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日本のゴマは輸入品?世界のゴマ油 生産量ランキング

ゴマ油
ヨーロッパでも人気上昇中

「wok:中華鍋という意味だが、欧米では炒飯・焼きそばをウォクと呼ぶ」などのアジア料理の人気が上昇しており「ゴマ油」の利用が増加しています。

世界ではどの国でどのくらいゴマ油が生産されているのでしょうか?

世界のゴマ油
生産量ランキング

世界のゴマ油 生産量
世界一位 中国
世界二位 ミャンマー
世界三位 インド

世界のゴマ油 生産量ランキング
Oil of sesame seed - Production (tonnes/year)

生産量
(トン)
(t)
2020年
世界合計1,034,073
1中国
(China)
289,037
2ミャンマー
(Myanmar)
154,600
3インド
(India)
96,800
4日本
(Japan)
53,257
5ナイジェリア
(Nigeria)
45,690
6テュルキエ
(Turkiye)
38,300
7サウジアラビア
(Saudi Arabia)
35,232
8タンザニア
(Tanzania)
34,164
9ウガンダ
(Uganda)
33,200
10南スーダン
(South Sudan)
28,200
11メキシコ
(Mexico)
27,700
12韓国
(Korea)
23,670
13スーダン
(Sudan)
23,600
14イラン
(Iran)
21,330
15台湾
(Taiwan)
14,437
16パキスタン
(Pakistan)
12,038
17チャド
(Chad)
9,067
18ヨルダン
(Jordan)
8,430
19バングラデシュ
(Bangladesh)
7,687
20イエメン
(Yemen)
6,710
21ベネズエラ
(Venezuela)
6,403
22レバノン
(Lebanon)
6,378
23タイ
(Thailand)
5,200
24マレーシア
(Malaysia)
4,843
25イラク
(Iraq)
3,900
26シリア
(Syria)
3,600
27ベトナム
(Vietnam)
3,252
28オーストラリア
(Australia)
2,687
29中央アフリカ
(Central African
Republic)
1,873
30グアテマラ
(Guatemala)
1,786
31アフガニスタン
(Afghanistan)
1,438
32シンガポール
(Singapore)
1,200
33モザンビーク
(Mozambique)
1,166
34南アフリカ共和国
(South Africa)
697
35ブルキナファソ
(Burkina Faso)
660
36エリトリア
(Eritrea)
630
37ホンジュラス
(Honduras)
574
38マリ
(Mali)
430
39北マケドニア
(North
Macedonia)
428
40スリランカ
(Sri Lanka)
354
41パレスチナ
(Palestine)
353
42チュニジア
(Tunisia)
267
43ソマリア
(Somalia)
260
44コスタリカ
(Costa Rica)
239
45パナマ
(Panama)
119
46ロシア
(Russia)
80
47コロンビア
(Colombia)
75
48ウクライナ
(Ukraine)
59
49エルサルバドル
(El Salvador)
41

各国
ゴマ油 情報

ゴマ油のエネルギー
ゴマ油のカロリーは100gあたり約850カロリーです。

ゴマは奈良時代に伝わった
ゴマの原産は「北アフリカ」とされており、エジプト時代には「ナイルデルタ:ナイル川の河口」でゴマの栽培がおこなわれていた形跡があります。

エジプトからテュルキエ(旧トルコ)に渡り、シルクロードを介して中国に伝わり、中国から奈良時代に日本へ伝わりました。同時にゴマの栽培方法・ゴマ油の搾油方法も伝わりました。

日本に伝わったゴマ油は「灯りの燃料」として利用される事が多く、主に朝廷への献上品として扱われていました。

江戸時代に生産が増加
ゴマ油は江戸時代になると生産量が増加します。「天ぷら油」として普及し、庶民の間でも利用が増加しました。

日本は国内でゴマを生産していますが、国内で利用される多くのゴマが中国から輸入されています。

ひらけゴマ
「ひらけゴマ」は「アリババと40人の盗賊」に登場するフレーズであり、「岩の扉」を開く呪文です。

ゴマはサヤに種子が詰まった状態に成熟します。このサヤは弾けるように種子を散らす事があり、この状態から「ひらけゴマ」のフレーズが生まれたと言われています。

「世界のゴマ生産量ランキング」はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


「世界のトウゴマ生産量ランキング」はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


中国
ゴマ油 情報

中国のゴマ油
中国語でゴマ油は「芝麻油(ジーマーヨ)」です。

中国のゴマの生産地
主に中東部の「河南省(かなんしょう)」、北東部の「河北省(かほくしょう)」、中東部の「安徽省(あんきしょう)」、中東部の「江西省(こうせいしょう)」などで多くのゴマが生産されています。

ゴマの輸入も多い
中国は国内で多くのゴマが生産されていますが、「スーダン」「タンザニア」「ニジェール」「エチオピア」「トーゴ」などからも輸入しています。輸入されたゴマの多くが「山東省(さんとんしょう)」でゴマ油などに加工されています。

ミャンマー
ゴマ油 情報

ミャンマーのゴマ油
ミャンマーで利用されるビルマ語でゴマ油は「နှမ်းဆီ(ナージー)」です。

ミャンマーのゴマ生産地
主に中西部の「マグウェ地方域」、中部の「マンダレー地方域」、北西部の「ザガイン地方域」で多くのゴマ生産がおこなわれています。ミャンマーは非常に多くのゴマを生産しており、日本もミャンマーから多くのゴマを輸入しています。

