地球の温暖化は加速しています。温暖化の要因となる「CO2」は、石油などの化石燃料の燃焼時に発生しています。
世界では国別一人当たりどのくらいのCO2を排出しているのでしょうか?
✔記事の内容
各国の石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
世界の石油 CO2排出量ランキング (国別一人当たり)
世界の一人当たりの石油によるCO2排出量世界一はクウェート、世界二位はサウジアラビア、世界三位はルクセンブルグです。 (属国や人口が少ない島国を除く)

世界の石油 CO2排出量ランキング(国別一人当たり)
CO2 emissions from oil (per capita)
石油による CO2排出量 (t) (一人当たり) 2020年 | ||
1 | キュラソー(オランダ) (Curaçao) Population: 155,000 2021年 | 19.61 |
2 | シント・マールテン (オランダ) (Sint Maarten) Population: 39,689 2013年 | 14.54 |
3 | フェロー諸島 (デンマーク) (Faroe Islands) Population: 53,358 2021年 | 14.00 |
4 | パラオ (Palau) ![]() Population: 18,000 | 12.12 |
5 | シント ユースタティウス (オランダ) (Caribbean Netherlands) Population: 25,987 2020年 | 11.47 |
6 | クウェート (Kuwait) ![]() Population: 4,207,100 | 10.35 |
7 | ニューカレドニア (New Caledonia) ![]() Population: 275,355 | 10.12 |
8 | サウジアラビア (Saudi Arabia) ![]() Population: 34,268,500 | 9.84 |
9 | バミューダ諸島 (Bermuda) Population: 63,913 2019年 | 9.76 |
10 | ルクセンブルク (Luxembourg) ![]() Population: 615,700 | 9.51 |
11 | グリーンランド (デンマーク) (Greenland) Population: 56,081 2020年 | 9.06 |
12 | サンピエール島 (フランス) (Saint Pierre and Miquelon) Population: 5,997 2017年 | 8.74 |
13 | アンギラ (Anguilla) Population: 14,731 2018年 | 8.23 |
14 | アルバ (オランダ) (Aruba) Population: 116,576 2019年 | 7.05 |
15 | ニウエ (Niue) Population: 1,620 2018年 | 7.01 |
16 | カナダ (Canada) ![]() Population: 37,411,000 | 6.53 |
17 | マルティニーク (フランス) (Martinique) Population: 375,053 2021年 | 6.26 |
18 | アメリカ (America) ![]() Population: 335,624,927 | 6.10 |
19 | アイスランド (Iceland) ![]() Population: 339,000 | 6.10 |
20 | アンドラ (Andorra) ![]() Population: 77,100 | 6.04 |
21 | バハマ (Bahamas) ![]() Population: 389,500 | 5.92 |
22 | ナウル (Nauru) Population: 10,834 2020年 | 5.24 |
23 | タークス カイコス諸島 (Turks and Caicos Islands) Population: 42,953 2020年 | 5.23 |
24 | カーボベルデ (Cape Verde) ![]() Population: 549,900 | 5.23 |
25 | モントセラト (Montserrat) Population: 4,649 2018年 | 5.06 |
26 | セーシェル (Seychelles) ![]() Population: 97,700 | 4.99 |
27 | オーストラリア (Australia) ![]() Population: 25,203,200 | 4.89 |
28 | キプロス (Cyprus) ![]() Population: 1,198,600 | 4.66 |
29 | ヴァージン諸島 (Virgin Islands) 不明 | 4.61 |
30 | カタール (Qatar) ![]() Population: 2,832,100 | 4.52 |
31 | クック諸島 (Cook Islands) Population: 18,000 | 4.52 |
32 | ブルネイ (Brunei) ![]() Population: 433,300 | 4.50 |
33 | アンティグア バーブーダ (Antigua and Barbuda) Population: 97,000 2021年 | 4.40 |
34 | セントクリストファー ネイビース (Saint Kitts and Nevis) ![]() Population: 52,800 | 3.99 |
35 | ノルウェー (Norway) ![]() Population: 5,378,900 | 3.89 |
36 | シンガポール (Singapore) ![]() Population: 5,804,300 | 3.82 |
37 | スリナム (Suriname) ![]() Population: 581,400 | 3.76 |
38 | ニュージーランド (New Zealand) ![]() Population: 4,783,100 | 3.68 |
39 | フィンランド (Finland) ![]() Population: 5,532,200 | 3.65 |
40 | アイルランド (Ireland) ![]() Population: 4,882,500 | 3.40 |
41 | レバノン (Lebanon) ![]() Population: 6,855,700 | 3.37 |
42 | オーストリア (Ausria) ![]() Population: 8,955,100 | 3.37 |
43 | バルバドス (Barbados) ![]() Population: 287,000 | 3.35 |
44 | モルディブ (Maldives) ![]() Population: 531,000 | 3.32 |
45 | トルクメニスタン (Turkmenistan) ![]() Population: 5,942,100 | 3.32 |
46 | リビア (Libya) ![]() Population: 6,777,500 | 3.29 |
47 | イラク (Iraq) ![]() Population: 39,309,800 | 3.27 |
48 | 韓国 (Korea) ![]() Population: 51,225,300 | 3.25 |
49 | ドイツ (Germany) ![]() Population: 83,517,000 | 2.99 |
50 | 日本 (Japan) ![]() Population: 125,810,000 | 2.98 |
51 | フランス領ポリネシア (フランス) (French Polynesia) Population: 275,918 2017年 | 2.95 |
52 | トリニダード・トバゴ (Trinidad and Tobago) ![]() Population: 1,395,000 | 2.95 |
世界平均 | 1.42 |
https://doi.org/10.18160/gcp-2021
各国の石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
世界で石油によるCO2の排出量は約11,070,000,000(11億トン)になります。そのうち、アジア地域からの排出が約4,570,000,000トン(4.5億トン)で約41.28%、北米で約2,020,000,000トン(2億トン)で18.24%、ヨーロッパで1,770,000,000トン(1.7億トン)で15.98%、南米で556,500,000トン(0.5億トン)で5.02%、アフリカで471,450,000トン(0.4億トン)で4.25%、オセアニアで154,500,000トン(0.1億トン)で1.39%排出しています。

