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消費量は意外と多い!世界のレモン 生産量ランキング

レモンは温暖な気候で多く栽培される

「レモン」「ライム」は料理に加えたり、加工品として利用される事が多くなります。温暖な気候で栽培される植物ですが、寒冷な土地でもある程度栽培が可能です。

世界ではどの国がどのくらいレモンやライムを生産しているのでしょうか?

世界のレモン
生産量ランキング

世界のレモン・ライムの生産量
世界一位 インド
世界二位 メキシコ
世界三位 中国

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世界のレモン・ライム 生産量ランキング
Lemons and limes
Production (tonnes/year)

各国のレモン
情報

レモンの重さ・エネルギー
レモンの重さは1個約170gであり、1個あたりのカロリーは約70Kcalです。

レモンの原産地
レモンは「インド東部のヒマラヤ山脈の低い土地」で自生していたと考えられています。

「世界のレモン生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。

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インド
レモン 情報

インドのレモン
インドで利用されるヒンディー語でレモンは「नींबू(ネームブー)」です。

インドのレモン生産地
主に西部の「グジャラート州」「アーンドラ・プラデーシュ州」中央部の「マディヤ・プラデーシュ州」 、南西部の「カルナータカ州」、南東部の「オリッサ州」、東部の「マハーラーシュトラ州」などで多く生産されています。インド全土でレモンが生産されており、ジュースなど様々な物に加工され世界中に輸出されています。

レモンは輸出しやすい果物
レモンの皮は固く「輸出によるダメージが少ない果物」ですが、インドは国内の輸送インフラなどに大きな問題を抱えており、輸送が難しい野菜や果物が存在します。国内のレモンは世界の95ヶ国以上へ輸出されていますが、果物や野菜の全体の輸出量は輸出競合国と比べ多くありません。

レモン価格の上昇
国内の油やガソリンなどの燃料の価格が上昇しており、輸送などの手間があるレモンの価格は間接的に上昇しています。油価格の上昇により食料全体の価格が高騰しており、価格の上昇を抑えたいインドは、世界情勢の悪化から取引を避けられているロシアから油を購入しています。

レモンは果物の中で3番目に多く生産されている
レモンはインドで生産される果物の中で3番目に多く生産されている果物です。1位はマンゴー・2位がバナナになります。

メキシコ
レモン 情報

メキシコのレモン
メキシコで利用されているスペイン語でレモンは「Limónリモン)です。

メキシコのレモン生産地
主に南西部の「ミチョアカン州」「コリマ州」、南部の「オアハカ州」、南西部の「ゲレーロ州」などで多く生産されています。

近代化されたメキシコの農業
メキシコのレモン生産は近代化されており、一部の農家は「点滴灌漑:点滴のように水を与えるシステム」を取り入れ、適切な水やりを携帯アプリで管理するなど「スマート農業」を導入しています。「水を無駄にしない」「故障を素早く検知」「24時間管理」など非常に効率の良い農業体制が整っており、質の良いレモンが生産されています。

更にメキシコは「素早い検疫」をおこなうシステムが整っており、海外への輸出がスムーズにおこなわれています。

農業に問題も多い
害虫などによる「レモンの病気」、作り過ぎて在庫を抱えてしまう「レモンの過剰生産」など問題は多く、近年は気候変動の影響と思われる「干ばつ」「洪水」などが多発しています。

中国
レモン 情報

中国のレモン
中国でレモンは「柠檬(ニングメン)です。

中国のレモン生産地
主に「広西チワン族自治区」、中南部の「湖南省(こなんしょう)」、中西部の「四川省(しせんしょう)」、南東部の「広東省(かんとんしょう)」、東部の「江西省(こうせいしょう)」、東部の「福建省(ふっけんしょう)」「浙江省(せっこうしょう)」で多くのレモンが生産されています。これらの省は100万トンを超えるレモンを生産しています。

国内から輸出されるレモンの過半数以上が「重慶市(じゅうけいし)」で生産されており、収穫されたレモンは中国の高速鉄道を利用し、ロシアやドイツなどヨーロッパの多くの国へ輸出されます。

ゼロコロナ対策によりレモンの輸出増
世界中でCovid-19が流行し、多くの国では野菜・果物の輸出量を大きく減少させましたが、中国は徹底的に管理された「ゼロコロナ政策」により、輸出量を3倍に増加させています。最終的に中国のゼロコロナ政策は十分とは言えませんでしたが、世界中の国々が中国に生産工場を有しており、中国の工場が止まると世界中に影響が出ます。

アルゼンチン
レモン 情報

アルゼンチンのレモン
アルゼンチンで利用されるスペイン語でレモンは「Limón(リモン)」です。

アルゼンチンのレモン生産地
主に北部の「トゥクマン州」「サルタ州」「フフイ州(Jujuy)」、北東部の「コリエンテス州」「エントレ・リオス州」、北西部の「カタマルカ州」、北東部の「ミシオネス州」、東部の「ブエノスアイレス州」などで多くのレモンが生産されています。

生産量の減少
アルゼンチンはレモンの生産量が減少しています。近年、アルゼンチンはレモンが成長する春の気温が非常に低く、「レモンの果実が大きくならない問題」「干ばつ」などの発生により生産量が減少しています。

