Image:https://pixabay.com

生産国は少ない!世界のショウガ 生産量

アジアで生産量が多いショウガ

ショウガはアジアを中心に利用される香辛料の一つで、ヨーロッパではショウガをパンに練り込んだ「ジンジャーブレッド」などが有名です。

世界ではどの国がどれくらいショウガを生産しているのでしょうか?

世界のしょうが
生産量 ランキング

世界のショウガの生産量
世界一位 インド
世界二位 ナイジェリア
世界三位 中国

var ctx = document.getElementById('myChart').getContext('2d'); var myChart = new Chart(ctx, { type: 'bar', data: { labels: ['インド', 'ナイジェリア', '中国', 'ネパール', 'インドネシア', 'タイ', 'バングラデシュ', 'スリランカ', 'ペルー', 'カメルーン'], datasets:[{ label: '2022年 ショウガ生産量 (万トン) ', data: [221, 74, 65, 28, 24, 17, 8, 7, 5, 5], borderColor: "rgba(255,215,30,1)", backgroundColor: "rgba(255,215,50,1.8)", } ] } });

世界のショウガ 生産量ランキング
Ginger - Production (tonnes/year)

各国のショウガ
情報

ショウガの重さ・エネルギー
ショウガの重さは約80gで、エネルギーは約19.5カロリーです。

ジンジャーブレッド
ヨーロッパではクリスマスが近くなると「ジンジャーブレッド」と言われるショウガを混ぜたパンやクッキーが販売されます。ジンジャーブレッドの歴史は非常に古く、古代のギリシャで販売されていました。

イギリス・オランダ・ドイツの輸入量が多い
ショウガはイギリス・オランダ・ドイツの輸入量が多くなります。輸入されるショウガは乾燥生姜が多く、菓子や食品に多用されます。

なぜアジアで多くショウガが生産される?
ショウガはアジア料理や漢方として古くから利用される香辛野菜です。スパイスとしての利用も多く、中国・インドなどで利用されていたショウガがその他の国に伝わり、日常的に利用されるようになりました。

ペストの予防に利用された?
ヨーロッパやエジプトに伝わった(一説には1000年前後に伝わった)ショウガは古くからお菓子に加えるスパイスとして利用されており、「ペスト」が流行した1500年代には「ショウガがペストに効く」というガセネタを信じた王がジンジャーブレッドを作られたという情報もあります。

ポーランドでは1300年代から生産されていた?
ポーランドの古都市「トルン」はジンジャーブレッドが有名であり、1300年代から生産されていたとされます。ジンジャーブレッドは「Piernik:ピエルニック」と呼ばれ、現在もポーランドで人気があります。

「世界のニンニク生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。

関連記事

世界のニンニク生産量ランキング

ニンニク生産量は中国が多く、世界中で中国産のニンニクが利用される。世界各国でどのくらいニンニクが生産されるか?

続きを見る


インド
ショウガ 情報

インドのショウガ
インドで利用されるヒンディー語でショウガは「अदरक(アダラク)」です。

インドの食生活
インドはショウガを日常的に料理に利用します。「ヒンドゥー教」「ジャイナ教」は菜食主義者が多く、厳格なヒンドゥー教・ジャイナ教は「ニンニク」を食べません。

ヒンドゥー教はなぜニンニクを食べないの?
厳格なヒンドゥー教は「五葷(ごくん)」という戒律があり、「ニンニク」「ニラ」「ラッキョウ」「玉ネギ」「アサツキ(ネギの一種)」を食べません。五葷は仏教にも存在し、「ニンニク」「ニラ」」「ネギ」「ラッキョウ」「ノビル(ネギの一種)」を食べる事を禁じています。厳格なヒンドゥー教は食に対して多くのルールがあり、インド料理しか食べません。

「ジャイナ教」とは?
仏教と同時期に開かれた宗教であり、開祖「マハーヴィーラ」の教えの元に厳しい修行・禁欲・不殺生(虫など全ての生き物)を実施するインドの宗教の一つです。

