https://stocksnap.io/

Food

世界のブドウ 消費量ランキング

ブドウは温暖で乾燥した土地を好む植物で、ヨーロッパで主に生産されています。近年では日本でも非常に質の高いブドウが多く生産されています。

ブドウはどの国がどれくらい生産しているのでしょうか?

世界のブドウ
消費量 ランキング


世界のブドウの消費量
世界一位 北マケドニア
世界二位 アルバニア
世界三位 スロベニア


世界のブドウ 消費量ランキング
Grape - consumption (kg/capita/year)

消費量
(キロ)
(kg)
2020年
消費量
(房)
(300g)
2020年
北マケドニア
(North
Macedonia)
70.70235.66
アルバニア
(Albania)
68.63228.76
スロベニア
(Slovenia)
40.13133.76
ウズベキスタン
(Uzbekistan)
38.11127.03
アルメニア
(Armenia)
35.13117.10
トルクメニスタン
(Turkmenistan)
26.3487.80
ルーマニア
(Romania)
24.6182.03
タジキスタン
(Tajikistan)
22.6975.63
モルドバ
(Moldova)
22.3174.36
テュルキエ
(Turkiye)
22.2174.03
ギリシャ
(Greece)
21.8572.83
アゼルバイジャン
(Azerbaijan)
17.1157.03
アフガニスタン
(Afghanistan)
16.8956.30
クロアチア
(Croatia)
16.2054.00
イラン
(Iran)
15.2350.76
ジョージア
(Georgia)
14.3147.70
ドイツ
(Germany)
14.1247.06
チェコ
(Czech)
14.0546.83
セルビア
(Serbia)
13.9646.53
チリ
(Chile)
13.0243.40
エジプト
(Egypt)
12.8142.70
アルジェリア
(Algeria)
12.4441.46
ボスニア
ヘルツェゴビナ
(Bosnia and
Herzegovina)
11.7339.10
イラク
(Iraq)
11.6438.80
スペイン
(Spain)
11.3637.86
シリア
(Syria)
10.9436.46
モロッコ
(Morocco)
10.2834.26
バルバドス
(Barbados)
10.0533.50
イタリア
(Italy)
9.8432.80
チュニジア
(Tunisia)
9.8232.73
カザフスタン
(Kazakhstan)
8.8929.63
モンテネグロ
(Montenegro)
8.4028.00
イスラエル
(Israel)
8.3027.66
スロバキア
(Slovakia)
8.2327.43
カナダ
(Canada)
8.0726.90
中国
(China)
7.7425.80
フランス
(France)
7.4824.93
アメリカ
(America)
7.2224.06
デンマーク
(Denmark)
7.0423.46
ブルガリア
(Bulgaria)
6.2020.66
ベルギー
(Belgium)
5.9119.70
サウジアラビア
(Saudi Arabia)
5.7619.20
ノルウェー5.5818.60
ハンガリー
(Hungary)
5.4018.00
リビア
(Libya)
5.3117.70
ブラジル
(Brazil)
5.2117.36
イギリス
(U.K)
5.1517.16
台湾
(Taiwan)
5.0916.96
グレナダ
(Grenada)
5.0516.83
セーシェル
(Seychelles)
4.7415.80
オーストリア
(Austria)
4.6615.53
ウクライナ
(Ukraine)
4.6415.46
世界平均4.6315.43
キプロス
(Cyprus)
4.5915.30
日本
(Japan)
1.143.80
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2020年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO


国別ブドウ 消費量


ブドウの重さ・エネルギー

ぶどうの重さは一房約300gで、エネルギーは約149Kcalになります。


「テーブルグレープ」

ブドウは「ワイン」として利用される物が多く、マーケットでは生食用のブドウを「テーブルグレープ」と呼びます。ランキングはテーブルグレープで、ワイン用のブドウは含まれていません。

「世界のブドウ生産量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。



「世界のワイン消費量ランキング」の記事はこちらになります。よろしかったらご覧ください。


北マケドニア
ブドウ 消費量


北マケドニアのブドウ消費量

北マケドニアで利用されているマケドニアでブドウは「Грозје(グローシェ)です。一人あたり年間平均200~250房のブドウを消費しています。


北マケドニアはどこ?

