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Food

世界の卵 生産量ランキング

世界中の料理に「卵」が利用され、日本でも非常に多くの卵が生産されています。

世界ではどの国がどれくらい卵を生産しているのでしょか?

世界の卵
生産量ランキング


世界の卵 生産量
世界一位 中国
世界二位 アメリカ
世界三位 インド


世界の卵生産量ランキング
Eggs, hen, in shell - Production (tonnes/year)

生産量
(トン)
(t)
2020年
世界合計86,669,518
1中国
(China)
30,248,087
2アメリカ
(America)
6,607,722
3インド
(India)
6,292,000
4インドネシア
(Indonesia)
5,044,395
5ブラジル
(Brazil)
3,260,859
6メキシコ
(Mexico)
3,015,959
7日本
(Japan)
2,632,882
8ロシア
(Russia)
2,492,190
9テュルキエ
(Turkiye)
1,236,754
10フランス
(France)
984,638
11コロンビア
(Colombia)
982,897
12パキスタン
(Pakistan)
946,251
13ウクライナ
(Ukraine)
924,325
14スペイン
(Spain)
912,532
15アルゼンチン
(Argentina)
873,000
16ドイツ
(Germany)
839,654
17マレーシア
(Malaysia)
839,654
18イギリス
(U.K)
774,000
19イラン
(Iran)
755,570
20韓国
(Korea)
734,528
21タイ
(Thailand)
713,242
22イタリア
(Italy)
692,811
23ナイジェリア
(Nigeria)
646,667
24ポーランド
(Poland)
642,354
25フィリピン
(Philippines)
605,786
26カナダ
(Canada)
604,300
27南アフリカ共和国
(South Africa)
593,526
28ミャンマー
(Myanmar)
570,463
29バングラデシュ
(Bangladesh)
558,992
30ペルー
(Peru)
497,525
31ベトナム
(Vietnam)
473,660
32エジプト
(Egypt)
450,000
33ウズベキスタン
(Uzbekistan)
433,600
34台湾
(Taiwan)
422,546
35モロッコ
(Morocco)
415,000
36サウジアラビア
(Saudi Arabia)
351,046
37アルジェリア
(Algeria)
308,456
37グアテマラ
(Guatemala)
274,467
39ルーマニア
(Romania)
260,521
40カザフスタン
(Kazakhstan)
252,363
41オーストラリア
(Australia)
241,295
42チリ
(Chile)
228,044
43ベラルーシ
(Belarus)
200,172
44ドミニカ共和国
(Dominican
Republic)
199,826
45エクアドル
(Ecuador)
168,480
46ベネズエラ
(Venezuela)
165,362
47スウェーデン
(Sweden)
149,100
48イスラエル
(Israel)
148,609
49ポルトガル
(Portugal)
146,234
50ハンガリー
(Hungary)
139,733
51北朝鮮
(North Korea)
127,365
52シリア
(Syria)
121,483
53ベルギー
(Belgium)
115,400
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2020年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO

各国の卵 生産量


卵のエネルギー

卵は一個約60gで、エネルギーは90カロリーになります。


江戸時代から消費されるようになった

「卵」が食べられるようになったのは「江戸時代」からになります。奈良時代から仏教の布教と共に「肉食」が禁止され、肉や卵は消費される事がほとんどありませんでした。

室町時代になると「卵」は生き物ではないという考えを持つ人が現れ、卵が消費されるようになったとされています。

江戸時代になると西洋文化の浸透と共に「肉食」がブームとなり、卵も受け入れられるよになりました。卵は一個約20文(650円(1文32.5円換算))と非常に高価な食べ物でしたが、卵の調理法などを記した本などが出版されるなど卵人気は上昇しています。

明治には「幕藩体制」が無くなり、職を失った武士などが「養鶏」を開始するなど多くの土地で養鶏がおこなわれるようになりました。

戦後になると「本格的な養鶏の技術」が海外から取り入れ、現在日本は卵を非常に多く生産する国の一つになっています。


卵は賞味期限の長い食べ物

卵は常温で約30~50日間食べる事が可能です。しかし、卵は「ひび」などから雑菌が入りやすく、「サルモネラ菌」などが発生しやすくなります。そのため日本では卵の賞味期限を「2週間」と設定しています。