ジャイナ教はなぜニンニクを食べないの?
ニンニクは掘り起こす際に虫を殺生してしまう可能性があり、殺生が禁じられているジャイナ教は土の中で育つ野菜の消費を避けます。

精力が付かないように消費しないという理由もあります。

ショウガはターメリックの仲間
カレーに使用する「ターメリック」もショウガの仲間であり、インド・熱帯アジア原産です。ショウガも土の中から掘り起こす植物のため、厳格なジャナイ教はショウガを食べません。

インドのショウガ生産地
主に南部の「ケララ州」、南東部の「オリッサ州」、北東部の「アッサム州」、北部の「ウッタルプラデーシュ州」、東部の「西ベンガル州」、南東部の「アーンドラ・プラデーシュ州」、北部の「ヒマーチャルプラデーシュ州」、中部の「マディヤプラデーシュ州」、北部の「ウッタラーカンド州」でショウガ栽培がおこなわれています。

ナイジェリア
ショウガ 情報

ナイジェリアのショウガ
ナイジェリアは英語を利用しており、ショウガは英語で「Ginger(ジンジャー)」です。

ナイジェリアのショウガ生産
ナイジェリアはアフリカ大陸の中で非常に多くのショウガを生産している国です。国内の消費量も多く、乾燥させたショウガを粉状に加工し、飲み物や食べ物に日常的に加えます。

ナイジェリア産のショウガは強い香りと辛みが特徴的です。

ナイジェリアのショウガ生産地
主に中部の「カドゥナ州」、中北部の「バウチ州」、南東部の「ベヌエ州」、北東部の「ゴンベ州」、中部の「ナサラワ州」で多くのショウガを生産しています。

中国
ショウガ 情報

中国のショウガ
中国語でショウガは「生姜(シングジャング)」です。

日本へ多く輸出している
日本で利用される多くの輸入生姜が中国産です。中国は近年、輸出に力を注いでおり、アメリカ・オランダ・パキスタンなどに輸出量を大きく増加させています。

中国のショウガ生産地
主に東部の「山東省(さんとんしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」「遼寧省(りょうねいしょう)」、中南部の「湖南省(こなんしょう)」、中西部の「四川省(しせんしょう)」「貴州省(きしゅうしょう)」、南部の「広西チワン族自治区」、中部の「湖北省(こほくしょう)」で多くのショウガが生産されています。

インドネシア
ショウガ 情報

インドネシアのショウガ
インドネシア語でショウガは「Jahe(ジャーヘ)」です。

インドネシアのショウガの利用
インドネシアは生姜が古来からスパイスの一つとして利用されており、日本同様に「薬」としても扱われています。インドネシアでは生姜を利用した飲み物が好まれ、屋台やカフェで「ジンジャードリンク」が販売されています。

ショウガを利用した飲み物や食べ物は非常に多く、国内の至る所でショウガを利用した賞品を見かけます。

インドネシアのショウガ生産地
インドネシアでは主にジャワ島東部の「東ジャワ州」、ジャワ島西部の「西ジャワ州」、ジャワ島中部の「中央ジャワ州」、スマトラ島南西部の「ブンクル州」、スラウェシ島南部の「南スラウェシ州」でショウガ生産がおこなわれています。

ネパール
ショウガ 情報

ネパールのショウガ
ネパール語でショウガは「अदुवा(アズア)」です。

ネパールのショウガ生産
ネパールも国内で非常に多くのショウガを生産していますが輸出量は少なく、取引先は主にインドになります。インドはネパール産の生姜を低価格で輸入し、インド国内で洗浄や加工を行っています。

近年、「乾燥生姜」の輸出量が増加しており、ヨーロッパ・日本・ドバイなどに多く輸出しています。

ネパールのショウガ生産地
主に中東部の「カトマンズ」、中西部の「Nepalgunj(ネパールガンジ)」、中部の「ブトワル」で多くのショウガが生産されています。

コロナ禍で低迷するショウガの輸出
Covid-19の蔓延により、インドへ輸出していたショウガの輸出量が減少しています。状況は改善されつつあり、今後、輸出量が再び増加すると思われます。

