いつ人口増加は止まる?
世界の人口ランキング
【2100年】【2050年】
増え続ける人口。日本を含め先進国は人口が減少している国もありますが、発展途上国では人口増加の歯止めが効かず、ただ人口が増え続けています。
食糧が足りない!将来の食料問題
人口の増加により、将来的に食料や水が不足する可能性があります。人口増加が著しいアフリカ諸国は雨が少ない地域が多く、食料生産が困難です。現在、アフリカの多くの国々は自国で消費する穀物を海外から輸入しており、人口増加に伴い輸入量は増加すると思われます。
食糧難に備えて
世界の人口のピークは2080年~2090年と予想されています。人口の最大値は100億~105億人とされ、ピークを迎えた後、緩やかに下降してゆきます。つまり、この人口に合わせた食料生産を行う事が大切です。また、水も不足するとされ、水の利用が少ない作物に切り替えるなど、様々な対策が必要になります。
2050年、2100年に世界の人口はどのように変化するのでしょうか?
将来の人口
ランキング
世界の人口(2100年)
世界一位 インド
世界二位 中国
世界三位 ナイジェリア
世界の人口ピラミッド
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各国の人口(2100年)
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各国の将来の人口予想
【2100年】【2050年】
アフリカの人口増加
アフリカ諸国の人口が爆発的に増加しています。2000年代に入り、出生率は減少しつつありますが、将来的に人口5000万を超える「超巨大都市」がアフリカに多く出現します。
イスラム教の人口増加
イスラム教を主体とする国々の出生率は高く、平均3.0%を超えています。イスラム教の経典「コーラン」では子孫繁栄を推奨しており、国の環境に関わらず積極的に子供を産む母親が多く存在します。
1950年から人口が減少している国は2ヵ国
1950~2020年の間に人口が減少しているのは【ラトビア】【ブルガリア】のみです。今後、日本を含めた先進国を中心に人口が減少する国が増加すると予想されています。
水が不足する
気候変動によって、地域によっては極端な干ばつが発生し、降水量が大幅に減少することがあります。アフリカの一部地域や中東では、雨の降らない日が増え、水源が枯渇する危険が高まっています。地球の人口は増加を続けており、それに伴って水の需要も増えています。都市部では家庭や産業で大量の水が使用され、地下水を利用した農業をおこなう地方では地下水の推移の著しく低下し、水資源の確保が急務となっています。
農業はどのくらい水が必要なの?
牛肉を1kg生産するのに必要な水
15,000 - 20,000kg
野菜を1kg生産するのに必要な水
300 - 400kg
果物を1kg生産するのに必要な水
900~1,000kg
コオロギを1kg生産するのに必要な水
350 - 450kg
人間はこれらを食料として消費しています。間接的に水も消費しており、「バーチャルウォーター」と呼ばれます。コオロギ食が騒がれた理由は「少ない水で動物性タンパク質の生産が可能」だからです。
世界の水の消費量ランキングの記事はこちらです。よろしかったら一緒にご覧ください。
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家畜・植物を育てるには多くの水が必要。これらを食べる人間は間接的に水を消費している。人間はどのくらい水を消費するか?
インド 人口予想
【2100年】【2050年】
インドの人口予想
2050年の人口予想は約16億2000万人、2100年の人口予想は約14億4000万人です。
インドの人口ピークは2060年
インドの人口のピークの予想は2060年代の約16億5千万人であり、その後は緩やかに減少していくと予想されています。
2100年までに
人口が大きく減少する可能性も有り
経済発展が著しいインドは2100年までに人口が10億人まで減少する可能性があるとも考えられています。インドの出生率は1960年から急激に減少しており、現在も減少が続いています。将来的に出生率が更に減少すると予想され、インドの人口増加に拍車をかける可能性があります。(この場合、2040年前半が人口のピーク)
出生率が減少しているのに
なぜ人口が増える?
インドでは現在、出生率は徐々に低下していますが、農村部では依然として高い水準を保っています。これが2050年までの人口増加を支える要因となります。
都市化と人口密度
2050年までに都市部の人口が急増し、都市化率が70%を超えると見られています。これにより、インフラや環境問題が更に深刻になる可能性があり、対策が必要です。
2050年、2100年のインド
2050年にはインドが「世界の工場」としての役割になる可能性があり、製造業やサービス業の成長が期待されています。2100年は成長が著しいアフリカの国々に産業が移り、国内の経済は減速します。高齢化が著しく、社会保障などで様々な問題が発生、少子化が拡大します。
中国 人口予想
【2100年】【2050年】
中国の人口予想
2050年の人口予想は約14億3000万人で、2100年の人口予想は約10億6000万人です。
人口のピークは2030年
中国の人口増加は2030年代に約14億6千万人の人口ピークを迎え、その後、減少していくと予想されます。2100年には人口が10億人まで減少すると予想されていますが、10億人を超える人口を有するのはインドと中国のみです。
一人っ子政策の終了
中国は1960年代から段階的に実施されていた「一人っ子政策」を1979年に全国に導入し、出生率が大きく減少しました。一人っ子政策は2015年に停止されましたが、大きな出生率の増加は現在のところ見られません。
将来的に高齢化社会になるのか?