世界で排出されているCO2のうち、31.8%が石油の使用により発生したCO2になります。
石油の埋蔵量は地球全体で1兆7339バレルになります。
クウェートの石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
2020年にクウェートでは一人当たり約10.35トンの二酸化炭素(CO2)が排出されています。1946年には17.24トン排出していて、6.89トン減少しています。
クウェートは2020年に化石燃料の利用により、1.51EJのエネルギーを使用しています。石油が0.76EJで50.33%、天然ガスが0.74EJで49.00%になります。(出典: BP Statistical Review of World Energy 2020)

クウェートの石油によるCO2排出
クウェートは化石燃料の産出国です。自国で利用しているエネルギーは、完全に化石燃料に依存しており、非常に多くのCO2が化石燃料の利用により発生しています。
クウェートの1人当たりの年間CO2排出量は10.35トンで、世界の一人当たりのCO2排出量よりも7.28倍多くなっています。
サウジアラビアの石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
2020年にサウジアラビアでは一人当たり約9.84トンの二酸化炭素(CO2)が排出されています。1936年に0.01トン排出していて、9.83トン増加しています。
サウジアビアは2020年に化石燃料の利用により、10.56EJのエネルギーを使用しています。石油が6.51EJで61.64%、天然ガスが4.04EJで38.25%、再生可能エネルギーが0.01EJで0.009%になります。(出典: BP Statistical Review of World Energy 2020)

