Image:https://pixabay.com

Food

世界のバター 消費量ランキング

世界中で食用油として
利用されるバター

「バター」は世界中で「油」として利用される事が多く、日常的に非常に多くのバターが消費されます。日本は「バター不足」というニュースを良く聞きますが、日本の消費量は世界と比べると少なく、世界平均を大きく下回ります。

世界ではどの国がどのくらいバターを消費しているのでしょうか?

世界のバター
消費量ランキング

世界のバター消費量
世界一位 バーレーン
世界二位 ニュージーランド
世界三位 フランス

世界のバター消費量ランキング
Butter and Ghee
Food supply quantity

消費量
(kg)
2021年
消費量
(200g)
2021年
1バーレーン
(Bahrain)
9.9549.75
2ニュージーランド
(New Zealand)
8.5942.95
3フランス
(France)
8.1240.60
4デンマーク
(Denmark)
7.7238.60
5ベルギー
(Belgium)
7.4337.15
6オランダ
(Netherlands)
6.6533.25
7ドイツ
(Germany)
6.1630.80
8アイスランド
(Iceland)
5.8729.35
9オーストリア
(Austria)
5.7628.80
10ポーランド
(Poland)
5.6228.10
11パキスタン
(Pakistan)
5.1725.85
12スイス
(Switzerland)
4.9824.90
13フランス領ポリネシア
(French Polynesia)
4.9324.65
14スウェーデン
(Sweden)
4.9324.65
15チェコ
(Czech)
4.8724.35
16フィンランド
(Finland)
4.6723.35
17スロバキア
(Slovakia)
4.6123.05
18ベラルーシ
(Belarus)
4.4422.20
19リトアニア
(Lithuania)
3.9419.70
20アゼルバイジャン
(Azerbaijan)
3.9319.65
21ラトビア
(Latvia)
3.9319.95
22カナダ
(Canada)
3.7418.70
23オーストラリア
(Australia)
3.6118.05
24モンゴル
(Mongolia)
3.5817.90
25インド
(India)
3.3916.95
26エストニア
(Estonia)
3.3616.80
27モルディブ
(Maldives)
3.3616.80
28イギリス
(U.K)
3.2316.15
29ルクセンブルク
(Luxembourg)
3.1415.70
30ウズベキスタン
(Uzbekistan)
2.9614.80
31モルドバ
(Moldova)
2.9114.55
32ノルウェー
(Norway)
2.8914.45
33ブータン
(Bhutan)
2.8114.05
34アメリカ
(America)
2.7613.80
35ウルグアイ
(Uruguay)
2.7513.75
36ロシア
(Russia)
2.7413.70
37北マケドニア
(North Macedonia)
2.7313.65
38ニューカレドニア
(New Caledonia)
2.7213.60
39イタリア
(Italy)
2.5212.60
40オマーン
(Oman)
2.5212.60
41クウェート
(Kuwait)
2.5012.50
42アラブ首長国連邦
(AUE)
2.4712.35
43フィジー
((Fiji)
2.3411.70
44カタール
(Qatar)
2.3311.65
45パナマ
(Panama)
2.2811.40
46ポルトガル
(Portugal)
2.2611.30
47イラン
(Iran)
2.2111.05
48モンテネグロ
(Montenegro)
2.2111.05
49スロベニア
(Slovenia)
2.1910.95
50ネパール
(Nepal)
2.1410.70
51クロアチア
(Croatia)
1.929.60
52サモア
(Samoa)
1.929.60
53韓国
(Korea)
1.758.75
54テュルキエ
(Turkiye)
1.758.75
世界平均1.557.75
日本
(Japan)
0.673.35

各国のバター
情報

食料供給量(Food supply quantity)とは?
その期間に人間の食料として利用可能な商品の総量になります。データにはその食べ物が加工された物も含まれます。詳しくは©FAO 「食料供給量(Food supply quantity)の定義」をご覧ください。

「一人ひとりの消費量を正確に把握する事は不可能」「生食以外に加工品として利用」「利用されないまま廃棄される」など目的が異なる消費が混在している事から、この記事は食品供給量を「消費量」として扱っていますが、実際は食料として利用が可能な総量です。