2050年の中国は「働ける人に対して高齢者(65歳以上)の割合」が54%(日本は80%)と予想されており、これは2025年の日本と同じ割合です。
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将来の高齢者の労働率
日本は「高齢化が続く」「働ける人に対し子供・老人の割合が80%」という将来が来ます。高齢化はいつ止まるのか?
食料生産量世界一
中国は国内で非常に多くの穀物を生産しており、メインとなる米・小麦・トウモロコシの自給率はほぼ100%です。国内で生産量の低い大豆の生産にも力を入れており、国内の食料事情を支える大きな基盤があります。
2050年、2100年の中国
2050年には中国の人口の約35%が65歳以上になると予測されています。これは、世界の中でも最も高い高齢化率の一つであり、高齢者人口の増加に伴い、医療や年金などの社会福祉費用が大幅に増加することが予想されます。
労働力の軸となる15歳〜64歳の人口減少が中国経済の成長を鈍化させ、労働力不足により賃金は上昇しますが、製造業の競争力は低下します。
2100年の中国は完全に高齢社会になります。出生率は先進国の中でも最低レベルに低下、少ない若者が多すぎる高齢者を支える時代になります。
ナイジェリア 人口予想
【2100年】【2050年】
ナイジェリアの人口予想
2050年の人口予想は約4億100万人、2100年の人口予想は約10億6000万人です。
人口が爆発するナイジェリア
ナイジェリアの人口ピークは2100年以降と予想されています。
ナイジェリアは爆発的に人口が増加しており、今後アフリカで最も経済成長する国と予想されます。ナイジェリア最大の都市「ラゴス」は世界一の人口を有する「超巨大都市」になり、現在の人口は推定1,300万人程度、2050年には3000万人、2100年には8000万人を超えると予想されます。
ナイジェリアはすでに多くの国が投資・開発などがおこなわれています。
2050年、2100年のナイジェリア
気候変動に伴い、 2050年までに約20%近く穀物の価格が大きく高騰すると予想されます。貧困層は農業従事者が多く、貧富の差は拡大します。貧困から抜け出すために都市部へ移動、都市部の人口は増加を続けます。
2100年にはラゴスは世界一の大都市となり、世界中の金融業がラゴスに集中します。インフラの整備は進みますが、超巨大都市を支えるインフラは整わず、慢性的な交通渋滞や、なんらかの公害が発生すると思われます。
米国の人口予想
【2100年】【2050年】
米国の人口予想
2050年の人口予想は約4億2500万人、2100年の人口予想は約4億9000万人です。
米国の人口ピークは2100年以降
米国の人口ピークは2100年以降と予想されます。米国民の出生率は他国同様に減少していますが、他国から米国に移住した移民が市民権を得る人が多く、国内の人口は増加します。
優秀な人材が増加
米国の賃金は非常に高額であり、優秀な研究者・技術者が米国に集まります。
2050年、2100年の米国
2050年、米国は世界第3位の経済規模を維持すると予測されています。経済の成長率は新興国に比べ緩やかですが、高い労働生産性や移民の受け入れによる労働力維持が経済の安定を支えると考えられます。
一方、世界経済の重心はアジア新興国に移行しつつあり、アメリカが占めるシェアは縮小すると見込まれています。ただし、技術革新や強固なサービス産業が引き続き米国経済の強みになります。
2100年の米国の人口は増加を続け、国内の経済も成長が維持されると予測されます。しかし、気候変動による影響が不明であり、世界的に食料難に陥る可能性があります。
食料の価格が10倍から100倍になる可能性も!