サウジアラビアの石油によるCO2排出
サウジアラビアも化石燃料の産出国です。クウェート同様に、自国で利用しているエネルギーは完全に化石燃料に依存していて、非常に多くのCO2が化石燃料の利用により発生しています。
サウジアラビアの1人当たりの年間CO2排出量は9.83トンで、世界の一人当たりのCO2排出量よりも6.92倍多くなっています。
ルクセンブルグの石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
2020年にルクセンブルグでは一人当たり約9.51トンの二酸化炭素(CO2)が排出されています。1950年に0.58トン排出していて、8.93トン増加しています。
ルクセンブルグは2020年に0.12EJ(123,322TJ)のエネルギーを使用しています。石油が0.078EJ(78,675TJ)で63.79%、天然ガスが0.026EJ(26,011TJ)で21.09%、石炭が0.0018EJ(1,808TJ)で1.46%、バイオフューエルが0.014EJ(14538TJ)で11.78%、水力が0.00032EJ(329TJ)で0.26%、再生可能エネルギーが0.0019EJ(1,961)で1.59%になります。(IEA World Energy Balances 2020)

ルクセンブルグの石油によるCO2排出
ルクセンブルグの1人当たりの年間CO2排出量は9.51トンで、世界の一人当たりのCO2排出量よりも6.69倍多くなっています。
ルクセンブルクで利用されているエネルギーは、海外からの輸入に依存しています。2018年に国内で利用された石油・天然ガスの95%が輸入され、バイオ燃料は100%輸入されています。ルクセンブルグ全体で利用された電力の86%が輸入されていています。
国際エネルギー機関(IEA)加盟国の中で、化石燃料の利用が78%で、4番目に多くの石油の利用されています。(IEA World Energy Balances 2020)
カナダの石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
2020年にカナダでは一人当たり約6.53トンの二酸化炭素(CO2)が排出されています。1862年に0.01トン排出していて、6.52トン増加しています。
カナダは2020年に化石燃料の利用により、13.63EJのエネルギーを使用しています。石油が4.26EJで31.25%、天然ガスが4.05EJで29.71%、石炭が0.50EJで3.66%、原子力が0.87EJで6.38%、水力が3.42EJで25.09%、再生可能エネルギーが0.54EJで3.96%になります。(BP Statistical Review of World Energy 2020)

カナダの石油によるCO2排出
カナダの1人当たりの年間CO2排出量は6.53トンで、世界の一人当たりのCO2排出量よりも4.59倍多くなっています。
カナダは水力・原子力などの温室効果ガスの排出が少ないエネルギーが利用されていますが、化石燃料の利用も非常に多く、全体の約60%が化石燃料が利用されています。
カナダでは石油・天然ガスの産出国で、自国で化石燃料が産出されています。
アメリカの石油によるCO2排出量(国別一人当たり)
2020年にアメリカでは一人当たり約6.10トンの二酸化炭素(CO2)が排出されています。1860年に0.01トン排出していて、6.09トン増加しています。
アメリカは2020年に化石燃料の利用により、87.79EJのエネルギーを使用しています。石油が32.54EJで37.0%、天然ガスが29.95EJで34.1%、石炭が9.20EJで10.4%、原子力が7.39EJで8.4%、水力が2.56EJで2.9%、再生可能エネルギーが6.15EJで7.0%になります。(BP Statistical Review of World Energy 2020)

アメリカの石油によるCO2排出
アメリカの1人当たりの年間CO2排出量は6.10トンで、世界の一人当たりのCO2排出量よりも4.29倍多くなっています。
アメリカも化石燃料の算出国で、自国で利用されるエネルギーの80%以上が化石燃料が利用されています。アメリカで算出された天然ガスなどは日本を含め、世界中に輸出されています。
まとめ
世界全体で脱酸素が掲げられていますが、現在エネルギーとして利用されているほどんどが化石燃料を利用したエネルギーになります。2050~2060年には、温室効果ガスの排出量をゼロにするという目標が掲げられ、各国はそれに伴い様々な対策が検討・実行がおこなわれていますが、温室効果ガスの低減は予想以上に進んでいないのが現状です。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。