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ビール味を決める重要な原料!世界のホップ 生産量ランキング

「ホップ」はビールの原料になる植物であり、苦味・香り・アワなど、ビールの味を決める重要な植物です。

ホップはどの国がどのくらい生産しているのでしょうか?

*日本は20歳以下の飲酒が法律で禁止されています。この記事は「世界のホップの生産量」の情報を提供する記事であり、酒の飲酒を助言する記事ではありません。また、国により「飲酒に関する法律」が異なります。その国の飲酒に関する法律を厳守してください。

世界のホップ
生産量 ランキング

世界のホップの生産量
世界一位 エチオピア
世界二位 米国
世界三位 ドイツ

世界のホップ 生産量ランキング
Hop cones
Production

生産量
(t)
2022年
世界 158,545.32
エチオピア 48,347.22
アメリカ合衆国 45,940.00
ドイツ 34,400.00
中国 8,126.96
チェコ 4,450.00
ポーランド 3,420.00
スロベニア 2,280.00
朝鮮民主主義人民共和国 2,028.94
アルバニア 1,780.02
スペイン 1,120.00
フランス 1,100.00
イギリス 1,068.62
ニュージーランド 924.19
日本 669.24
オーストラリア 609.49
アルゼンチン 476.08
南アフリカ 462.33
オーストリア 450.00
ウクライナ 250.00
ロシア 217.60
ルーマニア 190.00
イタリア 170.00
セルビア 33.63
スイス 31.00
ブルガリア -
カナダ -
クロアチア -
キプロス -
デンマーク -
エストニア -
ジョージア -
ギリシャ -
アイルランド -
ルクセンブルク -
マルタ -
オランダ -
大韓民国 -

出典: ©United Nations Food and Agriculture Organization
データを元にFumib.netがリストを作成

各国のホップ生産量

出典: ©United Nations Food and Agriculture Organization
2021年のデータを元にFumib.netがグラフを作成

ビールの苦み
ホップはビールの苦みをつくる重要な植物です。苦みの他に「香り」「泡」にも非常に重要な植物であり、ビールには欠かせない植物です。

殺菌効果
ホップには「殺菌効果」があり、雑菌の発生を緩やかにする効果があります。「ビールの腐敗を防ぐ効果」「保存期間が長くなる」などの理由でホップの利用が拡大し、現在は一般的に利用されています。

ホップが利用される前は「グルート」を利用していた
「グルート」は様々な「ハーブを混ぜたもの」であり、現在はグルートが加えられたビールを「グルートビール」などと呼びます。薬草は一般的に「カキドオシ(シソ)」「ギョリュウモドキ属(ツツジ科)」「ホアハウンド(シソ・ハッカ)」「ノコギリソウ」「ヤナギ」「ヨモギ」などが加えられ、その土地で採れる薬草などが加えられる事も多くなります。

「ベルガモット」「レモングラス」「ローズマリー」「レモンの皮」「タンポポ」「ラベンダー」「ショウガ」「コリアンダー」などが加えられる事も多く、「ハーブ」の味が強いビールになります。

「ホップ」の利用は12世紀から
「ホップ」はハーブの一種として12世紀のドイツの修道院で利用されるようになりました。

なぜ修道院でビールが作られていたの?
教会は現在のように観光客・礼拝者が多く、お布施以外に教会内で「ロウソク」「聖書」などが販売されます。これらは教会の「運営資金」になり、教会の維持に非常に重要になります。そのため、教会は礼拝者に対し「ビール」提供していました。ビール以外に「チーズ」を生産する教会も存在しており、教会を支える重要な資金源だったと思われます。

現在、ビールを提供する教会は限られていますが、教会が関連するビール醸造所などが多く存在します。

エチオピア
ホップ 生産量

エチオピアのホップ
ホップはエチオピアで利用されるアムハラ語で「ሆፕ(ホップ)」です。

これはビール?
エチオピアは「Tej(テジ、またはタッジ)」という「蜂蜜酒」が非常に多く飲酒されます。エチオピアはテジの生産に利用する「Gesho(ゲショ)」という「ナツメ」に似た植物をホップとして利用しています。ゲジョは「エチオピアホップ」と呼ばれますが、ホップではありません。

エチオピアビールの作り方
「ゲショの枝を煮出した汁」「蜂蜜」を混ぜ合わせた液体を発酵させ「テジ」をつくります。ゲショにはホップと同様苦味があり、ビールに似た飲み物になります。

