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世界の両生類 絶滅危惧種が多い国

「両生類」は「水中」でも「陸地」でも生活が可能な生物で、幼生時に「エラ呼吸」をおこない、成長と共に「肺呼吸」をおこなう種が多くなっています。環境の変化により絶滅の危機に瀕している種も増加しています。

世界にはどの国にどのくらい両生類の絶滅危惧種が存在するのでしょうか?

インターネットを通して絶滅危惧種の違法売買などがおこなわれるケースがあります。見つけた場合は管理者、または警察に連絡してください。絶滅危惧種はワシントン条約で保護されています。たとえ違反している事を知らなくても罪になります。絶対に取引をおこなわないで下さい。

ワシントン条約規制対象種(出典: 経済産業省)

世界の両生類
全滅危惧種が多い国

世界の両生類 絶滅危惧種の数
世界一位 コロンビア
世界二位 メキシコ
世界三位 マダガスカル

世界の両生類
全滅危惧種が多い国
Threated exdemic Amphibians (Number of Type)

全滅危惧種
(固有種)
(種)
2022年
1コロンビア
(Colombia)
223
2メキシコ
(Mexico)
202
3マダガスカル
(Madagascar)
145
4エクアドル
(Ecuador)
119
5ペルー
(Peru)
118
6中国
(China)
115
7ベネズエラ
(Venezuela)
112
8スリランカ
(Sri Lanka)
73
9インド
(India)
72
10タンザニア
(Tanzania)
58
11ホンジュラス
(Honduras)
52
12グアテマラ
(Guatemala)
52
13アメリカ
(America)
50
14ケイマン諸島
(Cayman Islands)
49
15オーストラリア
(Australia)
47
16ベトナム
(Vietnam)
47
17カメルーン
(Cameroon)
46
18日本
(Japan)
44
19ボリビア
(Bolivia)
44
20パナマ
(Panama)
33
21ブラジル
(Brazil)
31
22カーボベルデ
(Cape Verde)
30
23マレーシア
(Malaysia)
29
24チリ
(Chile)
29
25フィリピン
(Philippines)
27
26アルゼンチン
(Argentina)
27
27パプアニューギニア
(Papua New Guinea)
26
28インドネシア
(Indonesia)
24
29ドミニカ国
(Dominica)
20
30ハイチ
(Haiti)
20
31南アフリカ共和国
(South Africa)
16
32コスタリカ
(Costa Rica)
15
33ガイアナ
(Guyana)
14
34プエルトリコ
(Puerto Rico)
13
35エチオピア
(Ethiopia)
12
36コンゴ民主共和国
(Democratic Republic
of the Congo)
11
37ケニア
(Kenya)
11
38台湾
(Taiwan)
10
39イタリア
(Italy)
8
40ニカラグア
(Nicaragua)
8
41タイ
(Thailand)
7
42テュルキエ
(Turkiye)
7
43カンボジア
(Cambodia)
7
44セーシェル
(Seychelles)
6
45ミャンマー
(Myanmar)
5
46ラオス
(Laos)
5
47フランス領ギニア
(French Guiana)
4
48ギニア
(Guinea)
4
49モザンビーク
(Mozambique)
4
50ガーナ
(Ghana)
4
51韓国
(Korea)
4
52サントメ・プリンシペ
(Saint Thomas
and Prince)
3
53イラン
(Iran)
3
54ガボン
(Gabon)
3
出典: ©IUCN
データを元にfumib.netがリストを作成

各国の両生類
全滅危惧種

両生類の絶滅
「両生類」は他の生物に比べ環境の変化に弱く、絶滅危惧種が非常に多く存在します。世界に生息する両生類の半数近い種が絶滅危惧種であり、「気候変動」「汚染」「乱獲」などの要因により個体数が減少しています。

気候変動と両生類の関係
近年、気候変動の影響と思われる「温暖化」などにより、両生類が住みにくい環境へと変化しています。両生類は環境により体温が変わる「変温動物」で、30度を超える温度には対応が難しくなります。

