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日本は生産大国!世界のナス 生産量ランキング

日本はナス生産大国

「ナス」は日本で非常に多く生産される作物です。ヨーロッパでは「Japanese eggplant(日本のナス)」という「長ナス」が有名で、マーケットなどで販売されます。

世界ではどの国がどのくらいナスを生産しているのでしょうか?

世界の茄子
生産量 ランキング

世界のナスの生産量
世界一位 中国
世界二位 インド
世界三位 エジプト

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世界のナス 生産量ランキング
Eggplant - Production (tonnes/year)

各国のナス
情報

ナスの重さ・エネルギー
ナスの重さは1本約160gで、エネルギーは約26カロリーです。

ナスの原産地
ナスの原産地はインド、東南アジア、バングラデッシュと言われています。

ジャガイモはナスの仲間
ジャガイモはナスの仲間になります。トマトもナス科の植物になります。

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中国
ナス 情報

中国のナス
中国語でナスは「茄子(チェーツ)」です。

中国のナスの歴史
インド・東南アジア・バングラデッシュ原産のナスはシルクロードを介してインドから紀元前206年から始まった前漢時代(ぜんかんじだい)の中国の四川省(しせんしょう)に伝わったとされています。

現在の中国はさまざまなナスの品種を栽培しており、中華料理に欠かせない野菜の一つです。

中国のナス生産地
主に東部の「山東省(さんとんしょう)」、中東部の「河南省(こなんしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」遼寧省(りょうねいしょう)」、東部の「江蘇省(こうそしょう)」、中西部の「四川省(しせんしょう)」でナスが生産されています。

南部では季節を問わず栽培する事が可能で、1年中販売されている野菜の一つです。

進化する栽培方法
中国北部では「温室栽培」がおこなわれます。電力は太陽光が利用されるなど持続可能な農業が1980年代からおこなわれています。太陽光を利用した農業は進化を続けており、今後もさまざまなテクノロジーが中国から誕生する可能性があります。

インド
ナス 情報

インドのナス
インドで利用されるヒンディー語でナスは「बैंगन(バインガン)」です。

インドのナスの歴史
ナスは東インドからビルマ(ミャンマー)が原産地とされています。人類が文明を持つ以前から栽培されていたとされ、非常に歴史のある野菜の一つです。

インドのナス生産地
インドは全土でナスを栽培していますが、主に東部の「西ベンガル州」、中南東部の「オリッサ州」、南西部の「カルナータカ州」、北東部の「ビハール州」、南西部の「マハーラーシュトラ州」、北東部「ウッタルプラデーシュ州」「アーンドラプラデーシュ州」の生産量が多くなります。

インドは「熱帯地域」に属しており1年充栽培する事が可能ですが。日本のような「温帯地域」では一年草として栽培されています。(インドでも商業目的のナスは一年草)

インド料理に多用される
さまざまなインド料理でナスが利用されます。インド料理は「カレー」に利用される香辛料が多用されるため、ナス料理も基本的にカレー味になります。

エジプト
ナス 情報

エジプトのナス
エジプトで利用されるアラビア語でナスは「باذنجان(バーズィンジャーヌン)」です。

エジプトのナスの生産地
主に生産地域はナイル川の下流「ナイルデルタ」おこなわれており、ナイル川の水を利用した灌漑農業がおこなわれています。エジプトは水資源の乏しい国ですが農業大国であり、ナス以外にも非常に多くの野菜が国内で栽培されています。

エジプト農業
エジプトは「乾燥帯気候」に属しており雨が降りません。気温が高く、ナスの栽培は年に3回おこなわれ、灌漑設備が必要になります。エジプトの水の使用量が非常に多く、「水を多く使用する国」の上位になります。

エジプトナスのピクルス
エジプトには「エジプトナスのピクルス」という伝統料理があります。この料理は水と酢で茹でたナスにお好みの具材を挟んだ料理(主にニンニクや野菜のペースト)で、多くの家庭で作られます。

テュルキエ
ナス 情報

テュルキエ(旧トルコ)のナス
テュルキエ語でナスは「Patlıcan(パットリジャン)」です。

テュルキエのナス生産地
主に南部の「アンタルヤ県」でナスが生産されており、、国内で生産されるナスの20%程度がアンタルヤ県で生産されています。南部の「メルスィン県」、北部の「サムスン県」、南部の「ハタイ県」、南東部の「ムーラ県」、北東部の「ブルサ県」でも多くのナスが生産されています。

ナスを利用した料理は100種以上
テュルキエはナス料理だけでも100種類以上存在するとされ、非常に多くのナスがテュルキエ料理に利用されます。「Dolma(ドルマ)」というナスやピーマンに米や肉を詰めた料理や、「musakkaムカサ)」というナス・ジャガイモ・カリフラワー・トマトをひき肉と煮込んだ料理などが有名です。