エチオピアでは非常に人気がある
テジは「エチオピア」「エリトリア」で非常に人気のある飲み物です。ハチミツ酒の「ミード」として扱われており、アルコール度数じゃ高めになります。

米国
ホップ 生産量

アメリカのホップ生産地
主に北西部の「ワシントン州」で多くのホップ生産がおこなわれており、国内で生産されているホップ65%以上がワシントン州で生産されています。その他に北西部の「アイダホ州」で10%以上、「オレゴン州」も約10%以上のホップを生産しています。

アメリカのホップの歴史
アメリカでは1600年代、現在の「マサチューセッツ州」の植民地でホップ生産が開始されました。1800年代になると、ホップ生産の中心は「ニューヨーク州」に移りましたが、更に東部でもホップ生産が増加し、ニューヨーク州の生産量を上回りました。
1920年にアメリカで禁酒法が施行されると、アメリカ東部のホップ生産量は激減し、現在ホップの生産の中心となる北西部の「ワシントン州」「オレゴン州」などで生産が増加します。禁酒法の終了と共に生産数が大きく増加し、現在のホップ生産中心地になっています。

クラフトビール
アメリカも日本同様に「クラフトビール」が流行しています。クラフトビールのブームと共に地方のホップ生産が再び増加しており、ホップ以外にも様々なハーブを加えた「古いけど新しいビール」が誕生しています。

ドイツ
ホップ 生産量

ドイツのホップ
ホップはドイツ語で「Hüpfen (ホップフェン)」です。

ドイツのホップ生産地
主に南部の「バイエルン州ハレルタウ地区」で国内で生産されるホップの90%が生産されており、ハレルタウ地区は世界的にホップ生産で有名な土地です。

他に中北東部の「ザクセン=アンハルト州」、南部の「バーデン=ヴュルテンベルク州」「ライン川近郊」でもホップ生産が盛んにおこなわれています。

世界一のアロマホップ
ホップ生産の中心地である「バイエルン州ハレルタウ地区」は日々ホップの研究が行われており、様々な品種のホップ開発・生産されています。ドイツは「アロマホップ」という香りが強いホップが好まれる傾向があり、ハレルタウ地区で生産される多くのアロマホップは「世界一の品質」といわれています。

大麦の生産量も多い
ドイツはビールの原料となる「大麦」の生産量も非常に多くなります。

チェコ
ホッ 生産量

チェコのホップ
2021年にチェコは8,310トンのホップを生産しています。世界で生産されているホップの4.60%がチェコで生産されています。

ホップはチェコ語で「chmel(フメル)」です。

ドイツと並ぶビール大国
チェコは国内で多くの「ホップ」を生産しています。

主にチェコ北西部「Žatec(ザテック)」で多くのホップを生産しており、国内で生産されるホップの約75%以上がザテックで生産されています。ザテックで生産されるホップは世界的に有名であり、「Saaz hop(ザーツホップ)」として知られています。日本でもザーツホップを利用したビールは非常に多くなります。

その他に北東部の「Úštěk(ウシュテック)」約で10%以上、東部の「Tršice(トルシーツェ)」でも約10%以上のホップが生産されています。

気候変動の影響
近年では気候変動によりホップの生産量の増減が大きくなっています。需要が追い付かない年は去年のホップの利用や、生産を安定させるため灌漑農業へ切り替えなどが行われています。

中国
ホップ 生産量

中国のホップ
ホップは中国語で「酒花(ジュ―ファ忽布(フーブゥ)」です。

中国のビール生産地
主に西部の「新疆ウイグル自治区」でホップ生産がおこなわれています。さらに中部の「寧夏回族自治区(ねいかほいぞくじちく)」、中北部「甘粛省(かんしゅくしょう)」、南西部の「四川省(しせんしょう)」、中東部の「陝西省(せんせいしょう)」、南部の「雲南省(うんなんしょう)」でも生産されています。

中国のビールの歴史
中国では紀元前7000前後に「ビールに似た飲み物」が飲まれていた形跡がありますが、近代的なビールの製造方法はロシアから中国北東部の「ハルビン市」に伝わりました。「ハルビンビール」は現在も販売されており、国内で人気があります。

苦味を出すためにゴーヤを利用
中国のビールは苦味を出すためにホップの代わりに「ゴーヤ」を利用する事があります。「ゴーヤビール」は国内外にファンが多く、日本でも沖縄県で生産されています。