飼育には温度管理が必要で、野生で生活する両生類は「涼しい水辺」などで生息しています。

全滅危惧種について
絶滅危惧にはカテゴリーがあります。

「絶滅している
(Extinct :EX)」

「野生種が絶滅している
(Extinct in the Wild:EW)」

「深刻な絶滅危機:絶滅危惧IA類
(Critically Endangered:CR)」

「絶滅危機:絶滅危惧IB類
(Endangered:EN)」

「危急な状態:絶滅危惧II類
(Vulnerable:VU)」

「絶滅の懸念
(Near Threatened:NT)

「低懸念
(Least Concern :LC)」

「情報不足
(Data Deficient :DD)」

「未評価(Not Evaluated :NE)」

これらは「レッドリスト」と呼ばれ、国際自然保護連合(IUCN)によって管理されています。

コロンビア
両生類 全滅危惧種

コロンビアの両生類の絶滅危惧種
2022年のコロンビアの両生類の絶滅危惧種は223種になります。

両生類の楽園
コロンビアは南アメリカ大陸の北部に位置しており、南部には「アマゾン」が存在します。非常に温暖な気候を有しており、世界全体の固有種の約10%がコロンビアに生息しているとされています。

両生類からつくられる薬
「カエル」などの両生類は皮膚などがら分泌される「粘液」に非常に強力な「毒」を有する種が多く、これらの粘液は「薬」のとして利用される事があります。日本に存在する「ヒキガエル」なども体の表面から分泌される粘液には「ブフォトキシン」などの「ステロイド」が含まれており、コロンビアではカエルの毒素がら採取された成分から「鎮痛剤」が作られています。

両生類の数が減少
「気候変動」の影響と思われる環境の変化により、コロンビアでは両生類の数が減少しています。とくに国内に生息する「固有種」の数が減少しており、多くの種が絶滅危惧種に指定されています。

両生類の減少は「薬」の開発・生産に大きな支障をきたすだけではなく、危険な伝染病を媒介する「蚊を捕食する」など人間に対し非常にプラスになる面が多く、保護する必要があります。


コロンビアの両生類の絶滅危惧種
モウドクフキヤガエル ー 「モウドクフキヤガエル(Golden poison frog)」は非常に強力な毒を有する「カエル」です。「絶滅の危機:絶滅危惧IB類(Endangered:EN)」に指定されています。

メキシコ
両生類 全滅危惧種

メキシコの両生類の絶滅危惧種
2022年のメキシコの両生類の絶滅危惧種は202種になります。

非常に多くの絶滅危惧種
メキシコは固有種の絶滅危惧種が非常に多く、国内に存在する固有種の半数以上が絶滅危惧種に指定されています。個体数の減少の主な理由は「カエルツボカビ病」「森林破壊」「気候変動」「環境汚染」などが主な要因になっています。

「カエルツボカビ病」とは?
「カエルツボカビ病」とは「カエルツボカビ」により引き起こされる両生類の感染症で、両生類の表面にカエルツボカビが寄生し増殖します。両生類は「皮膚呼吸」もおこなっており、皮膚の表面をカエルツボカビによって浸食され「酸欠」に陥り、個体が死に至ります。カエルツボカビ病は爆発的に感染が広がっており、貴重な固有種の減少・絶滅などの大きな要因になっています。

カエルツボカビ病はメキシコだけではなく世界中で蔓延している両生類の伝染病で、非常に大きな問題になっています。

メキシコの固有種の絶滅危惧種
メキシコサンショウウオ ー 「メキシコサンショウウオ(Axolotl)」メキシコに生息する大型の「サンショウウオ」です。「深刻な絶滅危機:絶滅危惧IA類(Critically Endangered:CR)」に分類されており、個体数は極めて少なくなっています。

マダガスカル
両生類 全滅危惧種

マダガスカルの両生類の絶滅危惧種
2022年のマダガスカルの両生類の絶滅危惧種は145種になります。

固有種の宝庫
マダガスカルは非常に多くの両生類が生息しており、国内に存在するほとんどの両生類が固有種になります。マダガスカル中部に存在する「アンカラトラ山地」には非常に多くの絶滅危惧種を含めた固有種が多く生息していますが、「都市化」などにより「森林破壊」が進行し、多くの種が生息地を追われています。

マダガスカルでは「自然保護区」を設け、絶滅危惧種の保護などをおこなっていますが、個体数が減少しており、将来的に全滅する可能性がある種が増加すると思われます。

人口増加が続くマダガスカル
マダガスカルの人口は2800万人を超えています。マダガスカルでは2000年から人口が倍近く増加しており、2050年には5000万人を超える人口になると予想されています。非常に広い国土を持つ島国ですが、「農地開発」などが盛んにおこなわれ、両生類の住みにくい環境になってきていると思われます。