日本のバター消費と世界のバター消費
近年、日本は多くのバターを多く消費している印象がありますが、実際の消費量は世界平均以下です。世界全体で「ヨーロッパ」「北米」の消費量が多く、世界平均を大きく超えています。

バーレーン
バター 情報

バーレーンのバター消費量
2021年にバーレーンは一人当たり年間9.95㎏のバターを消費しています。

バーレーンは石油産出国
バーレーンは中東の島国であり、食生活はアラブ諸国の強い影響を受けています。石油産出国であり、経済は石油を軸に回っています。国内で販売される物の多くが輸入品であり、消費されるバターも輸入品で国内では生産していません。

中東のバター
中東では牛乳の他に「ヤギ」からバターが生産される事も多く、脂肪分が高い事が特徴です。バーレーンはヤギの飼育は非常に限定的ですが、海外からヤギのバターが輸入されています。

ニュージーランド
バター 情報

ニュージーランドの酪農
北島中西部の「ワイカト地区」が有名な酪農地であり、多くも牧場や酪農場が存在します。その他に南島の最南部「サウスランド地方」、南島東武の「サウスランド地方」などにも多くの酪農場が存在します。

なぜ酪農が有名なのか?
国内に酪農に適した気候、美しい自然と水を有していたため、入植者により酪農が開始されます。

現在も国内の人口を圧倒的に超える数の動物が飼育されており、乳製品も非常に多く生産されています。

フランス
バター 情報

フランスの酪農
北部の「ノルマンディー地方圏」、東部の「ローヌ=アルプ地域圏」、中東部の「ブルゴーニュ地域圏」、西部の「ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏」などで盛んに酪農がおこなわれています。

フランスはなぜ酪農が有名なのか?
フランスはヨーロッパの中でも温暖な気候を有しており、古くから酪農がおこなわれてきました。

現在も家族経営の小規模な農場が多く、伝統的に酪農を続けています。また、国内の生産品は非常に品質が良く、国際的にブランディングがおこなわれています。

デンマーク
バター 情報

デンマークの酪農
北部の「ユトランド半島」、中部の「フュン島」、東部の「シェラン島」などで盛んに酪農がおこなわれています。

デンマークの酪農の歴史
酪農は古来からおこなわれており、「チーズなどの保存食を作る」など重要な産業の一つとして現在まで続けられています。

国内で生産された乳製品は世界中で有名であり、デンマーク産のチーズはヨーロッパ諸国で購入する事が可能です。

ベルギー
バター 情報

ベルギーの酪農
南部の「アンデンヌ地方」が有名な酪農地であり、「ベルギー南部」から「フランス北部」にかけて古くから酪農がおこなわれています。他に北部の「フランデレン地域」でも盛んに酪農がおこなわれています。

上昇を続ける乳製品の価格
ヨーロッパでは乳製品の価格が2020年以降上昇しています。また、バターの代用品として利用される「マーガリン」も原料となる「ヒマワリ油」の価格が上昇しており、マーガリンの価格に影響を与えています。

これらの原料は「ウクライナ」「ロシア」から輸入される事が多く、今後も影響を与えると思われます。

オランダ
バター 情報

オランダのバター消費量
2021年にオランダは一人当たり年間6.65㎏のバターを消費しています。

オランダの酪農
主に西部の「北ホラント州」「南ホラント州」、北部の「フリースラント州」、南部の「北ブラバント州」などで盛んに酪農がおこなわれています。

オランダの酪農の歴史
オランダは「ポルダー(干拓地)」が多く、ルネサンス期に干拓地の建設がおこなわれ、酪農がおこなわれました。

ポルダーとは?
オランダは低い土地のため、海水が土地に侵入します。オランダに風車が多いのは、風車が「水の排出機構」を担っており、非常に重要な役割を果たしています。

ドイツ
バター 情報

ドイツの酪農
主に南部の「バイエルン州」、南西部の「バーデン=ヴュルテンベルク州」、北部の「シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州」などで酪農がおこなわれいます。