ポーランド
ホッ 生産量

ポーランドのホップ
ホップはポーランド語で「chmiel (フゥニェル)」です。

ポーランドのホップ生産地
主に東部の「ルブリン県」で多く生産しており、国内で生産されるホップの80%以上がルブリン県で生産されています。ルブリン県で生産されるホップはチェコの「Saaz hop(ザーツホップ)」と特徴が似ており、非常に質の良いホップになります。ルブリンで生産されるホップは「アルファ酸」が低い傾向がありますが、非常に香が良いのが特徴です。

「アルファ酸」って?
ホップの苦味を表す源です。数値が高いほど苦くなります。4~8%のビールが多くなりますが、10を超えるビールも存在します。

ホップはビールの苦味を決める重要な植物であり、世界中のビールメーカーが質の良いホップを探しています。

スロベニア
ホッ 生産量

スロベニアのホップ
ホップはスロベニアで「hmelj (フミェリィ)」です。

スロベニアのホップ生産地
主に東部の「Savinjska statistična regija(サビンジャ地方)」で多くのホップが生産されています。アメリカなどのホップの需要が増加しており、スロベニアも同様に増加しています。

生産されたホップは輸出される
スロベニアで生産されたホップの95%以上が輸出されています。国内のビール消費量は他のヨーロッパの国々と比べても低水準であり、国内で人気のある酒は「白ワイン」になります。

スロベニアは白ワインの国
スロベニアには非常に多くの小規模なブドウ農家が存在します。栽培されている品種は200種を超え、特に「白ブドウ」の生産が多く、国内で生産されるブドウの70%が白ブドウになります。

北朝鮮
ホッ 生産量

北朝鮮のホップ
ホップは北朝鮮で利用されている朝鮮語で「홉(ホップ)」です。

北朝鮮のホップ生産地
国内で販売されるビールは非常に美味しいと有名です。

北朝鮮は「大麦」の生産も盛んにおこなわれており、質の良い麦・ホップを利用したビールが多く生産されています。生産されたビールは海外へも限定的に輸出がおこなわれています。

アルバニア
ホッ 生産量

アルバニアのホップ
ホップはアルバニアで「hops(ホップス)」です。

イスラム教徒が多い
アルバニアでは人口の70%以上がイスラム教徒ですが、「ワイン」などの酒造りは宗教の伝来より歴史が古く、飲酒に関して寛大です。アルバニアでも非常に多くホップが生産されており、生産されたホップの多くが海外へ輸出されています。

アルバニアは「アドリア海」「イオニア海」「エーゲ海」に囲まれた半島に位置しており、様々な作物が生産されています。

アルバニアでビール生産が開始されたのは1900年代
アルバニアでビールが普及したのはソビエト連邦時であり、ビール生産のノウハウがロシアから伝わりました。ビール工場が国内に建設され、質の良いビールが多く生産され、ソビエト崩壊後も生産を続けています。

イギリス
ホッ 生産量

イギリスのホップ生産地
ホップはイギリス全土で生産されていましたが、現在は主に中部の「ウェスト・ミッドランズ」「南東部」などで生産されています。

イギリスのビールの変化
17世紀までに「エールビール」の人気が低下し、1600年代中盤にはホップを利用したビールの人気が上昇します。1710年にホップをビールの防腐剤として利用する法律が制定され、ホップの生産量は更に拡大します。

時代の移り変わりと共に2つ以上のビールを混ぜるビール、3つ以上のビールを混ぜるビール「ポーター」の人気が上昇し、現在は「スタウト」と呼ばれています。

1870年に「低温殺菌」が導入されると、防腐剤としてホップが利用される事は少なくなり、ホップの生産量は低下しています。外国産のホップの輸入が増加、「ラガービール」の登場により、ホップの生産量は更に低下しています。

現在は輸入ホップの利用が多くなりますが、国内のホップを利用したビールも多くなります。

スペイン
ホッ 生産量

スペインのホップ
ホップはスペイン語で「saltos (サルトス)」です。

スペインのホップ生産地
主にスペイン北西部の「レオン県」で多くのホップ生産がおこなわれており、「リベラ・デル・オルビゴ地域」がホップ生産の中心地です。

豊な水源
リベラ・デル・オルビゴ地域には「オルビゴ川」が流れており、オルビゴ川の水を利用した非常に質の良いホップを生産しています。

日本
ホッ 生産量

日本のホップ生産は減少している

主に「北海道」「岩手県」でホップが生産されています。最近ではクラフトビールへの人気が上昇していますが、ポップの生産数は年々減少してきています。

まとめ

ホップの生産
生産の中心地は「ヨーロッパ」であり、輸入ホップの増加によりホップの生産量が減少している国などが多くなります。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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