中国
卵 生産量


2020年に中国は卵を30,248,087トン生産しています。

世界で生産される卵の34.90%が中国で生産されています。

中国語で卵は「蛋(ダン)」です。


中国の卵生産地

中国では主に東部の山東省(さんとんしょう)・中東部の河南省(かなんしょう)・北東部の河北省(かほくしょう)・北東部の遼寧省(りょうねいしょう)・湖北省(こほくしょう)・東部の江蘇省(こうそしょう)で多くの卵が生産されています。


増加する卵の生産量

中国の人口増加は続いており、卵の生産量も増加しています。四川省(しせんしょう)・中南東部の湖南省(こなんしょう)・中南部の貴州省(きしゅうしょう)などの卵を生産していなかった地域での生産量が大きく増加しており、今後も増加すると思われます。


穀物の生産地に養鶏場が多い

中国では穀物を多く生産している地域で養鶏が多くおこなわれている傾向があります。養鶏には飼料となる穀物が必要となり、中国では多くの穀物を国内で生産しています。穀物は養鶏場と提携しているところが多く、非常に効率のよい養鶏が中国国内でおこなわれています。

アメリカ
卵 生産量


2020年にアメリカは卵を6,607,722トン生産しています。

世界で生産される卵の7.62%がアメリカで生産されています。


アメリカの卵生産地

アメリカでは中西部のアイオワ州・オハイオ州・インディアナ州・ペンシルベニア州・南部のテキサス州などで多くの卵生産ががおこなわれています。


増加する卵の生産量

アメリカでは人口増加と共に卵の消費が増加しており、卵の生産量も増加しています。2019年に発生したCovid-19により、卵の生産量が一時的に減少していますが、制限の緩和と共に生産量は再び増加傾向にあります。

インド
卵 生産量


2020年にインドは卵を6,292,000トン生産しています。

世界で生産される卵の7.25%がインドで生産されています。

インドで利用されているヒンディー語で卵は「अंडा(アンダ)」です。


インドの卵生産地

インドでは主に南部タミル・ナードゥ州・南東部のアーンドラプラデーシュ州・中南部のテランガーナ州・東部の西ベンガル州・北部のハリヤーナー州などで多くの卵生産がおこなわれています。


インドの食事情

インドはヒンドゥー教徒を主体としている国で、肉を食べない人が多く存在します。インドでは3割~4割の人が「菜食主義者」で、主にインド西部に存在します。ヒンドゥーを主体としていますが、肉や卵を食べる人も多く、卵の生産量は人口の増加と共に上昇しており、今後も卵の生産量は増加すると思われます。

インドネシア
卵 生産量


2020年にインドネシアは卵を5,044,395トン生産しています。

世界で生産される卵の5.82%がインドネシアで生産されています。

インドネシア語で卵は「telur(テルーラ)」です。


インドネシアの卵生産地

インドネシアでは主にジャワ島東部の東ジャワ州・ジャワ島西部の西ジャワ州・ジャワ島中部の中央ジャワ州・スマトラ島北部の北スマトラ州・スマトラ島西部の西スマトラ州・ジャワ島西部のバンテン州・スマトラ島南部の南スマトラ州・インドネシア西部のバリ州なので多くの卵生産がおこなわれています。


インドネシアはイスラム教を主体とした国

インドネシアはイスラム教を主体とした国で、「豚肉」など多くの食のタブーが存在します。イスラム教でも食べる事が可能な「鶏肉」「卵」はインドネシアの食事を支える重要な食料の一つで、国内で多くの鶏肉や卵が生産されています。生産量が多いのはジャワ島東部の東ジャワ州で、国内で生産される卵の30%以上が東ジャワ州で生産されています。

ブラジル
卵 生産量


2020年にブラジルは卵を3,260,859トン生産しています。

世界で生産される卵の3.76%がブラジルで生産されています。

ブラジルで利用されているポルトガル語で卵は「ovo(オーヴォ)」です。


ブラジルの卵生産地

ブラジルでは主にサンパウロ州・パラナ州ミナスジェライス州などの南東部で多く生産されています。特に生産量が多いのは南東部のサンパウロ州で、ブラジル国内で生産される卵の25%以上がサンパウロ州で生産されています。


