世界のCO2(二酸化炭素)の排出量
2017年にパリで開催されたワン・プラネット・サミット(One planet summit)にて、日本を含めた多くの国々が「カーボンニュートラル」を宣言しており、日本は2030年までに「CO2(二酸化炭素)を含めた温室効果ガスの排出量を46%減」「2050年に排出量をゼロ」にするという目標が掲げられています。
なぜCOを減らす必要があるか?
近年、地球の気候が変化しており、この要因の一つが「CO2(二酸化炭素)」と言われています。産業革命後、人間は非常に多くの物を作る様になり、二酸化炭素を含む多くの温室効果ガスを排出しました。その結果、地球の温度が上昇し、温められた空気と冷えた空気の温度差で非常に強い雨や風が頻繁に発生しています。
大雨や干ばつにより、農業に大きな被害を受けます。
具体的な解決策はあるの?
様々なテクノロジーがうまれていますが、現在のところ、地球温暖化を止める具体的な解決策はありません。
日本以外の国々も温室効果ガス削減目標値が設定されており、その数値に向けて様々な対策がおこなわれていますが、カーボンニュートラスを先送りする国が増加してきています。
世界の国々はどのくらいCO2を排出しているのでしょうか?
世界の二酸化炭素
排出量
ランキング
世界の二酸化炭素
世界一位 中国
世界二位 米国
世界三位 インド
世界のCO2排出量
メートリックトン(Mt)
↕ボタンで並び替えができます
[1]
各国の輸送による
二酸化炭素排出量
タップ or クリックで数値が表示されます
[1]
*データを元にFumib.netが制作
*サイズをスマホ用に最適化しています
*表示されるまでに少し時間がかかる場合があります
各国の二酸化炭素
排出量
メ―トリックトンってどのくらい?
1メ―トリックトン = 1000キログラム
1メ―トリックトン = 1トン
人口が多い国は必然的に排出量が増える
CO2の排出量は「人口が多い国」「石油産出国」が多くなります。世界全体のCO2排出量は約380億トンを超えており、植物が排出するCO2の排出量は約120億トンと言われています。
CO2は消えない
放出されたCO2は土、植物、海などが取り込み、その中を循環しますが、多くのCO2は長い間、大気の中を漂います。その期間は2000年と言われ、時間が経てば消えません。
昔のCO2濃度は高かった?
白亜紀(1億年前)は現在よりもCO2の濃度が何倍も高く、地球全体の平均気温が現在と比べて高温だったとされます。
なぜ温暖化した?
諸説あります。一説には何極に位置していた「ゴンドワナ大陸(中生代に存在した南半球の超大陸。 地殻変動により分断と移動、インド、アフリカ、南アメリカ、南極大陸、オーストラリアなどが形成された)」は氷床(土地を覆う氷)が発達していたため、気候が寒冷でした。大陸の移動と共に氷床が融解、気温が上昇したと考えられています。(約2億9900万年前から約2億5190万年前のペルム紀を参考)
大陸の移動は非常に長い期間がかかります。
気温が上昇すると、どんな問題が発生する?
気候に合わない動植物が絶滅、または進化します。人間は適応できるかもしれませんが、食料の栽培や飼育が難航、気温上昇により大雨や干ばつが発生し、生活が難しくなります。
中国
二酸化炭素 排出量
情報
1人あたりの二酸化炭素排出量は
日本人より少ない
中国国内の人口が多いため、世界で排出されるCO2の30%以上が中国から排出されますが、一人あたりのCO2排出量は日本人を下回ります。
SDGsに力を入れる中国
中国政府は再生可能なエネルギーの導入、脱炭素化、環境問題に力を入れており、国内の緑化計画などがおこなわれ、森林の面積は20年前と比べ増加しています。
将来的にCO2の排出量をゼロに
2021年におこなわれたCOP26(国連気候変動枠組み条約締約国会議)では、2060年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素排出ゼロ)を表明していてます。国内は電気自動車の開発が推進され、多くの国内自動車メーカーが電気自動車の開発をおこなっています。
中国のBYDは米国のテスラに並ぶEVメーカーに成長しています。今後、二次バッテリーの固体化も進み、更に成長すると思われます。
中国は独自路線
中国の独自路線に異議を唱える国が多く、いつも悪者になりやすい国として扱われますが「環境問題に真剣に取り組む国」であり、今後、様々な技術が中国から生まれる可能性があります。
懸念事項も・・・
国内の経済が失速しており、今後、産業が縮小する可能性があります。国内の賃金は上昇していますが、「世界の工場」としての役割が中国からインドなどに移行しています。
インド・アフリカなどに産業の中心が移ると思われます。
米国
二酸化炭素 排出量
情報
二酸化炭素の排出量はトップクラス
世界で排出されるCO2の12%以上が米国から排出されており、一人あたりのCO2は先進国の中でもトップクラスです。
パリ協定を脱退
2015年に温室化ガスの減少に関する取り決めがおこなわれた「パリ協定」で、2025年までに温室化ガスの26~28%削減(2005年比)が米国では約束されましたが、2017年に離脱しています。
2017年6月1日、トランプ大統領がパリ協定の離脱を表明しています。2025年、再びトランプ政権に移行し、米国ファースト・独自路線を進むと思われます。