マダガスカルの両生類の固有種
ゴールデンマンテラ ー 「ゴールデンマンテラ(golden mantella)」は日本語では「キンイロマダガスカルカエル」と呼ばれ、マダガスカルに生息する美しいオレンジから黄色の皮膚を有する「カエル」です。

エクアドル
両生類 全滅危惧種

エクアドルの両生類の絶滅危惧種
2022年のエクアドルの両生類の絶滅危惧種は119種になります。

エクアドルの自然環境
エクアドルには「アマゾン」「アンデス山脈」「ガラパゴス諸島」など両生類が生息しやすい環境が国内に存在します。非常に多くの両生類が国内に生息していますが絶滅危惧種も非常に多く、とくに「パラモ:高山ツンドラ地帯」などに多くの絶滅危惧種が生息しています。

気温が低い地域の両生類
エクアドルの標高が高い地域では気温が低く、両生類に適した環境ではありません。また、標高が高く「気温が低い環境」では両生類が伝染病に感染している個体が多い傾向があります。

両生類は「変温動物」
「変温動物」とは「外気の温度」「水温」などにより体温が変わる生き物で、両生類は変温動物になります。そのため、気温が高い・または低い場所での生活が難しく、直射日光が当たらない場所など比較的に涼しい場所を好む傾向があります。

エクアドルの両生類の絶滅危惧種
ヒアリノバトラキウム ー 「ヒアリノバトラキウム(Hyalinobatrachium)」は体が半透明な非常に珍しい「カエル」で、種により絶滅の危機に瀕しています。

ペルー
両生類 全滅危惧種

ペルーの両生類の絶滅危惧種
2022年のペルーの両生類の絶滅危惧種は118種になります。

アンデス山脈を中心とした生態系
ペルーには「アンデス山脈」が広がっており、国内に存在する多くの固有種がアンデス山脈に存在します。また、東部には「アマゾン」が広がっており、多くの両生類がペルーのアマゾン地域に生息しています。

違法な取引
ペルーでは貴重な動物などの「違法取引」がおこなわれており、「伝統的な医学」などに用いられています。これらの古くから伝わる伝統医学は実際に効果があるかは不明ですが、現在も多くの人が利用しています。

外国で違法取引を見つけた場合絶対に取引をおこなわないで下さい。

ペルーの両生類の絶滅危惧種
チチカカミズガエル ー 「チチカミズガエル(Titicaca water frog)」はペルー西部の標高3800mを超える高地に存在する「チチカカ湖」に生息する「カエル」で、「絶滅の危機:絶滅危惧IB類(Endangered:EN)」に分類されています。

中国
両生類 全滅危惧種

中国の両生類の絶滅危惧種
2022年の中国の両生類の絶滅危惧種は115種になります。

中国の両生類
中国でも非常に多くの両生類が存在しますが、国内に生息する50%近くの固有種が全滅危惧種に指定されており、保護が必要です。

中国に生息する「オオサンショウウオ」
中国にも日本と同様に「オオサンショウウオ」が存在しており、生息するオオサンショウウオの全ての種が絶滅危惧種に指定されています。

両生類の絶滅について
両生類は他の生き物と比べて絶滅危惧種が極めて多くなっています。世界に存在する両生類の約半数が絶滅危惧種に指定されており、「都市化」「環境汚染」「乱獲」などなどにより個体数が減少しています。

中国の両生類の絶滅危惧種
チュウゴクオオサンショウウオ ー 「チュウゴクオオサンショウウオ(Chinese giant salamander)」中国の山岳の河川に生息する「オオサンショウオ」で、極めて個体数が少なくなっています。「深刻な絶滅危機:絶滅危惧IA類(Critically Endangered:CR)」に分類されています。

ベネズエラ
両生類 全滅危惧種

ベネズエラの両生類の絶滅危惧種
2022年のベネズエラの両生類の絶滅危惧種は112種になります。

暖房費の上昇が両生類の減少に繋がる
世界の情勢悪化などにより「天然ガス」「石油」などの流通が滞り、「燃料不足」が続いています。燃料不足による「光熱費が高騰化」しており、ベネズエラでは燃料として「薪(まき)」を利用するために山へ採取へ向かう人が増加しています。