北マケドニアはバルガン半島の内陸部に位置し、「ギリシャ」の北に存在します。「ギリシャ」「ブルガリア」「アルバニア」「セルビア」と国境を接しています。


北マケドニアのブドウの生産地

マケドニアの北に位置する「Pcinja-Osogovo(プシンヤ-オソボ)」南に位置する「Pelagonija-Polog(ペラゴニヤ-ポログ)」などで非常に多くのブドウが生産されています。


豊かな気候を有している

北マケドニアはバルガン半島の内陸部に位置しています。「大陸特有の気候」の他に「地中海特有の気候」も有しており、非常に味の豊なブドウを生産しています。

アルバニア
ブドウ 消費量


アルバニアのブドウ消費量

アルバニア語でブドウは「Rrushz(ルルーシュ)」です。一人あたり年間平均200~250房のブドウを消費しています。


アルバニアの気候

地中海性気候で温かく、ブドウの栽培に適した土地を有しています。「ヨーロッパ最貧国」と言われていますがインフラが整備されており、生産されたブドウの輸送が非常にスムーズにおこなわれています。ブドウの生産量は1996年以降増加しており、海外へ輸出量が増加しています。


ワインの消費量は低い

アルバニアは非常に多くの「テーブルグレープ」が消費していますが、「ワイン」の消費量は低くなっています。モルドバは「イスラム教」が人口の7割程度と多く、飲酒する人は限定的になります。


ワイン造りの歴史

アルバニアの「ワイン」の消費量は低くなっていますが「ワイン造り」は3000年前からおこなわれており、非常に長い歴史があります。イスラム教が伝わる前からワイン造りがおこなわれており、イスラム教を信仰している人でもワイン造りに携わる人や飲酒する人が限定的に存在します。

スロベニア
ブドウ消費量


スロベニアのブドウ消費量

スロベニアでブドウは「Grozdje(グローシェ)です。一人あたり年間平均100~150房のブドウを消費しています。


スロベニアは「マスカット」

スロベニア国内には小規模なブドウ農家が非常に多く存在します。栽培されている品種は200種を超え、特に「白ブドウ」の生産が多く、国内で生産されるブドウの70%が白ブドウになります。


高血圧が多い理由

スロベニアは「高血圧」を患う人が多く、「ワイン」やその他の酒が血圧を上げる原因の一つとして問題になっています。スロベニアはワインの消費量がヨーロッパの中で差ほど多くありませんが、「自家製のワインを製造する人」が多く存在し、正確なワインの消費量を計測する事は不可能です。

ウズベキスタン
ブドウ 消費量


ウズベキスタンのブドウ消費量

ウズベキスタンで利用されているウズベクでブドウは「Uzum(ウズム)です。一人あたり年間平均100~150房のブドウを消費しています。


イスラム教だが飲酒に寛大

ウズベキスタンは「ワイン」の生産が紀元前1世紀からおこなわれていた事が「ゾロアスター教」の聖典「アヴェスター」に記されています。ゾロアスター教は古代ペルシャが発祥の地で、ウズベキスタンも大きな影響を受けています。

7世紀にイスラム教が広まり「ワイン」の飲酒は禁止され、生食やドライフルーツへ切り替わりました。

19世紀に「旧ソビエト連邦」の配下で商業的なワイン生産が開始され、宗教を禁止していたソビエト連邦の元で飲酒をする人が再び増加しました。ウズベキスタンは現在90%がイスラム教徒ですが飲酒する人が多く存在します。