パキスタンの人口予想
【2100年】【2050年】
パキスタンの人口予想
2050年の人口予想は約3億3800万人、2100年の人口予想は約4億300万人です。
人口増加が著しいパキスタン
パキスタンの人口ピークは2100年以降と予想されています。パキスタンは増えすぎる人口に対して対策がおこなわれず、近年になり人口の調整をおこなう計画が政府下で考案されています。
パキスタンの貧困
パキスタン国内の識字率は50~60%台になります。若者(15歳以下)の識字率も70%台であり、教育を受けていない子供達が労働に従事している事も多くなります。
文字が読めない事により公共のサービスを受ける事ができない・子供に適切な医療サービスを受けられない・単純作業などに職が限定されるなど、負のスパイラルに陥る可能性があり、パキスタン政府は教育環境を整える支援などをおこなっています。
まずは言語を!英語も重要です!
2050年、2100年のパキスタン
2050年のパキスタンは政治の安定性、治安問題、貧困問題、教育や医療など基礎的な公共サービスの不足がパキスタンの経済成長を鈍化させる可能性があります。
2100年のパキスタンはアジアと中東、アジアとヨーロッパの貿易を繋ぐ国となり、さらに発展すると思われます。
コンゴ民主共和国の人口予想
【2100年】【2050年】
コンゴ民主共和国の人口予想
2050年の人口予想は約1億9400万人、2100年の人口予想は約3億6200万人です。
将来的に人口が増加
コンゴ民主共和国の人口ピークは2100年以降と予想されています。コンゴ民主共和国はアフリカ大陸の中央に位置する国であり、公用語はフランス語です。出生率は2010年から減少していますが、一人当たりの出生率は5.0~6.0人です。
首都の「キンシャサ」は人口1,400万人を超える大都市であり、アフリカで最も経済成長が著しい国です。将来的にナイジェリアの「ラゴス」と共にアフリカを代表する巨大都市に成長すると予想され、多くの国が投資をおこなっています。
インフラが整備されていない
首都のキンシャサは大都市ですが、インフラに問題を抱えています。整備されていない道路が非常に多く、移動や輸送が大変困難な状態です。日本も交通インフラを整えるための資金提供をおこなっており、少しずつ改善されています。
2050年、2100年のコンゴ民主共和国
コンゴ民主共和国は国内の経済の基盤となるコバルトや銅の採掘がおこなわれており、2050年も主要産業として成長が見込まれています。人口増加と共にインフラの整備がある程度進みますが、政府内では汚職が蔓延しており、治安の悪さなどが問題になります。
2100年、アフリカは世界経済の重要な都市を多く有する国が増加、キンシャサもその一つになります。
インドネシアの人口予想
【2100年】【2050年】
インドネシアの人口予想
2050年の人口予想は約3億3000万人、2100年の人口予想は約3億2000万人です。
インドネシアの人口ピークは2060年以降
人口2億7,000万人を超えるインドネシアの人口のピークは2060年以降と予測されます。経済成長の著しいインドネシアは若者の数が非常に多く、出生率も非常に高いです。近年の出生率は緩やかに減少していますが、イスラム教を主体とする国は出生率が高い傾向があり、人口が増加しています。
首都の移動
2022年にインドネシアは首都をカリマンタン島東部へ移転し、新しい首都名を「ヌサンタラ」とする法案が可決されています。首都のジャカルタは人口増加に伴い激しい「交通渋滞」が発生しており、移動に非常に時間がかかります。
旧首都ジャカルタは人口1,000万人を超える大都市です。首都を移転する事により交通インフラの再構築・アクセスしやすい街づくり、官僚たちが政治をおこないやすくなります。
2050年、2100年のインドネシア
GDPはドイツ、日本を抜き4位に浮上すると予想されます。石炭、パーム油などを含む天然資源と製造業が国内の経済をけん引しますが、製造業では依然として競争力の弱い中小企業が多く、外資の誘致やインフラ整備の必要性が指摘されます。
2100年のインドネシアはアジアの経済の中心の一角となります。
エチオピアの人口予想
【2100年】【2050年】
エチオピアの人口予想
2050年の人口予想は約2億500万人、2100年の人口予想は約2億9400万人です。
エチオピアの出生率
1990年代にエチオピアの出生率は1人あたり7.0人を超えていましたが、近年、大きく減少しています。エチオピア中部に存在する首都の「アディスアベバ」は2000mを超える高地であり、人口300万人を超えています。アディスアベバも将来的にアフリカを代表する巨大都市になるとされており、多くの国々が投資をおこなっています。
ジブチを介して輸出
エチオピアはアフリカの内陸部に存在し、国内に海が存在しません。海を利用した輸送は隣国の【ジブチ】を介しておこなっており、2016年から「アディスアベバ・ジブチ鉄道」を利用した輸送がおこなわれています。
2050年、2100年のエチオピア
2050年のエチオピアはアフリカ有数の人口大国となります。この人口増加は、労働力の豊富さを通じて経済成長を促進する一方で、雇用やインフラ整備の課題が伴います。エチオピア経済は著しく成長しており、2050年も農業、製造業、サービス業などが大きく成長すると思われます。