伐採などにより、森の中に「日光」が入ると気温が上昇し、両生類の住みにくい環境となります。

絶滅危惧種の保護活動
ベネズエラでは絶滅の危機に瀕している両生類を保護し、人工的に保育・野生へ戻す活動がおこなわれています。これらの活動には人工保育だけではなく、絶滅危惧種が住みやすい環境を整える必要があり、大きなコストと時間がかかります。

ベネズエラの両生類の絶滅危惧種
ハーレクイーンヒキガエル ー 「アテロプスクルーシガー(Atelopus cruciger)」はベネズエラに生息する非常に派手なまだら模様の皮膚を持つ「カエル」で、「ハーレクイーン」などと呼ばれています。「深刻な絶滅危機:絶滅危惧IA類(Critically Endangered:CR)」に分類されています。

スリランカ
両生類 全滅危惧種

スリランカの両生類の絶滅危惧種
2022年のスリランカの両生類の絶滅危惧種は73種になります。

スリランカの両生類
スリランカは「茶」の栽培が有名で、非常に多くの「茶の木」が国内で栽培されています。茶の増産のために「違法な森林伐採」が多くおこなわれており、国内の両生類の数は減少しています。

両生類は環境のバロメーター
両生類は少しの環境の変化で個体数が減少します。スリランカでは「気候変動」と思われる降水量の減少・平均気温の上昇・土地の乾燥・酸性雨などにより、国内に生息する両生類の個体数が減少しています。

スリランカの両生類の絶滅危惧種
カンディアンドワーフトード ー 「カンディアンドワーフヒキガエル(Kandyan Dwarf Toads)」はスリランカの高地に生息する「カエル」で、「絶滅の危機:絶滅危惧IB類(Endangered:EN)」に分類されています。

インド
両生類 全滅危惧種

インドの両生類の絶滅危惧種
2022年のペルーの両生類の絶滅危惧種は72種になります。

インドの気温
インドは非常に気温が高い印象がありますが、年間の平均気温は25度(場所による)で、非常に両生類が住みやすい環境です。しかし、近年は「熱波」などにより50度を超える気温を観測しており、多くの死者を出しています。

水の減少
水は「人間の生活に欠かせない物質」です。世界では「水」の量が著しく減少しており、非常に大きな問題になっています。インドでは作物の栽培が「灌漑農業(水を人工的に与える農業)」がおこなわれており、主に「井戸水」などが利用されています。

全国で井戸水などの水量が低下しており、慢性的な水不足に陥っています。

インドの両生類の絶滅危惧種
インドハナガエル ー 「インドハナガエル(Indian purple frog)」は「鼻」に特徴がある「カエル」です。「絶滅の危機:絶滅危惧IB類(Endangered:EN)」に分類されています。

タンザニア
両生類 全滅危惧種

タンザニアの両生類の絶滅危惧
2022年のタンザニアの両生類の絶滅危惧種は58種になります。

タンザニアの様々な絶滅危惧種
タンザニアはアフリカ大陸の中でも非常に豊かな生態系を有しています。国内には多くの生物が生息していますが、絶滅危惧種も非常に多くなっています。全滅危惧種の数はアフリカ大陸で一番多く、全滅を防ぐために様々な保護活動がおこなわれています。

アフリカは両生類の数が少ない
アフリカは砂漠で覆われている地域が多く、両生類の数が少ない国が多くなっています。

タンザニアの両生類の絶滅危惧種
キハシンスプレートード ー 「(キハシンスプレーヒキガエル(Kihansi spray toad)」はタンザニアのキハンシ川渓谷に生息していた「カエル」で、野生種は絶滅している「野生種が絶滅している(Extinct in the Wild:EW)」に分類されています。

まとめ

環境の変化に耐えられない
「気候変動の影響と思われる温暖化」「森林伐採」「汚染」など様々な要因により多くの両生類が絶滅の危機に瀕しています。保護活動などがおこなわれていますが限定的であり、今後多くの種が絶滅する可能性があります。

両生類は環境の変化に対応する事ができない種が多く存在します。環境を破壊しない・環境と共存したライフスタイルを行う事により、種の保護に繋がる可能性があります。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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