
ピスタチオ 情報

マダガスカルのピスタチオ
マダガスカルで利用されるフランス語でピスタチオは「pistache(ピスターシ)」です。

カシューナッツもウルシ科の植物
マダガスカルはウルシ科の「カシュ―ナッツ」の栽培も多くおこなわれています。北部の「ダイアナ州」などで多くおこなわれており、ピスタチオ栽培と共におこなわれています。

チュニジア
ピスタチオ 情報

チュニジアのピスタチオ
チュニジアで利用されるアラビア語でピスタチオは「فستق(フィステゥク)」です。

チュニジアのピスタチオ生産地
主に西部の「カスリーヌ県」でピスタチオが多く生産されています。チュニジアは雨が少ない国であり、カスリーヌ県はピスタチオを含めた農作物が「灌漑農業:人工的に水を引き込む農業」で生産されます。

ピスタチオを利用した「バクラヴァ」
「バクラヴァ」は中東、地中海、北アフリカなどイスラム教徒が多い地域で人気の「ペイストリー:焼き菓子」です。バクラヴァにはピスタチオを含む多くのナッツが利用され、チュニジアのバクラヴァには多くのピスタチオが利用される傾向があります。

アフガニスタン
ピスタチオ 情報

アフガニスタンのピスタチオ
アフガニスタンで利用されるアラビア語でピスタチオは「پسته(パスターフ)」です。

アフガニスタンのピスタチオ生産地
主に西部の「バードギース州」「ヘラート州」で国内で生産される多くのピスタチオが生産されています。バードギース州は治安が悪く、テロリストなどがピスタチオの違法取引に関与している可能性があります。

生産が武器の購入に充てられる場合なども
生産されたピスタチオの収入で違法に武器が取引される可能性があり、大統領や治安当局などに「農園を管理する呼びかけ」などがおこなわれています。

オーストラリア
ピスタチオ 情報

オーストラリアのピスタチオ生産地
主に南東部の「ビクトリア州」、南部の「南オーストラリア州」などで多くのピスタチオ生産がおこなわれています。

ピスタチオが輸入される
オーストラリアは国内で消費されるピスタチオの需要を国内生産だけでは満たせず、海外から多くのピスタチオを輸入しています。主な輸入先は米国やイランになります。

国内で生産されるピスタチオは限定的であり、非常に高価なナッツとして扱われています。

キルギス
ピスタチオ 情報

キルギスのピスタチオ
キルギス語でピスタチオは「мисте(ミーステ)」です。

キルギスのピスタチオ生産地
生産は限定的ですが、主に西部の「ジャララバード州のヌーケン地区」が国内最大のピスタチオ生産地になります。

キルギスに住む人の多くが農業を営む
キルギスの人口は約600万人であり、人口の1/6が首都の「ビシュケク」に住んでいます。キルギスに住む多くの人が地方で暮らしており、農業で生計を立てています。

農業従事者は人口の7割~8割とされており、非常に多くの人が農業に従事していています。

まとめ

生産量が非常に少ない
ピスタチオを生産している国非常に少なく、アフリカや南米などではほぼ生産されていません。ピスタチオの需要は非常に高く、主にケーキや菓子、アイスなどのデザートに用いられます。今後、生産量は増加すると思われますが、栽培に時間がかかる植物であり、現在の生産国は限定的になります。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Pistachios, in shell, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2023年07月29日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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