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精神障害のアルコール依存症の発症率

特定の精神障害はアルコール使用障害を高める危険性があります。
どの精神障害がどのくらいアルコール使用障害を高める恐れがあるのでしょうか?

記事の内容

精神障害のアルコール使用障害の発症率
各精神障害とアルコール使用障害

精神障害のアルコール依存症の発症率

精神障害のアルコール使用障害の発症率
Mental health as a risk factor for alcohol dependency or abuse

病名発症率
(%)
1間欠性爆発性障害かんけつせいばくはつせいしょうがい
Intermittent explosive disorder
6.00
2気分変調症きぶんへんちょうしょう
Dysthymia
4.10
3反抗挑戦性障害はんこうちょうせんせいしょうがい
Oppositional defiant disorder
3.90
4 双極性障害そうきょくせいしょうがい(躁うつ病)
Bipolar disorder
3.60
5社交不安障害しゃこうふあんしょうがい
Social phobia
3.30
6不安障害ふあんしょうがい
Anxiety disorder
3.20
7心的外傷後ストレス障害しんてきがいしょうごストレスしょうがい
Post-traumatic stress disorder(PTSD)
3.20
8パニック障害
Panic disorder
3.20
9破壊的行動障害はかいてきこうどうしょうがい
Disruptive behavior disorder
2.80
10分離不安障害ぶんりふあんしょうがい
Separation anxiety disorder
2.70
11特定の恐怖症
Specific phobia
2.70
12反社会性パーソナリティ障害
Antisocial personality disorder
2.40
13広場恐怖症
Agoraphobia
2.30
14行為障害こういしょうがい
Conduct disorder
2.00
15注意欠陥・多動性障害ちゅういけっかん・たどうせいしょうがい
Attention deficit hyperactivity(ADHD)
1.80
16気分障害
Any mood disorder
1.80
17全般性不安障害ぜんぱんせいふあんしょうがい
Generalized anxiety disorder
1.60
18うつ病
Major depression
1.60
出典: Swendsen, J., Conway, K. P., Degenhardt, L., Glantz, M., Jin, R., Merikangas, K. R., ... & Kessler, R. C. (2010). Mental disorders as risk factors for substance use, abuse and dependence: results from the 10‐year follow‐up of the National Comorbidity Survey. Addiction, 105(6), 1117-1128
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/j.1360-0443.2010.02902.x

精神障害とアルコール使用障害


精神障害によるアルコール障害、アルコール使用障害による精神障害を併合する割合は一般的な人からくらべ増加しています。

間欠性爆発性障害とアルコール


感情がコントロールがうまく出来ず、頻繁に状況に見合わない罵声や強い言葉による言語による暴力、破壊や傷害など物理的暴力を行ってしまう障害の一種です。別名は憤怒調節障害といいます。暴力行動にでる事は日本では稀な様ですが、重度な人は人に怪我をさせたり、物を破壊したりします。

アメリカなどでは間欠性爆発性障害と診断される人が多く、アメリカ人全体の2~3%、とくに40歳以下に多く見られます。

間欠性爆発性障害のある人の多くは、幼少期に親のアルコール依存や暴力などの身の危険を感じる環境に育っている人が多く、幼少期の心の成長や遺伝の影響もあるとされています。

気分変調症とアルコール


うつ病と症状が似ているが、うつ病の判断基準は満たないが、軽症の抑うつ状態が長く続いている気分障害です。食欲変動や疲労感などがあり、当事者は深刻な苦しみを感じる事があります。

気分障害を克服、不眠の解消のために酒を飲み、酒の量がだんだんと多くなる傾向があり、アルコール依存に陥る可能性があります。

酒により抑うつの症状の悪化、睡眠の質の低下などが発生、うつ状態の更なる悪化など、負の連鎖に陥る可能性があるため注意が必要です。

反抗挑戦性障害とアルコール


10歳未満の子どもに見られることの多い障害で、怒りに基づいた反抗、挑戦的な行動が児童期に見られる精神障害です。18歳以上では行為障害の基準を満たさず、反社会性パーソナリティ障害(社会の規範を守らない、他人をだましたり、物を破壊して行為を正当化するなど)の基準は満たさない人に診断されます。

豪州シドニー大学からの研究報告では、妊娠時の飲酒により子供が将来、反抗挑戦性障害と診断されるリスクが30%増加しています。

双極性障害とアルコール


双極性障害は、躁状態とうつ状態をくりかえす病気です。躁状態の時は非常にテンションが高く、睡眠をとらなくても活発に行動する、様々なアイデアが頭に浮かぶ、自身の偉大さを感じる、買い物やギャンブルなどで散財するなど、自分を抑制する以上の行動を行い、テンションの降下時に起こしたアクションに対しての後悔やうつ状態に陥ります。

アルコール依存症と双極性障害の併存者は高い割合で存在していて、滋賀医科大学の研究では、アルコール依存症と双極性障害の併存者が5%存在しています。(2011年)

社交不安障害とアルコール


他人に否定されることに強い不安を感じるため、社交的な場を避ける、社交的な場で苦痛を感じる、日常生活で重大な支障があるという精神障害です。

正常な内気は、単に社交場を恐れる、人前で緊張する事が普通ですが、社交不安障害では、そうした社交状況において、動悸、下痢、発汗、時にパニック発作といった不安症状が発生します。

不安な症状をアルコールで薄め、その量が増加する事によるアルコール依存症などの発生があり、またはアルコール使用障害により社交不安障害などを発症する確率が上昇します。

まとめ


全体的に言える事は心の弱さ、自己の保護のためにアルコールを利用し、負の連鎖に陥ります。

心に不安定さを感じる方はアルコールを避けて違うものに縋るべきかもしれません。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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