ドライフルーツの輸出

ウズベキスタン産の「ブドウのドライフルーツ」日本へも輸出がおこなわれており、簡単に購入する事が可能です。


雨の少ない土地

ウズベキスタンは年間降水量が100ミリ~200ミリと非常に少なく、農業に適した土地とは言えません。「旧ソビエト連邦」の指揮の元で「綿花」生産が指示され、ウズベキスタンの北西部に位置する「アラル海」の水を利用した「灌漑農業(人工的に水を引き込む農業)」が開始されました。「綿花」は非常に多くの「水」必要とする植物でアラル海の水は激減し、現在は1/3程度まで水量が減少しています。


ブドウ生産はウズベキスタンの土地に適している

「ブドウ」は乾燥した土地での栽培が適しています。日本などの「雨」の多い土地はブドウの栽培に「雨除け」を用いるほどで、水が多すぎると「カビ」などが発生します。

ウズベキスタンでは年間200日の晴天に恵まれ、適度な水分により実が甘くなり、非常に質の高いブドウが生産されています。

アルメニア
ブドウ 消費量


アルメニアのブドウ消費量

アルメニアでブドウは「խաղող(ハーゴグ)です。一人あたり年間平均100~150房のブドウを消費しています。


アルメニアのブドウ生産

アルメニアは「アルメニア使徒教会(正教会のような東方諸教会系)」を主体とした国ですが「イスラム教徒」の割合も多くなっています。「ワイン」の生産は非常に古い歴史があり、紀元前4000前後からワイン造りがおこなわれいた痕跡が残っています。ワイン生産は「旧ソビエト連邦」の配下時に体勢が整えられ、現在も多くのワインを生産しています。


ブドウ生産地

南東部の標高1000m前後の土地で国内で生産される多くのブドウが生産されています。

トルクメニスタン
ブドウ 消費量


トルクメニスタンのブドウ消費量

トルクメニスタンで利用されているトルクメン語でブドウは「üzüm(ウズム)といいます。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


トルクメニスタンのブドウ生産

トルクメニスタンも「イスラム教」を主体としていますが国内のブドウ栽培は非常に歴史があり、限定的に「ワイン」を飲酒します。ブドウは「レーズン」などに加工され海外へ輸出される事が多くなります。


降水量が少ない

トルクメニスタンは「ウズベキスタン」同様に雨が非常に少ない国です。トルクメニスタンも「旧ソビエト連邦」の指導の元で「綿花」栽培に力を入れていましたが、生産量はソ連崩壊後に減少し、現在は「穀物」の生産量が増加しています。

ルーマニア
ブドウ 消費量


ルーマニアのブドウ消費量

ルーマニア語でブドウは「strugurii(ストログーリ)といいます。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


ルーマニアのブドウ生産

ルーマニアもブドウの栽培に適した土地を有しており、ワイン生産が古来からおこなわれています。


社会主義とワインの関係

ルーマニアは非常に質の高いワインが生産されていましたが「社会主義」の導入と共にワインの生産が「国営」に切り替わり、量産体制と共にワインの質が低下しました。


民主化後ワインの質が向上

1989年の民主化後にワイン生産が民営化に戻り、ワインの質が劇的に向上・輸出量が増加しています。

タジキスタン
ブドウ 消費量


タジキスタンのブドウ消費量

タジキスタンで利用されているタジク語でブドウは「Ангур(アングル)」です。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


ブドウの街「トゥルスンゾダ」

タジキスタン最西端に位置する「トゥルスンゾダ」はブドウ生産が有名な都市で、生産されるブドウは「テーブルグレープ」として消費されます。トゥルスンゾダには近くに「Karadagh Khanate(カラダグ川)」という河川が存在し、カラダグの水源を利用して灌漑農業をおこなっています。「米」「野菜」なども多く栽培されており、多くの人が農業に従事しています。


ワイン生産の衰退

タジキスタンは「旧ソビエト連邦」配下時に「ワイン」を量産化し生産していましたが、現在はワインをほどんど生産していません。量産化に切り替えた事でワインの質が低下、輸出量や消費量の減少と共にワイン生産が減少したとされています。