ドイツの酪農の歴史
酪農は古来からおこなわれており、「牛乳」「バター」「チーズ」などが生産され、保存食としても重要でした。19世紀になり、酪農業の協同組合が作られ、「共同で酪農がおこなわれる体制」が整い、商業的な大量生産されるようになりました。

アイスランド
バター 情報

アイスランドの酪農
アイスランドは非常に寒冷な気候を有していますが、中部の「クヴィータゥルヴァトン」は有名な酪農地です。国内では主に羊の酪農がおこなわれ、乳製品に加工されます。

アイスランドの酪農の歴史
定住したヴァイキングが飼育していた羊がアイスランドの酪農の起源です。

アイスランドは寒冷な土地のため、非常に農業や酪農が難しく、寒さに強い動物や野菜しか育てる事ができません。乳製品は主に羊の乳が利用され、厳しい冬を越すために保存食が多く生産されました。

現在も国内で生産された乳製品にこだわりをもつ人が多く、伝統的に酪農が続けられています。

オーストリア
バター 情報

オーストリアの酪農
酪農が盛んな国であり、主にアルプス地域を利用した放牧などがおこなわれます。放牧は「Almauftrieb(アルマーフトリーブ)」と呼ばれ、伝統的に大きな「カウベル:大きな鈴」をつけた牛を夏になると放牧します。

カウベルは広大な放牧地で牛を見失わないようにするための装飾品であり、現在は「GPS」なども利用されます。

動物にストレスがかからない酪農
近年の酪農はコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスが重要視されています。狭いスペースで飼育されていたり、生き物らしい生き方ができない動物なども存在しており問題になっています。

ポーランド
バター 情報

ポーランドの酪農
国内では盛んに酪農がおこなわれており、バター、チーズ、ヨーグルト、クリームなど様々な乳製品が国内で生産されています。また、生産された乳製品は国外にも多く輸出されており、ポーランド産の乳製品を隣国で購入する事ができます。

多くの農家が家族経営
ポーランドの多くの農家が家族経営でおこなわれており、親から子へ農業を伝える伝統的な方法がとられています。

パキスタン
バター 情報

パキスタンの酪農
主に東部の「パンジャーブ州 」、南部の「シンド州」、北西部の「カイバル・パクトゥンクワ州」、北東部の「ギルギット・バルティスタン州」などで盛んに酪農がおこなわれています。

パキスタンの酪農の歴史
古代インダス文明「モヘンジョダロ」で酪農がおこなわれた形跡があり、国内でイスラム教が浸透する以前から乳製品が生産されていました。

スイス
バター 情報

スイスのバター消費量
2021年にスイスは一人当たり年間4.98㎏のバターを消費しています。

スイスの酪農
北東部の「アッペンツェル・インナーローデン準州」、中西部の「ベルン州」、西部の「ヴォー州」、中東部の「グラールス州」などで盛んに酪農がおこなわれています。

スイスの酪農の歴史
スイスは山岳地帯が多く、農業に向かない土地を有しているため、山岳地帯を利用した動物の飼育をおこなってきました。酪農は伝統的に続けられており、現在もスイスの乳製品は世界中で有名です。

日本
バター 情報

日本のバター消費量は少ない
日本は欧米と比べ、バターの消費量が少なくなります。乳製品の消費はヨーロッパと比べ30%から40%程度であり、「文化は浸透しているが、日常的に消費されない食品」です。

日本人は乳製品を多く摂取している?
先進国と比べると摂取量は非常に低くなります。「牛乳」は大型連休(学校の夏休み・冬休み・正月など)に摂取量が20%以上減少し、消費の多くが学生です。

まとめ

バターはまだまだ西洋文化
アジア圏はヨーロッパ諸国と比べると、バターの消費量はかなり少なくなります。ヨーロッパでは日常的にバターを「調理油」として利用する家庭が多く、多くのバターが消費されています。

今回は以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

FAO, FAOSTAT. "Food Balance Sheets - Butter, Ghee, Food supply quantity (kg/capita/yr)" (English). 1961-2021年. ©FAO 2024. 2023年2月24日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。


サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。

-Food