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世界の労働時間と生産性ランキング

世界では物価の違いも大きく、一人あたりの生産性も大きく異なります。

世界では一人あたりどのくらいの生産性があるのでしょうか?

世界生産性
ランキング


1時間あたりの生産性
世界一位 ルクセンブルグ
世界二位 ノルウェー
世界三位 スイス


世界の生産性ランキング
Labor productivity

一人あたり
GDP
(ドル)
2022年
1時間
あたり
生産性
(ドル)
2022年
1ルクセンブルク
(Luxembourg)
127,892.6292.54
2ノルウェー
(Norway)
91,574.8464.17
3スイス
(Switzerland)
92,027.7160.02
4アイスランド
(Iceland)
80,202.6655.95
5アイルランド
(Ireland)
97,976.3155.20
6デンマーク
(Denmark)
66,277.1548.61
7アメリカ
(America)
74,775.3041.75
8スウェーデン
(Sweden)
59,098.1240.92
9オランダ
(Netherlands)
57,553.7240.63
10オーストラリア
(Australia)
66,162.9039.05
11オーストリア
(Austria)
51,622.4635.79
12ドイツ
(Germany)
48,056.4735.62
13ベルギー
(Belgium)
50,520.8333.84
14イスラエル
(Israel)
59,081.6233.71
15フィンランド
(Finland)
50,659.4533.37
16カナダ
(Canada)
53,990.5632.04
17イギリス
(U.K)
46,694.4231.18
18ニュージーランド
(New Zealand)
49,548.8028.64
19フランス
(France)
42,358.9328.42
20日本
(Japan)
34,244.7521.31
21マルタ
(Malta)
38,637.0320.53
22イタリア
(Italy)
33,137.1019.86
23スロベニア
(Slovenia)
29,927.8518.75
24スペイン
(Spain)
29,750.6918.13
25韓国
(Korea)
33,785.5117.64
26エストニア
(Estonia)
29,543.7316.72
27リトアニア
(Lithuania)
25,559.1915.78
28チェコ
(Czech)
27,533.2015.71
29ポルトガル
(Portugal)
25,230.7415.30
30ラトビア
(Latvia)
21,953.3013.71
31スロバキア
(Slovakia)
20,588.6513.00
32キプロス
(Cyprus)
21,828.6912.51
33ギリシャ
(Greece)
21,519.4111.49
34ハンガリー
(Hungary)
19,221.9611.33
35ポーランド
(Poland)
18,980.1110.37
36クロアチア
(Croatia)
17,091.689.31
37ルーマニア
(Romania)
15,757.448.57
38中国
(China)
12,648.648.43
39チリ
(Chile)
16,148.728.43
40ロシア
(Russia)
14,629.667.81
41ブルガリア
(Bulgaria)
12,419.737.67
42コスタリカ
(Costa Rica)
13,215.816.37
43メキシコ
(Mexico)
10,827.785.09
Fumib.netが作成

各国の生産性


生産性の産出方法

各国の人口 / 各国のGDP(2022年)= 一人あたりのGDP

労働時間 / 一人あたりのGDP = 1時間あたりの生産性


GDPって何?

GDPは「Gross Domestic Product(国内生産合計)」の訳で、各国の政府から発表されるものです。

消費 + 投資 + 支出(政府)+(輸出 - 輸入) = GDPとなります。


日本の生産性は高くない
日本の一人あたりのGDPは20位以下でそれほど高くありません。しかし、人口1億人を超える国の中ではアメリカに次いで高くなっています。

ルクセンブルグ
生産性


ルクセンブルグの生産性の高さのからくり

ルクセンブルグは人口が70万人以下になります。多くの国と隣接しており、日帰りでルクセンブルグ国内で働く外国人も多く、金融業が非常に有名です。また、国内の税金が他のヨーロッパより低く設定されており、「ルクセンブルグ国内で買い物」をする人も多く存在します。


ルクセンブルグの労働時間

ルクセンブルグの労働時間は最大で「1日8時間・週40時間」です。これ以上の労働も可能ですが、「1日10時間・週48時間」を超える労働は禁止されています。24時間の間で11時間の休息、または7日間で44時間の休息をとる必要があります。ルクセンブルグでは、特別な業務以外の日曜日の労働は「基本的に禁止」されています。


ルクセンブルグの最大賃金

ルクセンブルグの18歳以上の経験者の最低賃金は1時間あたり15.66ユーロ(2038円 2022年2月)で、月に2,708.35ユーロ(約35万円 2022年2月)です。18歳以上の最低賃金は13.05ユーロ(1699円 2022年2月)で、月に2256.95ユーロ(約29万円 2022年2月)です。17~18歳の最低賃金は10.44ユーロ(1359円 2022年2月)で、月に1,805.56ユーロ(約23万円 2022年2月)です。15~17歳の最低賃金は9.78ユーロ(1273円 2022年2月)で、月に1,692.72ユーロ(約22万円 2022年2月)です。