超でかいブドウ「Pobeda(ポベダ)」

「トゥルスンゾダ」で栽培されている品種に「ポベダ」という巨大なブドウの品種が存在します。非常に巨大で、長さが50センチを超える房もあります。

モルドバ
ブドウ 消費量


モルドバのブドウ消費量

モルドバで使用されているルーマニア語でブドウは「Struguri(ストログリ)」です。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


モルドバのブドウ栽培の歴史

モルドバは紀元前2800年「ククテニ文化」などが栄えた新石器時代時代から「ブドウ」の栽培がおこなわれた形跡があります。「ククテニ文化」は「小麦」「大麦」「オーツ麦」「エンドウ豆」「プラム」なども栽培されており、集落を形成して集団で「農業」をおこなっていたと思われます。


ブドウは霜に弱い

モルドバでは初秋に「霜」が降りる事があり、ブドウの収穫に影響を及ぼします。近年は「気候変動」の影響の影響によりブドウの栽培が難しくなっています。

テュルキエ
ブドウ 消費量


テュルキエ(旧トルコ)のブドウ消費量

テュルキエ語でブドウは「üzüm(ウズム)です。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


農業大国テュルキエ

テュルキエは温暖で豊な気候を有しており、国内で様々な農作物が生産されています。「ブドウ」も非常に多く生産しており、ブドウを利用した加工品やワインが有名です。


テュルキエのワイン

テュルキエもイスラム教を主体とする国ですが国内で多くの「ワイン」が生産されており、ワイン生産は7000年前から開始されたとされています。


ブドウは600種を超える

テュルキエは600種を超えるブドウが栽培されています。

ギリシャ
ブドウ 消費量


ギリシャのブドウ消費量

ギリシャ語でブドウは「σταφύλια(スタフィーア)です。一人あたり年間平均50~100房のブドウを消費しています。


古代からブドウ生産の地

ギリシャは温暖で豊かな気候を有しており、ワイン生産は6500年前から開始されたとしています。ギリシャ文明の拡大と共に「イタリアのシチリア島」「フランス」「スペイン」などにブドウ・ワイン生産が拡大し、ヨーロッパ全体でワインが生産されるようになりました。


ワイン貿易

古代のギリシャでは「ワイン」が重要な貿易品として利用されていました。ワインの他に「オリーブ」も非常に重要な貿易品で、国内で多く栽培されていたとされます。

アフガニスタン
ブドウ 消費量


アフガニスタンのブドウ消費量

アフガニスタンで利用されているパシュトー語でブドウは「انګور(イナブン)」です。一人あたり年間平均30~80房のブドウを消費しています。


アフガニスタンのブドウの生産地

アフガニスタンでは南部の「カンダハール州」、東部の「カピサ州」、東部の「ガズニ州」、東部「カブール州」、東部の「パーワン州」、北西部の「ヘラート州」で多くのブドウが生産されています。


ブドウの長期保存「kangina(カンギナ)」

アフガニスタンはブドウを長期保存するために古来から伝わる「カンギナ」がおこなわれます。「カンギナ」は泥で作られた皿の上にブドウを置き、更に泥で蓋をするという方法です。この方法でブドウは6か月間保存が可能になり、長期保存しないブドウは「レーズン」に加工します。

日本
ブドウ 消費量


日本のブドウ消費量

一人あたり年間平均1~5房のブドウを消費しています。


日本のブドウ生産

日本では「長野県」「山梨県」「山形県」などで多くのブドウを生産しています。


質が高すぎる日本のブドウ

日本のブドウは非常に質が高く高級品です。近年は中国の富裕層などが日本のブドウを購入しており、「人気があるブドウの購入できない」などの問題が発生しています。1房2000円を超えるものも多く、消費量が低くなる原因の一つになっています。

まとめ


伝統的なブドウ造り

ヨーロッパのブドウ生産は非常に長い歴史があり、ワイン生産なども密接な関係があります。近年、「ワイン」の消費量は減少しており、将来的にブドウの需要量の低下と共に生産量が減少する可能性があります。


今回は以上です。

最後で読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

-Food