ミャンマーではピーナッツ油の利用が多い
ミャンマーでは食用油として「ピーナッツ油」が多く利用されています。油はその土地で良く採れる作物から搾油される事が多く、国内で多く生産されるピーナッツを利用した油が国内で利用されます。

ゴマ油はその風味から「香辛料」のひとつとして扱われる事が多く、サラダなどに加えられます。

インド
ゴマ油 情報

インドのゴマ油
インドで利用されるヒンディー語でゴマ油は「तिल का तेल(ティルカーティ)」です。

インドのゴマ生産地
主に東部の「西ベンガル州」、南部の「タミル・ナードゥ州」、西部の「マハーラーシュトラ州」、南東部の「カルナータカ州」、北東部の「ラージャスターン州」、中部の「マディヤプラデーシュ州」、北東部の「ウッタル・プラデーシュ州」などで多くのゴマ生産がおこなわれています。

インドのゴマ油の利用
主に南インドでゴマ油が多様されます。インドは北部と南部で食文化が異なり、南インドは「アジア系の食文化」が広がっています。米食も主に南部が主流であり、利用される油も大きく異なります。

日本
ゴマ油 情報

日本のゴマ油生産地
日本はゴマの生産量が少なく、利用されるゴマの多くが海外からの輸入品になりますが、国内では「香川県」で多くのゴマが生産されており、国産のゴマを利用した油も生産されています。

白ごまと黒ゴマの違い
世界に3000種を超えるゴマが存在しており、日本でも大きく「白ゴマ」「黒ゴマ」にわけられます。白ゴマは主に「ゴマ油」として利用される事が多く、日本で生産されるゴマは白ゴマが多く生産されています。白ゴマと黒ゴマの栄養素に違いはありませんが、黒ゴマは固いためすり潰して利用される事が多くなります。

ナイジェリア
ゴマ油 情報

ナイジェリアのゴマ生産地
主に北部の「ジカワ州」、中東部の「ベヌエ州」などで多くのゴマ生産がおこなわれています。

多くが輸出される
アフリカのゴマの需要は高く、生産されたゴマの多くが海外へ輸出されています。主な輸出先はアジアであり、「中国」などに多く輸出されています。その他には「日本」「トルコ」「インド」などにも輸出されており、「ポーランド」「オランダ」などヨーロッパにも輸出が拡大しています。

テュルキエ(旧トルコ)
ゴマ油 情報

テュルキエのゴマ油
テュルキエ語でゴマ油は「Susam yağı(スサミヤウ)」です。

テュルキエのゴマ生産地
主には「地中海」に面した地域と「エーゲ海」に面した地域が二大生産地であり、主に西部の「マニサ県」、南部の「アンタルヤ県」「アダナ県」などで多く生産されています。

減少するゴマの生産量
テュルキエはゴマの生産量が減少しています。近年、安価なアフリカのゴマの輸入が増加しています。

サウジアラビア
ゴマ油 情報

サウジアラビアのゴマ油
サウジアラビアで利用されているアラビア語でゴマ油は「زيت السمسم(ゼイトセンセイミ)」です。

サウジアラビアのゴマ生産地
サウジアラビアは国土の多くが砂漠で覆われていますが、南西部の「ジーザーン州」で多くのゴマが生産されており、国内で生産されるゴマの50%以上がジーザーン州で生産されています。

サウジアラビアにも雨が降る
サウジアラビアは非常に乾燥した国ですが、11月には雨が降ります。砂漠地帯の多くの地域は年間に数日しか雨が降らない地域が多く、農業は基本的に川などの水を利用した「灌漑農業」がおこなわれています。

タンザニア
ゴマ油 情報

タンザニアのゴマ油
タンザニアで利用されるスワヒリ語でゴマ油は「Mafuta ya Sesame(マフタヤセザミ)」です。

タンザニアのゴマ生産地
主に南東部の「リンディ州」「ムトワラ州」などで多くのゴマが生産されています。これらの州で生産されたゴマは主に海外へ輸出されており、日本へも輸出されています。

森林の伐採
ゴマの需要が増加しており、ゴマの生産面積を拡大させています。生産面積を拡大させるには新たに森林の伐採をおこなう必要があり、違法に森林伐採が保護区でおこなわれるなど、多くの問題が発生しています。

ウガンダ
ゴマ油 情報

ウガンダのゴマ油
ウガンダで利用されるスワヒリ語でゴマ油は「Mafuta ya Sesame(マフタヤセザミ)」です。

ウガンダのゴマ生産地
主に北部から北東部の乾燥した地域でゴマの生産がおこなわれています。

ゴマは換金率が高い
ゴマは換金率の高い植物です。ウガンダでは「綿花」も多く栽培されていますが、近年ゴマの生産量が増加しており、ゴマを生産する小規模農家が増加しています。

南スーダン
ゴマ油 情報

南スーダンのゴマ生産地
主に中部から南部を横断するナイル川近辺でゴマ生産がおこなわれています。

ナイル川の水を利用
南スーダンでナイル川の水を利用して「綿花」「ピーナッツ」「サトウキビ」「キャッサバ」「マンゴー」「パパイヤ」などを多く生産しています。

まとめ

日本は油脂作物の生産が少ない
日本は油脂作物の生産が少なくなります。ゴマ油の生産量は非常に多くなりますが、国内でゴマをほとんど生産しておらず、海外から輸入されたゴマを利用してゴマ油を生産しています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Crops and livestock products - Oil of sesame seed, Production (t)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2022年09月06日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


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