主食としての利用も!バナナの人気は高い
調理用バナナ「プランテン」を「主食」とする国も多く、世界中で非常に多く消費される果物の一つです。
食料供給量(Food supply quantity)とは?
その期間に人間の食料として利用可能な商品の総量になります。データにはその食べ物が加工された物も含まれます。詳しくは©FAO 「食料供給量(Food supply quantity)の定義」をご覧ください。
世界ではどの国がどのくらいバナナを消費しているのでしょうか?
世界のバナナ
消費量 ランキング
世界のバナナ消費量
世界一位 パプアニューギニア
世界二位 ルワンダ
世界三位 コモロス
世界のバナナ
消費量ランキング(キロ/年)
Bananas - Food supply quantity (kg/capita/year)
各国
バナナ 情報
バナナの重さ・エネルギー
バナナの重さは1本約150~200gであり、皮をむくと約90~120gになります。
エネルギーは1本約80~90カロリーです。
調理用バナナ「プランテン」
プランテンは一般的な「バナナ」と比べ甘さが少なく、主に「調理用バナナ」として用いられる事が多くなります。熱帯の国々や島などでは「主食」として利用される事が多く、貴重な栄養源として重宝されています。
バナナの語源
西アフリカの「セネガル」に住む「ウォロフ族」が利用する「ウォロフ語」の「バナンナ (banaana)」や、「アラビア語」の「指先」を意味する「 بَنَان(バナアナ)」が語源とされています。
バナナの原産地といわれる「東南アジア」ではバナナを「古い名称」で呼ぶ民族が多く、「バナナ」という名称は比較的に新しいものと思われます。
日本のバナナ「バショウ」
「芭蕉」は「バナナ」と同じ「バショウ科バショウ属」の植物ですが、バナナのような実をつけない植物です。江戸時代の俳人「松尾芭蕉」は住居の庭に「バショウの木」が立派に育っていた事が名前の由来であり、日本でも古くから育てられた植物です。「バショウ」の原産は「中国」といわれています。
「バナナの生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったら一緒にご覧ください。
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世界のバナナ生産量ランキング
世界一消費される果物バナナ主食としての消費も バナナは熱帯・亜熱帯で栽培される植物であり、「主食」として消費する国も多く存在します。日本でも栽培されていますが限定的であり、国内で流通するバナナの大多数 ...
バナナには「甘味が少ない調理用バナナ」が存在し、多くの国で「主食」として消費されています。「調理用バナナ(プランテン)の生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったら一緒にご覧ください。
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世界の調理用バナナ生産量ランキング
プランテンは甘味が少ない調理用バナナであり調理される。世界各国でプランテンはどのくらい生産されるか?
パプアニューギニア
バナナ 情報
パプアニューギニアのバナナ
パプアニューギニアの公用語の一つ「ㇶツモリ語」でバナナは「Biku(ビク)」です。
パプアニューギニアはどこ?
パプアニューギニアは「インドネシア」と国境を接する国であり、人口は2020年に約890万人です。オーストラリアと距離が近く、最大の貿易相手国です。
国内に存在する言語
パプアニューギニアで利用される言語は非常に多く、国内に500~700の言語が存在します。
公用語として利用される「ㇶツモリ語」でバナナは「Biku(ビク)」、もう一つの公用語として利用される「トクピシン語」は英語と同じ「Banana(バナナ)」です。
パプアニューギニアから比較的近い「サモア」では「Fa'i(ファイ)」と呼ばれ、パプアニューギニアの言語でも「ファイ」に近い呼び名でバナナが呼ばれる事があります。
パプアニューギニアのバナナの歴史
バナナの原産地は「東南アジア」とされますが、栽培は「パプアニューギニア」が始めたとされます。国内の古代遺跡からバナナ栽培の形跡が発見され、日常的に消費されていた食べ物の一つと考えられます。
ルワンダ
バナナ 情報
ルワンダのバナナ
ルワンダ語でプランテン(調理用バナナ)は「ibitoki(イビトキ)」です。
ルワンダはどこ?