タイ
ショウガ 情報

タイのショウガ
タイ語でショウガは「ขิง(ヒーン)」です。

タイのショウガ生産地
主に中南部の「ナコーンラーチャシーマー県」、中西部の「カムペーンペット県」、南部の「パトゥムターニー県」、西部の「カーンチャナブリー県」、南西部の「ラーチャブリー県」「ピッサヌローク県」で多くのショウガが生産されています。

低価格で取引されるショウガ
タイ国内では生産されたショウガが非常に低価格で取引されています。ショウガは農家によって価格が異なりますが、1㎏あたり約4~20バーツ(約15円~75円 2022年5月)で取引されており、日本へ輸出されるショウガは何倍もの価格が付けられています。

バングラデシュ
ショウガ 情報

バングラデシュのショウガ
バングラデシュで利用されているベンガル語でショウガは「আদা(アダ)」です。

バングラデシュのショウガ生産地
主に北部の「Nilphamari District(ニルパマリ地区)」でショウガ生産がおこなわれており、国内で生産されるショウガの50%以上がニルパマリ地区で生産されています。ニルパマリではショウガ以外に「米」「小麦」「ジャガイモ」などのバングラデシュの「主食」となる生産物の栽培もおこなわれています。

米より利益率が高い
ニルパマリでショウガの生産量が増加したのは「ショウガの利益率が高い」事が影響しています。ショウガは米より高値で取引がおこなわれ、多くの米農家がショウガ栽培に切り替えた事が生産量の増加に繋がっており、個々の収入も上昇しています。

カメルーン
ショウガ 情報

バングラデシュのショウガ
カメルーンで利用されているフランス語でショウガは「Gingembre(ジャージャーブレ)」です。

カメルーンのショウガ生産地
主に西部の「北西州のBafut(バフット)」で多くのショウガを生産をおこなっており、フランス・ベルギー・コンゴ民主主義共和国・米国などへ輸出しています。

増加するショウガの生産量
米国などでショウガの需要が上昇しており、生産したショウガの輸出が増加しています。今後も生産量は増加すると思われ、米国以外への輸出量も増加すると思われます。

スリランカ
ショウガ 情報

スリランカのショウガ
スリランカで利用されているシンハラ語でショウガは「ඉඟුරු(ヌグ)」です。

スリランカのショウガ生産地
主に北西部州の「クルネーガラ県」、中部州の「キャンディ」、西部州の「ガンパハ県」、西部州の「コロンボ」「サバラガムワ州のケーガッラ県」で多くのショウガが生産されています。

スリランカのスパイス
スリランカは非常に多くのスパイスを生産しています。主に生産されているスパイスは「カルダモン」「クローブ」「コショウ」「シナモン」などが生産されています。スリランカ国内のみで生産されている特殊なスパイスも多く、主に国内で利用されています。

ペルー
ショウガ 情報

ペルーカのショウガ
ペルーで利用されているスペイン語でショウガは「jengibreヘンヒブレ)」です。

ペルーのショウガ生産地
主に中部の「フニン県のチャンチャマヨ」「フニン県のサティポ」での生産量が多く、国内で生産されるショウガの90%が生産されています。また、輸入にも力を注いでおり、生産された多くのショウガが海外へ輸出されています。

日本
ショウガ 情報

日本のショウガ生産地
日本では多くの地域でショウガが生産されていますが、主に生産量が多いのは高知県・熊本県・千葉県です。

日本のショウガの歴史
日本のショウガに歴史は非常に古く、古墳時代に中国から日本へ渡ったとされています。江戸時代に広く普及し、一般的に消費される食品の一つとして重宝されていました。

近年では価格の安い輸入品が増加し、日本で利用されるショウガの多くが中国からの輸入品になります。

まとめ

日本国内の生産量が多いが輸入品も多い
日本でも多くのショウガを栽培していますが輸入量が多く、主に中国産から輸入しています。

生産している国は少ない
ショウガの生産国は他の作物に比べて少なく、多くの国が輸入しています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Ginger, raw, Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2021年07月13日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。