2100年は3億人~4億人の人口になると予想され、アフリカを代表する経済大国の一つになります。
タンザニアの人口予想
【2100年】【2050年】
タンザニアの人口予想
2050年の人口予想は約1億2900万人、2100年の人口予想は約2億8500万人です。
タンザニアの出生率
タンザニアの出生率は非常に高く、1人あたり4.0~5.0人です。近年の出生率は緩やかに減少しています。タンザニア最大の都市「ダルエスサラーム」はインド洋に面した港町であり、人口は500万人を超えています。将来的に大きく人口が増加すると予想されており、ダルエスサラームを介した輸出などが増加すると思われます。
タンザニアの2050年、2100年
2050年のタンザニアはアフリカの主要経済圏の一国として成長すると見込まれています。経済成長の主な要因は、豊富な天然資源、農業、観光業、そして若年層の多い人口構成による労働力の充実です。また、通信インフラやエネルギーセクターの発展も経済を後押しします。
2100年のタンザニアはアフリカを代表する人口大国の一国となり、国内の産業の多様化すると思われます。
エジプトの人口予想
【2100年】【2050年】
エジプトの人口予想
2050年の人口予想は約1億5900万人、2100年の人口予想は約2億2400万人です。
1億人を超えるエジプトの人口
エジプトの人口は増加しており、2020年に1億人を超えています。出生率は1人あたり3.0人を超え、今後も人口が大きく増加すると予想されています。
都市部は毎日が交通渋滞
エジプトは国土の95%が砂漠に覆われており、人口のほとんどが都市部に集中しています。エジプトは交通インフラが整っていますが、車の渋滞が日常的に発生し、都市部を少し移動するのに1時間以上時間がかかるのは日常茶飯事です。
エジプト第二の都市「アレクサンドリア」も交通渋滞がひどく、「全く車が進まない」状態が続く事が多々あります。渋滞中は「クラクション」の大合唱がはじまり、「緊急車両が進めない」など多くの問題を抱えています。
2050年、2100年のエジプト
2050年のエジプトは経済成長が持続され、購買力平価(PPP)ベースでは世界第15位の経済大国に浮上すると予想されます。主要な成長要因は、豊富な労働力、生産年齢人口(労働の中核的な担い手となる15〜64歳の人口)が60%以上を占める人口構成、そして観光業やエネルギー産業であり、エジプトをけん引します。
2100年のエジプトの人口は2億人を超えると予測され、アフリカでも最大規模の経済圏の一つとなる可能性があります。カイロは現在以上の巨大都市となりますが、アレクサンドリアは気候変動問題に伴う海面上昇により、都市が無くなるかもしれません。
気候変動の影響、食料安全保障、水資源の確保など様々な問題がエジプトを含め世界中で浮上します。
日本の人口予想
【2100年】【2050年】
日本の人口予想
2050年の人口予想は約1億500万人、2100年の人口予想は約7500万人です。
人口減少が始まった日本
日本の人口ピークは既に終わり、今後は減少します。
今後の日本の対策
先進国の出生率は非常に低く、海外から移住者を積極的に取り入れる国が増加しています。日本も「外国人技能実習制度」などによる在留資格「特定技能」の業種が拡大するなど、一時移住者を積極的に受け入れており、今後も数は増加します。しかし、日本経済は鈍化しており、より待遇の良い国への移住を希望する外国人が増加しています。
2050年、2100年の日本
2050年の日本は人口減少、慢性的に続く少子高齢化、労働力の不足の深刻化により、経済成長に大きな課題をもたらします。2050年には日本国民が日本の衰退を肌で感じるようになり、能力や技術のある人材は海外へ流出します。
2100年にも少子高齢化が続いており、足りない労働力を補うために老人が働きます。
将来を見据えて日本の事を考えましょう。他人の事よりまず日本!
まとめ
食料の価格が上昇する可能性も
人口が爆発的に増加している国が多く、将来的に「穀物」の価格が大きく上昇する可能性があります。気候変動の影響の影響により作物の生産量が大きく減少している地域も多く、安定した食料が確保できないかもしれません。
食料の不足は直接国民にダメージを与え、国民の不満が爆発、政府との衝突、紛争に繋がる可能性があります。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
1. PopulationPyramid.net. "List of countries ordered by their population size" (English) 2024年. © 2024 by PopulationPyramid.net. 2024年5月15日閲覧。
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サムネイル:Pixabay
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