ノルウェー
生産性


一人あたりの生産性が非常に高い国

ノルウェーは約人口550万人の国で、北欧で一番物価の高い国になります。「北海油田」の1/4を所有しており、石油産出国の一国になります。ノルウェーは石油で得た収入を株や不動産などに投資をおこない財を得ていましたが、近年「石油ファンド」からの投資を除外しています。


ノルウェーの労働時間

ノルウェーの労働時間は最大で「1日9時間・週40時間」です。ノルウェーの労働組合の加盟している従業員は「週37.5時間」の場合があります。休日・日曜日に仕事に従事する人は週に36時間~38時間です。


ノルウェーの最低賃金

ノルウェーの最低賃金は仕事の業種によって違います。

建設業 - 最低賃金は1時間あたり209.70クローネ(2684円 2022年2月)です。その仕事の未経験者の場合、最低賃金は1時間あたり198.30クローネ(2539円 2022年2月)です。1年以上の経験がある従事者の最低賃金は1時間あたり 206.50クローネ(2644円 2022年2月)です。18歳以下の従事者の最低賃金は1時間あたり 132.90クローネ(1701円 2022年2月)です。

レストラン - 最低賃金は1時間あたり175.47(2246円 2022年2月)クローネです。18歳の場合は137.84クローネ(1764円 2022年2月)、17歳の場合は123.58クローネ(1582円 2022年2月)、16歳の場合は114.08クローネ(1460円 2022年2月)です。

スイス
生産性


スイスはなぜ生産性が高いの?

スイスも人口が1000万人以下であり、金融業などで財を得ています。上位の国々は「金融業」などで多くの富を得ている傾向があり、多くの企業がスイス国内に本社を構えています。


金融業だけじゃない

スイスは「生産業」も非常に優秀であり、様々な企業が国内に存在します。


スイスの労働時間

スイスの労働時間は最大で「週45時間」ですが、一般的には「週42時間」です。「週50時間」以上の労働も可能ですが、特殊な業種のみになっています。残業は年間170時間以内と決められていて、週45時間を超える労働者の残業は年間140時間以内です。


スイスの最低賃金

スイスでは「州」により最低賃金が異なり、ティチーノ州では1時間あたり19.00スイスフラン(2371円 2022年2月)で、首都があるジュネーブ州では1時間あたり23.27スイスフラン(2904円 2022年2月)と大きな差があります。ジュネーブ内でも仕事の未経験者などは19.20スイスフラン(2396円 2022年2月)です。

アイルランド
生産性


アイルランドはなぜ生産性が高いの?

国内の税金を低くし、「タックスヘイブン」として多くの外国企業を誘致しています。また、米国などの海外へ移住した人も多く、多くのアイルランド人が米国で活躍しています。


金融業も有名

アイルランドは上位の国々と同じ「金融業」が有名な国で、「マネーゲーム」により多くの財を得ています。


アイルランドの労働時間


アイルランドの労働時間は最大で「週48時間」です。しかし、この時間を超えて働く事も可能で、アイルランドの軍隊・自営業の経営者や、その家族・市民を保護する特定のカテゴリの従事者には適応されません。


アイルランドの最低賃金


アイルランドの最低賃金は1時間あたり10.50ユーロ(1367円 2022年2月)です。最低賃金は19歳の場合賃金の90%(最低賃金の場合9.45ユーロ(1230円))、18歳の場合賃金の80%(最低賃金の場合8.40ユーロ(1093円))、17歳以下の場合賃金の70%(最低賃金の場合7.35ユーロ(956円)です。(2022年2月)

雇用主が財政難のため最低賃金を支払う事ができない場合、労働裁判所により3か月~1年の最低賃金の支払いを免除申請を行う事が可能です。しかし、過半数以上の従業員の同意が必要です。賃金が支払えない場合は従業員を解雇しなければなりません。

アイスランド
生産性


「金融業」が有名

アイスランドは非常に人口が少ない国で、40万人を下回ります。非常に寒い土地で「農業」が難しく、「金融業」などが有名です。


利用できる燃料は少ない

アイスランドでは「森」が殆ど存在しません。寒い土地で植物が育ちにくい環境・「薪」の燃料として「木」が大量に利用され、現在アイスランドに存在する森林面積はごくわずかになります。


アイスランドの労働時間

アイスランドの労働時間は最大で「1日8時間・週40時間」です。1日に30~1時間の休憩を設ける必要があり、週の労働時間は37.5時間程度になります。

1日に付き11時間の休憩をとる必要があり、13時間以上の労働は違法になります。


アイスランドの最低賃金

アイスランドには最低賃金の設定がされていませんが、各労働組合などにより最低賃金が設定されている場合があります。職種別に設定されている事が多く、一般的に一か月180,000アイスランドクローネ(約16.6万円程度 2022年12月)が最低賃金といわれています。

まとめ


先進国の労働時間は発展途上国と比べ短く、賃金も非常に高くなっています。先進国は発展途上国に「生産を委託」している場合が多く、発展途上国の低賃金化と労働時間が必然的に長くなります。


今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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