Food

世界の豆 消費量ランキング

「豆」を主食としている国は限定的ですが、南米やアフリカでは頻繁に食べられている食品であり、非常に多くの豆が消費されています。

世界ではどの国がどれくらい豆を消費しているのでしょうか?

世界の豆
消費量ランキング


世界の豆消費量
世界一位 ウクライナ
世界二位 ロシア
世界三位 アルゼンチン


世界の豆 消費量ランキング
Beans - Domestic supply quantity

消費量
(t)
2020年
世界合計26,523,000
1インド
(India)
6,126,000
2ブラジル
(Brazil)
3,006,000
3ミャンマー
(Myanmar)
1,916,000
4メキシコ
(Mexico)
1,152,000
5中国
(China)
1,117,000
6タンザニア
(Tanzania)
1,088,000
7ケニア
(Kenya)
809,000
8ウガンダ
(Uganda)
726,000
9ルワンダ
(Rwanda)
444,000
10アンゴラ
(Angola)
436,000
11ブルンジ
(Burundi)
431,000
12カメルーン
(Cameroon)
423,000
13エチオピア
(Ethiopia)
376,000
14北朝鮮
(North Korea)
314,000
15テュルキエ
(Turkiye)
298,000
16コンゴ民主共和国
(Democratic Republic
of the Congo)
286,000
17パキスタン
(Pakistan)
278,000
18インドネシア
(Indonesia)
272,000
19ベラルーシ
(Belarus)
239,000
20ベネズエラ
(Venezuela)
236,000
21ベトナム
(Vietnam)
235,000
22トーゴ
(Togo)
201,000
23ガーナ
(Ghana)
195,000
24マラウイ
(Malawi)
192,000
25カザフスタン
(Kazakhstan)
183,000
26イラン
(Iran)
176,000
27日本
(Japan)
170,000
28マリ
(Mali)
163,000
29モザンビーク
(Mozambique)
159,000
30チャド
(Chad)
156,000
31グアテマラ
(Guatemala)
156,000
32アルゼンチン
(Argentina)
151,000
33エルサルバドル
(El Salvador)
146,000
34ホンジュラス
(Honduras)
142,000
35コロンビア
(Colombia)
141,000
36キューバ
(Cuba)
130,000
37イタリア
(Italy)
129,000
38ベナン
(Benin)
123,000
39ハイチ
(Haiti)
112,000
40バングラデシュ
(Bangladesh)
101,000
41ニカラグア
(Nicaragua)
101,000
42ペルー
(Peru)
97,000
43タイ
(Thailand)
93,000
44ドミニカ共和国
(Dominican
Republic)
88,000
45カナダ
(Canada)
86,000
46ボリビア
(Bolivia)
84,000
47フィリピン
(Philippines)
81,000
48イギリス
(U.K)
80,000
49カンボジア
(Cambodia)
75,000
50南アフリカ共和国
(South Africa)
69,000
51パラグアイ
(Paraguay)
65,000
52スペイン
(Spain)
61,000
53ウクライナ
(Ukraine)
61,000
出典: United Nations Food and Agricultural Organization (FAO) 2020年から作成
https://www.fao.org/faostat/en/#data/
©FAO

各国の豆の消費量


国内供給量の定義(Domestic supply quantity)

国内消費・投資に利用できる商品の量で、国内生産量から海外からの輸入・輸出を差し引いた量、その国の在庫を差し引いた量になります。


一人あたりの豆供給量の算出

2020年の国の総人口 / 豆の供給量 = 一人あたりの豆の供給量

インド
豆の消費量


インドの豆消費量

2020年にインドは約6,126,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約4.38kgになります。


豆が足りない!!

インドは世界一「豆」を消費・生産する国ですが、一人あたりの供給量は多くありません。ヒンドゥー教徒が多いインドは豆が貴重なタンパク源であり、非常に安価に入手する事ができる食品です。

インドで豆の需要は非常に高くなっていますが、国内の生産量だけでは間に合わず、多くの国から輸入しています。そのため国内の豆の価格は頻繁に変動し、大きな問題になっています。


豆の生産は儲からない

インドでは「豆」の最低価格が決められていません。「米」「小麦」などは政府が最低価格決めていますが、豆は最低価格が決められておらず、値崩れなどが起こりやすい作物になっています。

また、豆は一般的に「油」に加工される事が多くなっていますが、インドでは加工所が限られており、インフラを整える必要あります。

ブラジル
豆の消費量


ブラジルの豆消費量

2020年にブラジルは約3,006,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約14.09kgになります。


ブラジルの「豆」の人気が低下

ブラジルでは「豆」が中低所得者層の一般的な主食の一つとして大きく消費される食料でしたが、都市化と共に所得が増加、「肉」などの動物性タンパク質の摂取量が増え、豆の消費量は大きく減少しています。価格の安い「米」の消費量も大きく減少しており、国内では豆や米の生産量も減少させています。


食生活の変化

ブラジルでは食生活が大きく変化しています。豆は伝統的な食べ物の一つで、朝・昼・晩に一般的に消費されていたのは過去の話で、現在は好みにより米・パンなど様々な物が消費されています。

ミャンマー
豆の消費量


ミャンマーの豆消費量

2020年にミャンマーは約1,916,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約35.86kgになります。