インドネシア
ナス 情報

インドネシアのナス
インドネシア語でナスは「terong(テロン)」です。

インドネシアのナス生産地
インドネシアでナスは「ジャカルタ特別州」を除く全土で生産されていますが、主にジャワ島西部の「西ジャワ州」、スマトラ島西部の「西スマトラ州」、ジャワ島東部の「東ジャワ州」、スマトラ島北部の「北スマトラ州」、スマトラ島西部の「ブンクル州」、ジャワ島中部の「中部ジャワ州」の生産量が多くなります。

インドネシアもナスの原産地の一つ
インドネシアも「ナスの原産地」といわれており、国内では「ナスはインドネシア原産」と信じている人が多く存在します。国内ではナスが自生している場所が多く、一般的に消費される野菜の一つです。

「インドネシアでもっとも生産される野菜」は「キャベツ」になります。

イラン
ナス 情報

イランのナス
イランで使用されているペルシャ語でナスは「بادمجان(バーズィンジャーヌン)」です。

イラン料理に多用されるナス
イランは農業大国であり、国内でさまざまな野菜が栽培されています。ナスはイラン料理には欠かせない野菜の一つであり、代表的な料理は「Kuku(クークー)」という「オムレツ」です。クークーナスだけではなくさまざまな野菜・肉・乳製品が利用されます。

その他にもシチュー・スープの具としてもよく利用されます。イランではスープを長時間煮込む事が多く、羊は3時間・牛肉は5時間かけて煮込むのが望ましいとされており、非常に深みのあるスープが多いのが特徴です。

イランのナスの生産地
主に南部の「ファールス州」で多くのナスが生産されています。ファールス州では1年中ナスを栽培する事が可能で、国内で販売される他に隣国のイラク・ロシア・クウェート・アラブ首長国連邦などに輸出しています。

バングラデシュ
ナス 情報

バングラデシュのナス
バングラデシュで利用されるベンガルでナスは「বেগুন(ベーグン)」です。

バングラデシュのナス生産地
主に北部マイメンシン管区の「Sherpur District(シュプール地区)」「Netrakona District(ネトラコナ地区)」「Jamalpur District(ジャマプール地区)」、中部ダッカ管区の「Kishoreganj District(キショアガンジ地区)」「Tangail District(タンガイル地区)」で多くのナスが生産されています。

イタリア
ナス 情報

イタリアのナス
イタリアでナスは「melanzana(メランザ)」です。

イタリアのナスの生産地
主に南部の「シチリア自治州」で非常に多くのナスが生産されています。その他にイタリア南部の「カンパニア州」「カラブリア州」「プッリャ州」でも多くのナスが栽培されています。

「ナスのパルミジャーナ」
「ナスのパルミジャーナ」はシチリア島の伝統料理です。適当な大きなにカットしたナスを揚げ、トマトソースとチーズを乗せた料理です。イタリアではパルミジャーナがどこから来た料理なのかわかっておらず、たびたび議論にあがります。

日本
ナス 情報

日本のナスの歴史
奈良時代に中国からナスが伝来したとされ、「ナスの漬物」などが献上として用いられました。一般的に消費されるようになったのは江戸時代とされ、品種改良などがおこなわれています。

日本のナスの生産地
高知県・熊本県・群馬県の生産量が多くなっています。

スペイン
ナス 情報

スペインのナス
スペインでナスは「berenjena(ベレンツェナ)」です。

スペインのナス生産地
主に南部の「アンダルシア州」、北東部の「カタルーニャ州」、中部の「カスティーリャ=ラ・マンチャ州」、東部の「バレンシア州」、地中海の「バレアレス諸島」、南東部の「ムルシア州」、南西部の「エストレマドゥーラ州」などで多くのナスが栽培されています。

スペインのナスの歴史
スペインではアラブ人によってナスがもたらされたとされ、黒い見た目から食用としては利用されず主に「観賞用」として利用されていました。次第に食用として消費されるようになり、スペイン全体で消費されるようになりました。

温室栽培
スペインでは主に「アンダルシア州アルメリア県」でナスの温室栽培がおこなわれています。アルメリア県で生産され温室栽培のナスは世界中に輸出されています。

フィリピン
ナス 情報

フィリピンのナス
フィリピンで利用されているタガログ語でナスは「talong(タロング)」です。

フィリピンのナス生産地
主にルソン島に位置する「中部ルソン地方」「カラバルソン地方」、ビサヤ諸島の「中部ビサヤ地方」で多くのナスが生産されています。

フィリピンの肉じゃが「ピナグベット」
「Pinakbet(ピナグベット)」は日本の「肉じゃが」に似た料理であり、ルソン島北部の民族「イロカノ族」の伝統料理です。非常に多くのナスが利用される料理です。

まとめ

アジア地域の生産量が多い
ナスは中国の生産量が非常に多く、世界で生産される半数以上が中国で生産されています。全体ではアジア地域で90%以上生産されていますが、ヨーロッパなどでもメジャーな野菜であり、一般的に消費される野菜です。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Eggplants (aubergines), Production (t)" (English) 1961-2022年. ©FAO 2024. 2021年07月11日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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