排出の割合は米国と中国が高い
世界で排出されるCO2の約40%が「米国」「中国」により排出されています。2030年までに温暖化を+1.5度(産業革命以前に比べて)に抑える事が必要とされており、これ以上の温度上昇は人類が住みにくい環境になります。
米国の二酸化炭素排出の割合
・電力部門(約25-30%)
石炭と天然ガスなどの化石燃料を利用した発電により二酸化炭素の排出。
・輸送部門(約25-30%)
自動車、トラック、航空機などの化石燃料によるエネルギー消費。
・産業部門(約20-25%)
製造業、化学工業、セメント生産など、エネルギー集約型の産業活動
・建築部門(約10-15%)
建物での暖房、冷房、照明などに使用されるエネルギー(天然ガスや石油)の消費
・農業およびその他(約10%以下)
農業活動、廃棄物処理、その他の小規模な排出源
インド
二酸化炭素 排出量
情報
1人あたりのCO2排出量は低い
世界で排出されるCO2の6%以上がインドから排出されています。一人あたりのCO2排出量は少ないですが、インドの経済は著しく発展しており、今後、排出量が増加すると思われます。
大気汚染問題
著しい経済発展と共に大気汚染が発生しています。インドはパリ協定で2030年までに温室ガスの排出量を33~35%減(GDPあたり)の目標を掲げ、2021年に開催された「COP26」では「2070年までに排出量のゼロ」を表明しています。
大気汚染が要因と思われる病気なども増加しています。
国内の目標は将来的に温室効果ガスの排出をゼロに設定していますが、経済の発展と共に排出量の削減は非常に難しく、人口増加も続いています。
COP(気候変動枠組条約締約国会議)は毎年行われ、先進国の多くがCO2の排出量の削減に取り組んでいます。
化石燃料依存
インドはエネルギーの約70%を石炭に依存しており、これがCO2排出量の主な原因となっています。
また、再生可能エネルギーのインフラはまだ十分に整備されておらず、エネルギー需要に対応するには課題が多いです。
インドは経済成長と環境保護を両立させる必要があります。再生可能エネルギーの普及や持続可能な都市開発、国際的な協力を通じて、排出削減を実現することが重要です。しかし、経済発展を阻害しない形でこれらの課題に取り組むバランスが求められます。
ロシア
二酸化炭素 排出量
情報
人口のわりに二酸化炭素の排出量が多い
世界で排出される二酸化炭素の4%以上がロシアから排出されています。
石油・天然ガスの産出国
ロシアは化石燃料の宝庫で、とくに「天然ガス」の生産量が多い特徴があります。国内で生産されたガスは「ウクライナ」「ヨーロッパ」などにパイプラインを介して輸出していましたが、現在は停止しています。
戦争開始後も天然ガスの提供がおこなわれていましたが、2025年1月1日に停止しています。戦前にもウクライナは天然ガス料金の未払いを起こしており、ウクライナを経由したパイプラインを利用しているハンガリーやスロバキアでも問題が拡大しています。
今後はテュルキエ(旧トルコ)や、ヨーロッパ経由をしてウクライナにガスが供給されると思われます。しかし、料金は更に上昇すると思われ、ウクライナ国内から不満が上昇するかもしれません。
インドや中国を介して輸入
ロシアは友好国とビジネスが継続されており、友好国を介して輸入を禁止している国へ間接的に提供されています。これらの問題は輸入国からの判断が難しく、輸入国は友好国にロシアからの輸入を停止するように求めています。
ロシアのCO2減少への取り組み
ロシアはCO2の排出量が2016年~2019年に比べ9%増加していますが、2020年は6%減少しています。
国内ではカーボンニュートラルに関する様々な法律が制定され、環境保全に対する取り組みが真剣におこなわれています。CO2排出に関する厳しいルールが設けられ、排出量低減目標に向け、生産停止や減産する必要があり、国内からは批判が増加しています。
日本
二酸化炭素 排出量
情報
他人事では無い二酸化炭素問題
世界で排出されるCO2の3%以上が日本から排出されています。
日本は2011年に発生した福島第一原子力発電所事故問題があり、原発の使用に対し反対する人が多く存在します。 原子力発電はCO2の排出が少ない発電方法として理解されていますが、「再び原発事故が起きるのではないか?」という不安があり、利用が難しくなります。
福島第一原子力発電所事故に世界中で原発に対する意識が変化しました。正しく安全・管理すれば良い発電方法だと思いますが、人間と共存する事はできないのかもしれません。
CO2の排出権取引
国や企業が限度枠を超えて排出したCO2を他の国や企業とトレードする「排出権取引」があり、将来的に排出取引がおこなれる可能性があります。生産業が多い日本は二酸化炭素を間接的に排出してしまう事も多く、様々な企業が避けて通れないSDGsの問題に取り組みを開始しています。
●国内排出権取引(ETS: Emissions Trading System)
ヨーロッパ連合の「EU ETS」
世界最大の排出権取引市場で、エネルギー、産業、航空分野が対象です。
●国際排出権取引
京都議定書に基づくクリーン開発メカニズム(CDM)や共同実施(JI)
発展途上国での削減プロジェクト(例: 再生可能エネルギー導入)を先進国が支援し、得られた削減量を排出権として活用します。
日本の排出量取引制度は?