東アフリカに位置する国であり、「ウガンダ」「タンザニア」「ブルンジ」と国境を接しています。人口は2020年に約1300万人と非常に多く、アフリカで「最も人口密度が高い国」です。
ルワンダでバナナは主食の一つ
バナナが「主食」の一つとして消費されるため、国内のバナナ消費量が非常に多くなります。国内では「米」も主食の一つとして消費されますが、ルワンダの米の生産量は世界50位以下になり、国内消費の4割が「輸入米」であり、主に「インド」から輸入しています。
コモロ
バナナ 情報
コモロのバナナ
コモロで利用されるフランス語でバナナは「banane(バナーネ)」です。
コモロはどこ?
アフリカ大陸の東海岸に位置する島国です。4つの主要な島々で構成されており、観光客が多く訪れる国です。
コモロのバナナ生産
コモロは温暖な気候を有しており、国内でバナナを生産しています。「アンジュアン島」「グランドコモロ島」では大規模にバナナ生産をおこなっており、海外へ輸出もしています。
主食としても消費され、収入源としても非常に重要な植物でえす。
ラオス
バナナ 情報
ラオスのバナナ
ラオスで利用されるラーオ語でバナナは「ຫມາກກວ້ຍ(バナナ)」です。
加速する中国のバナナ需要
「中国」でバナナの需要が急激に上昇しており、バナナの栽培に適したラオスの土地を借り上げ、「中国資本によるバナナ栽培」がおこなわれています。
ラオスのバナナ農家は生活の質が向上しましたが、「農薬」の使用に伴う体調不良を訴える人が増加しています。
「綺麗なバナナ」には理由がある
バナナは世界中で食べる事ができる果物ですが、栽培できる場所は限られています。
「バナナの見た目」を美しく保つために多くの「農薬」が利用される事があり、大きな問題になっています。先進国は「どのような環境で生産しているか?」などの「ストーリー」を重要視する国が増加しており、今後、バナナ生産にも影響を与える可能性があります。
サモア
バナナ 情報
サモアのバナナ
サモア語でバナナは「Fa'i(ファイ)」です。
サモアはどこ?
サモアは南太平洋に浮かぶ島国であり、「オーストラリア」から東にいった場所に存在します。
サモアの主食
主食は「タロイモ」「米」「ウル(パンの実)」「ココナッツ」などで、「バナナ」も主食の一つとして消費されます。「ファイ」は調理用のバナナ「プランテン」の事であり、プランテンは「煮る・焼く・蒸す」などの調理をおこない消費します。
ドミニカ国
バナナ 情報
ドミニカ国のバナナ
ドミニカ国で利用されるスペイン語でバナナは「plátano(プラータノ)」です。移民が多く、「フランス語」「ドイツ語」「英語」も利用されます。
ドミニカ国の主食
ドミニカ国は「カリブ海」に位置する島国の一つです。主食は「米」「バナナ」「キャッサバ」などであり、調理用バナナ「プランテン」が多く消費されます。
プランテンの食べ方
国により調理方法が大きく異なりますが、ドミニカ国は「揚げる」「煮る」などの調理法でプランテンが消費されます。「揚げバナナ」は非常に人気があり、国民食の一つとして消費されます。
ブルネイ
バナナ 情報
ブルネイのバナナ
ブルネイで利用されるマレー語でバナナは「pisang(ピサン)」です。
ブルネイはどこ?
ブルネイは東南アジアのボルネオ島の北岸に位置し、「マレーシア」と国境を接する国です。石油産出国であり、経済が安定しています。
ブルネイのバナナ消費
バナナは一般的な果物の一つとして扱われ、主食として消費される事は稀です。ブルネイの食生活は「マレーシア」と似ており、「米」を主食として「魚料理」「肉料理」が多く消費されます。
バナナは主食として消費されませんが、日常的に消費される果物です。
グアテマラ
バナナ 情報
グアテマラのバナナ
グアテマラで利用されるスペイン語でバナナは「plátano(プラータノ)」です。
グアテマラはどこ?
