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世界のコーラナッツ 生産量ランキング

コーラナッツとは以前はコーラの原料として利用されていましたが現在では利用されていません。2~4%のカフェインが含まれており、カカオより多くなっています。

コーラナッツはどの国でどれくらい生産されているのでしょうか?

世界のコーラナッツ
生産量ランキング


世界のコーラナッツ生産量
世界一位 ナイジェリア
世界二位 コートジボアール
世界三位 カメルーン


世界のコーラナッツ 生産量ランキング
Kola nuts - Production (tonnes/year)

生産量
(トン)
(t)
2020年
世界合計30,4950
1ナイジェリア
(Nigeria)
166,895
2コートジボワール
(Ivory Coast)
57,923
3カメルーン
(Cameroon)
47,126
4ガーナ
(Ghana)
24,296
5シエラレオネ
(Sierra Leone)
8,097
6ベナン
(Benin)
613
7チャド
(Chad)
少量
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2020年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO

各国のコーラナッツ 生産量


コーラナッツとは?

コーラナッツはアオイ科コラノキ属コラノキ(Cola nitida)という植物の一種で、「オクラ」「カカオ」「ドリアン」などがアオイ科の植物に含まれています。


カフェインが含まれる

コーラナッツの種子にはカフェインが含まれています。アフリカなどで「嗜好品」として消費されており、強い渋みがあります。


コーラの原料として利用されていた

コーラナッツは名前の通り、「コーラ」の原料として利用されていました。現在コーラナッツを利用したコーラは地域で作られる「クラフトコーラ」などの原料として利用される場合がありますが限定的です。

ナイジェリア
コーラナッツ 生産量


2020年にナイジェリアは166,895トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの54.72%がナイジェリアで生産されています。

コーラナッツはナイジェリアで利用されている英語Kola nuts(コーラナッツ)」です。


コーラナッツの生産地

コーラナッツの栽培はアフリカの熱帯熱帯雨林で主に栽培されています。

西アフリカのナイジェリアではコーラナッツが伝統的に消費されています。「イスラム教」の嗜好品として利用される事が多く、主に南西部の南東部のオグン州・東部のクワラ州・南東部のオスン州・オヨ州で非常に多く生産されており、主にナイジェリアの南東部で経済を支える重要な生産品になっています。


消費が多いのは北部

生産が多いのはナイジェリアの南西部ですが、消費が多いのはナイジェリアの北部です。約2~4%の「カフェイン」を含み、コーヒーより多いカフェインの含有量になります。

コーラの実には味には非常に強い苦味がありますが、噛んでいるとだんだん甘くなってくるようです。


コーラナッツは現在も飲料に利用される

ナイジェリアのコーラナッツの栽培は醸造所・飲料会社と契約している農家によって栽培されています。

コートジボアール
コーラナッツ 生産量


2020年にコートジボアールは57,923トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの18.99%がコートジボアールで生産されています。

コーラナッツはコートジボアールで利用されているフランス語Noix de Kola(ノアデコーラ)です。


増加するコーラナッツの生産量

コートジボアールではコーラナッツの生産量が爆発的に増加しています。

コートジボアールで生産されたコーラナッツはセネガル・ブルキナファソ・ガンビア・モーリタニア・ナイジェリアなど多くのアフリカの国々へ輸出されます。



コートジボアールはサヘル諸国(アフリカ大陸の北部・サハラ砂漠南部の半乾燥地帯)に存在してり、、国で生産されるコーラナッツの1/4がサヘル諸国へ輸出されています。最も多く輸出されるのがナイジェリアで、多くのコーラナッツがナイジェリアへ輸出されています。


サヘル地域では「冠婚葬祭」に利用

コーラナッツはサヘル地域で持参金(お金として利用)・結婚・洗礼・葬儀などの場で提供されています。古くからの風習ですが、現在も利用されています。


コートジボアールのコーラナッツ生産地

コートジボアールでは主に南部のアニェビ=ティアサ州・南東部のインデニエ=ジブアリン州・南コモエ州・南西部の低サッサンドラ地方などで生産されており、主に南部で生産されています。

カメルーン
コーラナッツ 生産量


2020年にカメルーンは47,126トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの15.45%がカメルーンで生産されています。

コーラナッツはカメルーンで利用されているフランス語で「Noix de Kola(ノアデコーラ)」です。


カメルーンのコーラナッツ生産

カメルーンも少量ですがコーラナッツを輸出しています。おもな輸出先は、ベルギー・フランス・チャド・赤道ギニアです。


カメルーンでも冠婚葬祭に利用

カメルーンもサヘル地域に属しており、コーラナッツは結婚式などのイベント時にゲストをもてなす重要な「嗜好品」として利用されるのが一般的です。


重要な収入源

カメルーンでは「コーヒー」を多く栽培している家庭が多く存在しますが、コーラナッツも貴重な収入源の一つです。栽培には多くの女性が従事しており、「物々交換」などもおこなわれています。