タンパク質が足りないブラジルの生活

ブラジルでは1日に必要なタンパク質の摂取量が世界平均を下回っていましたが、2019年に世界平均を超えています。ブラジルでは肉などを非常に多く消費している印象がありますが、一番多く消費されている肉は安価な「鶏肉」で、国内の物価上昇などにより、さらに個々の家庭への負担が増加すると思われます。

メキシコ
卵 生産量


2020年にメキシコは卵を3,015,959トン生産しています。

世界で生産される卵の3.47%がメキシコで生産されています。

メキシコで利用されているスペイン語で卵は「huevo(ウエヴォー)」です。


メキシコの卵生産地

メキシコでは主に東部のハリスコ州、中部のアグアスカリエンテス州、中西部のプエブラ州、ソノラ州などで卵生産が多くなっています。


卵の消費が世界一多い国

メキシコでは卵が非常に好まれ、消費量は世界一です。メキシコに存在するさまざまな料理に卵が利用され、「ケサディーヤ(メキシコのチーズサンドイッチ)」「ウエボス・ランチェロス(メキシコの目玉焼き)」などが有名です。


養鶏の問題

メキシコでは養鶏が非常に狭いスペースでおこなわれており、鶏に大きなストレスがかかっています。これは世界中で発生している問題で、近年ではある程度のスペースで養鶏がおこなえるように改良などがおこなわれています。

日本
卵 生産量


2020年に日本は卵を2,632,882トン生産しています。

世界で生産される卵の3.03%が日本で生産されています。


日本の卵生産地

日本では茨城県・鹿児島県・岡山県・広島県・栃木県などで多く卵生産がおこなわれています。


江戸時代の養鶏

養鶏は江戸時代の貧しい下級武士などによって始められたとされ、茨城県では水戸光圀などが養鶏を始めさせたとされています。江戸時代には「川」を利用した物流が盛んで、利根川を利用して江戸に物資が運ばれていました。現在も利根川沿いで養鶏が多くおこなわれており、【神栖市】などは養鶏が非常に有名です。

ロシア
卵 生産量


2020年にロシアは卵を2,492,190トン生産しています。

世界で生産される卵の2.87%がロシアで生産されています。

ロシア語で卵は「яйцо(イィーツォ)」です。


ロシアの卵生産地

ロシアでは主に西部のレニングラード州・ヤロスラヴリ州・西南部のロストフ州・西部のベルゴロド州・南西部のクラスノダール地方などで多くの卵生産がおこなわれています。


国内需要を満たす生産量

ロシアで生産される卵は国内の需要量を満たしており、海外へも輸出されています。主な輸出先は隣国で、モンゴル・キルギスタン・タジキスタンなどに輸出しています。

テュルキエ
卵 生産量


2020年にテュルキエは卵を1,236,754トン生産しています。

世界で生産される卵の1.42%がテュルキエで生産されています。

テュルキエ語で卵は「Yumurta(ユームルタ)」です。


テュルキエの卵生産地

テュルキエでは主に中西部のアフィヨンカラヒサール州・中南部のコンヤ県・西部のマニサ県・北西部のバルケスィル県・ブルサ県などで多く卵が生産されています。


海外へも輸出されている

テュルキエで生産された卵は海外へも輸出されています。輸出先は隣国のシリア・カタール・クウェート・オマーンなどの中東に多くの卵が輸出されています。

フランス
卵 生産量


2020年にフランスは卵を984,638トン生産しています。

世界で生産される卵の113%がフランスで生産されています。

フランス語で卵は「Oeuf(オーフ)」です。


フランスの卵生産

フランスでは養鶏場が劇的に進化しており、ケージ飼いされている鶏は40%以下になります。現在もケージ飼いの養鶏場は減少しており、鶏にストレスがかからないように飼育されています。


フランスの卵生産地

フランスでは主に西部のブルターニュ地方で卵生産がおこなわれており、フランス最大の卵生産地になります。


代替品の人気の上昇

フランスでは卵を利用しない料理やお菓子が増加しています。フランスでは「環境保護団体」「動物保護団体」などが過激なプロモーションをおこなっており、フランスに住む人々の大きな影響を与えています。肉を食べない「ベジタリアン」なども増加しており、今後フランスの食事情は大きく変化し、世界にも大きな影響を与えると思われます。

まとめ


今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

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