排出量取引制度は一部の都道府県で限定的に導入されていますが、国全体としては導入されていません。
経済産業省が管理する「J-クレジット制度」というシステムがあります。
インドネシア
二酸化炭素 排出量
情報
一人あたりのCO2排出量は低い
インドネシアの一人当たりのCO2の排出量は低く、先進国の1/5程度です。しかし、国内の産業は著しく成長しており、今後、CO2の排出量は増加すると予想されています。
インドネシアの排出量は増加しており、ランキングも上昇しています。
インフラ設備を整える必要有
国内には「国内で発生するゴミの適切な処理」「適切な燃料の使用」「国内の排ガス問題」「産業排水や生活排水による汚染」など、解決しなければならない問題が山積みです。
イラン
二酸化炭素 排出量
情報
全体のCO2排出量が多い
イランは8000万人を超える人口を有しており、全体のCO2排出量が多くなります。一人当たりのCO2排出量は先進国より低くなりますが、今後も国内の人口が増加すると見られ、CO2排出量も増加すると予想されています。
太陽光エネルギーに関心を持つ
2023年に開催されたCOP28では太陽光エネルギーに関心を持ち、将来的に現在発電されている10倍の量を発電したいとしています。イランは雨が少ない国であり、国内で利用されるエネルギーの多くが国内から算出される化石燃料です。
ドイツ
二酸化炭素 排出量
情報
電気自動車が増加しているが・・・
多くの自動車産業が存在するドイツは国内で生産される車が「電気化」しています。しかし、リチウムバッテリーを搭載した車の火災などが問題になっており、購入した電気自動車を売りに出す人が増加しています。
2024年11月、EV用電池を手がけるスウェーデンの新興企業「ノースボルト」が経営破綻しており、EUのEV市場に混乱をもたらしています。中国・米国のEVメーカーの人気がヨーロッパで上昇しており、ドイツの自動車産業は大打撃を受けています。
環境問題で苦しむ市民
ドイツ政府は行き過ぎた環境対策や、農家に対する補助金や優遇措置の停止しており、反対する農家などと激しい衝突が続いています。発生しているストライキはその他の産業にも飛び火しており、ヨーロッパ全体で政府に対する激しい抗議に発展しています。
韓国
二酸化炭素 排出量
情報
一人当たりのCO2排出量は日本を超える
国内に様々な産業を有する韓国の一人あたりのCO2排出量は一人あたり10トンを超えており、世界トップクラスの排出量です。国内では環境問題に対し、取り組みを始める企業が増加していますが、日本同様に中小企業では難しくなります。
伸びる自動車産業
韓国の自動車は低価格で良いクオリティであるため、世界中で人気が上昇しています。電気自動車も販売しており、販売台数が増加しています。
ヨーロッパでも人気が上昇しており、10~20%が韓国車という国もあるのではないでしょうか?
サウジアラビア
二酸化炭素 排出量
情報
化石燃料産出国
サウジアラビアは世界有数の石油生産国であり、エネルギー消費の多くを化石燃料に依存しているため、CO2排出量が非常に多い国の一つです。
1人あたりの二酸化炭素排出量が多い
排出量を国全体ではなく、一人当たりで見ると、アラブ諸国や北欧諸国が上位に入ることもあります。たとえば、カタールやアラブ首長国連邦では、少ない人口で高いエネルギー消費が目立ちます。
脱炭素計画「ビジョン2030」
サウジアラビアは石油依存から脱却し、多様な経済成長を目指すための国家戦略「ビジョン2030」を推進しています。2030年までに、50%の再生可能エネルギーの割合を達成する目標を掲げています。林活動を通じて、炭素吸収源を拡大。数十億本の植樹などが計画されています。
炭素回収・貯留技術(CCUS)の導入
石油・ガス生産におけるCO2排出を抑制するため、炭素回収技術を拡大、世界最大級の炭素回収プラントを建設しています。
水素エネルギーにも注目
グリーン水素(再生可能エネルギーで製造)やブルー水素(炭素回収技術を伴う)への転換を進めています。
カナダ
二酸化炭素 排出量
情報
国内で産出される資源エネルギー
国内で産出される資源エネルギーは国を支える重要な産業であり、「石油」「石炭」「天然ガス」「ウラン」などの資源エネルギーが海外へ輸出されています。
州により異なる規制
州により化石燃料の使用に対して税金を設けています。理由は州により温室効果ガスの排出量が大きく異なり、「ケベック州」「オンタリオ州」「アルバータ州」などで多くの温室効果ガスが排出されます。
参考
1. WORLD BANK GROUP. "Carbon dioxide (CO2) emissions (total) excluding LULUCF (Mt CO2e)" (English) 2025年. © 2025 The World Bank Group. 2025年01月03日閲覧。
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。