中央アメリカに位置し、「メキシコ」「ベリーズ」「ホンジュラス」「エルサルバドル」と国境を接しています。温暖な気候を有しており、国内で「コーヒー」「バナナ」など多くの南国の植物が栽培されています。
グアテマラのバナナ生産
グアテマラではバナナが盛んに生産されており、主に「北部」「海岸沿い地域」で生産されています。バナナは国内の主要な輸出品であり、国の経済を支える重要な生産品です。
近年、気候変動の影響を思われる天候不順や災害が増加しており、農作物の生産に大きな影響を与えており、多くの国々で対策が求められています。
バナナを枯らす「パナマ病」が拡大しており、グアテマラでも大きな問題になっています。
ペルー
バナナ 消費
ペルーのバナナ
ペルーで利用されるスペイン語でバナナは「plátano(プラータノ)」です。
無農薬で栽培されたバナナ
無農薬栽培のバナナの人気が上昇しています。無農薬で栽培されたバナナは「皮まで食べる事が可能」であり、通常のバナナの5倍の価格を付けるなど、日本で話題になっています。
バナナの皮の栄養素
バナナの皮は「Cycloeucalenone(シクロユーカレノン)」という物質が含まれており、「前立腺肥大の抑制」「5α-リダクターゼ阻害作用」があるとされます。
「5α-リダクターゼ」は酵素の一種であり、男性ホルモン「テストステロン」と「5α-リダクターゼ」が結合すると、抜け毛の原因となる「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンになります。
日本はバナナの栽培に適した気候を有していないため、生産できる地域は限られていますが、「温室」を利用して栽培した「無農薬バナナ」などが注目を集めています。
ペルーのバナナ栽培
バナナは「害虫」「病気」に弱い植物です。バナナ農家はバナナの収穫を2~3度おこなった後、「連作障害」を避けるために場所を移して栽培します。近年、バナナを枯らす病気が蔓延しており、場所により生産量が大きく減少しています。
ブルンジ
バナナ 情報
ブルンジのバナナ
ブルンジで利用される「ルンディ語」でバナナは「igisaga(イギサガ)」プランテンは「ibitoke(イビトケ)」です。
ブルンジはどこ?
東アフリカに位置し、「タンザニア」「コンゴ民主共和国」「ルワンダ」と国境を接する国です。公用語として「ルンディ語」「フランス語」を利用しており、基本的に「英語」は通じません。
ブルンジの主食
「キャッサバ」「米」「ジャガイモ」「バナナ」などが主食として消費されます。主食としてバナナを食べる場合は「プランテン」を煮る、揚げるなどの調理をおこないます。
キリバス
バナナ 情報
キリバスのバナナ消費量
キリバス語でバナナは「b'anaanaa(バナーナ―)」です。
キリバスばどこ?
「パプアニューギニア」から西に位置する太平洋の島国です。「海面上昇」が深刻化しており、将来的に消えてしまう可能性があります。
キリバスの主食
「米」「パンの実」「タロイモ」「バナナ」などが主食として消費されます。国内で「タロイモ」「バナナ」「ココナッツ」などの作物が生産されていますが限定的であり、「輸入品」が多くなります。
バナナという町も存在する
「カシディー国際空港」の近くに「バナナ」という町があり、約1200人の人が住んでいます。キリバスには「ロンドン」「パリ」「ポーランド」と名付けられたユニークな町が存在します。
バヌアツ
バナナ 情報
バヌアツのバナナ
バヌアツで利用されるビスヌマ語でバナナは「Banana(バナナ)」です。
バヌアツはどこ?
バヌアツは南太平洋に位置し、「オーストラリア」から西に位置します。「83の島々」からなる国であり、言語は現地語の「ビスヌマ語」「英語」が公用語として利用されます。
「海面上昇」が深刻化
気候変動の影響と思われる「海面上昇」が深刻的な問題になっています。
バヌアツで加速する「気候変動」
バヌアツでは「バナナ」が主食の一つとして消費されており、国内でバナナ生産がおこなわれていますが、気候変動の影響と思われる「巨大台風」が頻繁に発生しており、栽培しているバナナに深刻な被害を与えています。
日本
バナナ 情報
日本はバナナをあまり消費しない
日本はバナナを消費が「世界平均」を下回っており、消費量が多くありません。世界では「バナナ」を主食として消費している国も多く、「欧米」と比べても消費量は少なくなります。
果物の少量が少ない
日本は果物全体の消費量が低く、「高いから買わない」「食べる習慣がない」などの理由から果物の消費量が世界平均以下になります。
まとめ
バナナは「島国」での消費量が多い
バナナの消費量が多いのは「南国の島国」です。島国はバナナを「主食」として消費する人が多く、消費量が他の国と比べ多くなります。
今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Food Balance Sheets - Bananas, Food supply quantity (kg/capita/yr)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2023年06月14日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。