更にCovid-19による物流の停滞や従業員が仕事に行けないなど問題も発生し、生産量の減少の要因の一つになっています。

将来的な投資
アルゼンチンは収穫量を増加させるために「生産量の増加を見込めるレモンの樹木」への植え替えや研究に投資をおこなっています。

ブラジル
レモン 情報

ブラジルのレモン
ブラジルで利用されるポルトガル語でレモンは「Limão(リマオ)」です。

ブラジルのレモン生産地
南東部の「サンパウロ州」ミナスジェライス州」、西部の「バイーア州」で多くのレモンが生産されています。

ブラジル北部は乾燥した土地
ブラジル北部は年間降水量700mm以下の乾燥した土地を有しており、「灌漑農業:人工的に水を引き込む農業」が必要になります。レモンは乾燥した土地を好む植物ですがある程度の水が必要であり、南米などで多く生産されています。

ブラジルは「オレンジ」を含む柑橘フルーツの生産量が非常に多く、収獲時期が北米と異なるため冬の間に米国へ輸出が増加します。

生産量が減少したレモンは植え替え
国内のレモンの樹木の病気が多く、樹齢6年~9年を超えるものは約20パーセントの樹木の実に色が入らなくなる「カンキツグリーニング病」にかかります。一部の大規模レモン農家は樹齢8年を目安に「樹木の入れ替え」をおこない、質の良いレモンを生産しています。また、多くの農家はカンキツグリーにング病を防ぐために月に一度「農薬を散布」するなど少しでも病気にかかる樹木を減少させる工夫や研究をおこなっています。

テュルキエ
レモン 情報

テュルキエのレモン
テュルキエ語でレモンは「Limon(レモン)」です。

テュルキエのレモン生産地
主にテュルキエ南部の「メルスィン県」「アダナ県」で多くのレモンを生産しており、メルスィン県で生産されるレモンはテュルキエで生産されているレモンの半数以上になります。その他に南西部の「ムーラ県」「アンタルヤ県」、南部の「ハタイ県」など、主にテュルキエの南部でレモン生産がおこなわれています。

生産されたレモンの多くが輸出される
主な輸出先は「ロシア」「イラク」「サウジアラビア」「ルーマニア」「ウクライナ」などになります。世界情勢の悪化により、輸出量が減少する可能性があり、輸出先を多角化させるなど新たな輸出先が模索されています。

レモンの使用
国内ではレモンを利用した料理や、スープやサラダなどにレモンが多く利用されます。

スペイン
レモン 情報

スペインのレモン生産
スペイン語でレモンは「Limón(リモン)」です。

スペインのレモン生産地
主に南東の「ムルシア州」で多くのレモン生産がおこなわれており、国内で生産されるレモンの半数以上がムルシア州で生産されています。ムルシア州は柑橘系の果物の生産量が多く、「オレンジ」「ミカン」なども多く生産されています。その他に南部の「アンダルシア州」、南東部の「ムルシア州」、北東の「カタルーニャ州」などで多くレモンを生産しています。

ヨーロッパのレモン生産中心地
スペインはヨーロッパのレモン生産の中心地です。スペインで生産されたレモンは多くのヨーロッパへ輸出されており、ヨーロッパ全体で利用されるレモンの30%以上のレモンがスペイン産になります。

「テュルキエ」「アルゼンチン」も非常に多くのレモンを輸出しています。

米国
レモン 情報

アメリカのレモン生産地
主に西部の「カルフォルニア州」で非常に多くのレモンを生産しています。その他に西部の「アリゾナ州」、東部の「フロリダ州」などで多くのレモンを生産しています。

生産量の減少
アリゾナ州はレモンの収穫前シーズンにハリケーンに見舞われ、生産量が大きく減少するなど悪天候による問題を抱えています。アメリカは近年、ハリケーンの影響で農業に甚大なダメージを受けており、レモンを含めた様々な農作物に被害が出ています。被害は主にアメリカの南部に多く、メキシコなどの中米でも大きな被害が出ています。

南アフリカ
レモン 情報

南アフリカのレモン生産地
主に北東部の「リンポポ州」、南東部の「東ケープ州」、南西部の「西ケープ州」、東部の「ムプマランガ州」クワズールナタール州」、西部の「北ケープ州」、北部の「北西州」などでレモン生産がおこなわれています。

南アフリカのレモン生産
南アフリカはアフリカ大陸のレモン生産の中心地です。南アフリカで生産されたレモンは自国・隣国で消費される以外に「イギリス」「ヨーロッパ」「アジア」「北米」「中東」を含む全世界へ輸出しています。

アメリカからレモンがやってきた
南アフリカのレモンの歴史は非常に古く、アメリカから1654年に伝わりました。レモンは植民地などに植えられ、現在は非常に多くのレモンが国内で生産されています。

イラン
レモン 情報

イランのレモン
イランで利用されるペルシャでレモンは「لیمو(レモン)」です。

イランのレモン生産地
主に南部の「ファールス州」で多くのレモン生産がおこなわれています。イランでは水資源が乏しく、レモンは「点滴灌漑」など少ない水資源を最大限に利用した方法で農業がおこなわれています。

農業大国だが水が不足
イランは温暖な気候を有しており様々な作物が生産されていますが、水資源の乏しい国であり大部分が砂漠で覆われています。農業は主にカスピ海に面した土地、南の地中海に面した土地などでおこなわれています。

日本
レモン 情報

日本のレモン生産地
「広島県」「愛知県」がレモンの生産地として有名であり、日本で生産されるレモンの70%を超えています。日本のレモンの消費量はあまり多くありませんが、生産されたレモンは主に加工品として利用されています。

まとめ

輸入量が増加する可能性
ヨーロッパなどで柑橘フルーツの生産量が減少しています。柑橘フルーツの生産はコストがかかり、安価なレモンを外国から輸入する先進国が増加しています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Lemons and limes, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2023年08月31日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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