ミャンマーの豆

ミャンマーでは「豆」の生産が盛んにおこなわれており、国内で2番目に多く生産される作物になります。国内で生産される農産物の30%以上が豆で、国内の農地面積の20%以上になります。生産される豆の多くが「緑豆」であり、全体の70%以上になります。

メキシコ
豆の消費量


メキシコの豆消費量

2020年にメキシコは約1,152,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約9.14kgになります。


豆生産大国

メキシコでは非常に多くの「豆」を生産しており、国内で消費される90%以上が国内で生産された豆になります。また、輸出量も非常に多く、国内で生産した豆は隣国のアメリカやその他の国へ輸出しています。


古来から食べられるスーパーフード

メキシコでは豆の歴史は非常に深く、古来から先住民の主食として消費されていた「スーパーフード」です。ヨーロッパの文化により豆料理に大きな変化をもたらしましたが、古来から煮込まれた豆などが消費されており、2019年には伝統的なメキシコ料理がユネスコの「無形文化遺産」に登録されています。

中国
豆の消費量


中国の豆消費量

2020年に中国は約1,117,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約0.78kgになります。


動物の飼料として

中国では国内で利用される「豆」の85%以上が「動物の飼料」として利用されており、【アルゼンチン】【ブラジル】【米国】などから多く輸入しています。


国内生産の大豆生産

中国は日本同様に豆を輸入に頼っています。国内でも多くの豆を生産していましたが「トウモロコシ」に対し多くの補助金を出しており、豆の生産からトウモロコシへシフトした農家が多くなっています。

タンザニア
豆の消費量


タンザニアの豆消費量

2020年にタンザニアは約1,088,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約17.63kgになります。


増加する糖尿病

タンザニアでは食の欧米化などにより糖尿病患者が増加しています。タンザニアでは加工食品などが増加しており、加工食品の多くが加糖されています。糖尿病を避けるために「豆」を摂取する事が促進されていますが、タンザニアは人口増加により都市化が進んでおり、食生活は変化を続けています。


タンザニアの重要な収入源

タンザニアでは豆が多く生産・輸出されており、タンザニアの収入源の一つになっています。また、品種によっては「水」をあまり必要としない品種も多く、水の少ない国では貴重な生産作物として利用されています。

ケニア
豆の消費量


ケニアの豆消費量

2020年にケニアは約809,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約15.56kgになります。


「豆」はアフリカの主食か?

「豆」はアフリカの主食の一つです。アフリカの多くの国々では豆を多く生産しており、毎日の食事に豆を取り入れる人も多くなっています。また、豆は重要な換金作物の一つで、市場では豆の売買が盛んにおこなわれています。


アフリカの主食「フフ」

アフリカでは粉にした穀物に水をまぜ、茹でて餅状にした「フフ」という食べ物が主食の一つとして消費される事が多くなっています。


フフの伝統的な食べ方

フフは伝統的に「噛む」事がタブーとされており、「細かくちぎり飲み込む」のが基本的な食べ方です。フフを指で平たく伸ばし、スープなどをすくいながら食べられる事が多くなっています。

※日本でも「フフ」を提供する多国籍レストランは多く存在しますが、噛まずに飲み込む行為は危険が伴いますのでご注意ください。

ウガンダ
豆の消費量


ウガンダの豆消費量

2020年にウガンダは約726,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約16.34kgになります。


アフリカの食料問題を解決できるか?

アフリカでは人口が爆発的に増加している国が多く、多くの国が食料問題に直面しています。アフリカでは雨が少ない国が非常に多く、生産できる作物が限られています。また、灌漑設備(水を人工的に取り入れる設備)などが整備されていない場所も多く、水が極めて少ない土地でも栽培が可能な「キマメ」などその土地に合う植物が栽培されています。


「キャッサバ」なども主食の一つ

ウガンダでは「キャッサバ」なども主食の一つとして食べられています。キャッサバも乾燥に強い植物で、日本で栽培する場合は水を与える必要はほとんどありません。

ルワンダ
豆の消費量


ルワンダの豆消費量

2020年にルワンダは約444,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約33.77kgになります。


「豆」の消費量が多い国

ルワンダは「豆の消費量が世界一多い国」といわれています。ルワンダでは動物性のタンパク質の摂取量は5%以下ですが、豆からのタンパク質は65%以上といわれており、国内の貴重なタンパク源になっています。


調理用バナナ「プランテン」も主食の一つ

ウガンダでは調理用バナナ「プランテン」も主食の一つです。プランテンは基本的に加熱処理が必要で、味は「ジャガイモ」に近くなります。

アンゴラ
豆の消費量


アンゴラの豆消費量

2020年にアンゴラは約436,000トンの豆を消費しており、一人あたりの供給量は約13.04kgになります。


ポルトガルの文化を受けて

アンゴラはポルトガルの植民地時代に食の影響を強く受けており、多くのポルトガル料理が存在します。アンゴラで生産された豆にポルトガルから輸入された「オリーブオイル」などを合わせた料理が多く存在しており、人気があります。

まとめ


豆は種類により「水やり」が非常に少なくてすむ植物で、アフリカでも安定して生産する事が可能です。世界では「気候変動」と思われる天候不順により作物の生産量が減少している国が多く、天候不順の少ないアフリカに注目が集まっています。


今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


サムネイル: 「Pixabay」から商用利用可能な写真を加工・利用しています。

-Food