カメルーンのコーラナッツ生産地

カメルーンでは主に西部の北西州・西部州・リトラル州などで多く生産されています。

ガーナ
コーラナッツ 生産量


2020年にガーナは24,296トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの7.96%がガーナで生産されています。

コーラナッツはガーナで利用されている英語Kola nuts(コーラナッツ)」です。


ガーナのコーラナッツ生産

ガーナでは将来的にコーラナッツの世界最大の生産地「ナイジェリア」のコーラナッツの生産量を追い抜くと言われています。

ナイジェリアで生産されているコーラナッツの90%以上が国内消費されており、輸出量は10%程度です。輸出量ではガーナがナイジェリアを上回っており、これからも増加すると思われます。

ナイジェリアはコーラナッツ農家の高齢化が進み、農業の衰退化・害虫による被害も大きく、国内で生産されるコーラナッツの30~70%が損傷を受けています。

ナイジェリアでは石油も有しており、農作物の輸出より簡単に稼げる石油に依存している傾向があります。


ガーナのコーラナッツ生産地

ガーナでは主に東部のイースタン州・中南部のアシャンティ州・中部のブロング=アハフォ州・南東部のヴォルタ州・ウェスタン州で主にコーラナッツが生産されており、中部から南部にかけて生産がおこなわれています。

シエラレオネ
コーラナッツ 生産量


2020年にシエラレオネは8,097トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの2.65%がシエラレオネで生産されています。

コーラナッツはガーナで利用されている英語Kola nuts(コーラナッツ)」です。


シオラレオネでも冠婚葬祭にコーラナッツを利用

シエラレオネでも他のサヘル地帯同様にコーラナッツが「儀式・式典」の際に利用される傾向があり、ゲストの歓迎・商談の成立・和解を示す際の嗜好品として贈られる事が多くなっています。


断食の際に利用

シオラレオネはイスラム教が大半を占めています。イスラム教には「ラマダーン」という断食をおこなう期間があり、日中は食事をとりません。ラマダーン期間中は日が沈んでから食事をとるのですが、水・生姜・コーラの実・唐辛子・砂糖を利用し、一種の「クラフトコーラ」を作り提供されています。


シエラレオネのコーラナッツの生産地

シエラレオネでは主に東部の東部州でコーラナッツを生産しています。東部州では「コーヒー」「カカオ」なども非常に多く生産されており、多くの生産量があります。


冷蔵庫がない

コーラナッツはナッツの保存にはある程度の湿度が必要になります。「マンゴーの葉」などで造られたバスケットに保管される事が多く、6か月以上保管する事が可能です。

ベナン
コーラナッツ 生産量


2020年にベナンは613トンのコーラナッツを生産しています。

世界で生産されているコーラナッツの0.20%がベナンで生産されています。

コーラナッツはベナンで利用されているフランス語で「Noix de Kola(ノアデコーラ)」です。


ベナンのコーラナッツ生産地

ベナンでは主に南部地域でコーラナッツの生産がおこなわれています。


ベナンの森林破壊

ベナンでは農地開拓などにより多くの森林を伐採しており、森林破壊に拍車をかけています。アフリカでは多くの国の人口が増加しており、ベナンもその一つです。様々な作物が増産されると同時に開拓が進み、今後も環境破壊が続くと思われます。


持続可能な農業

世界では「持続可能な農業」を求められていますが、アフリカ諸国は貧困層も多く、これらの問題に対して同時に対処するのは非常に難しいと思われます。現在も「「炭」を利用して調理する家庭が殆どで、持続可能な農業をおこなう以前に様々な問題を抱えています。

チャド
コーラナッツ 生産量


2020年にチャドで生産されているコーラナッツは少量になります。

コーラナッツはチャドで利用されているアラビア語で「جوز الكولا(ジュズコーラ)」です。


チャドはどこ?

チャドはアフリカ大陸の中央に位置し、サヘル地帯に位置しています。多くの地域が砂漠に覆われており、生産されている作物は限定的になります。農業がおこなわれているのは主に南部で、コーラナッツの生産も主に南部で多くなっています。


チャドもコーラナッツは冠婚葬祭で

チャドもイスラム教を主体とする国で、コーラナッツが冠婚葬祭時の贈り物として利用されています。


イスラム教の中でも少ない「嗜好品」

イスラム教には食のタブーが多く、注意が必要です。食べ物もハラール(イスラム教で認められた食品)以外口にする事がない人が多く、贈り物には注意がい必要です。

まとめ


コーラナッツは日本では生産されていません。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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