果物の王様と考える国も多い
「リンゴ」は果物の栽培が難しい寒冷な土地でも栽培される植物あり、ヨーロッパでは「果物の王様」と考える人も多く存在します。
リンゴはどの国でどのくらい消費しているのでしょうか?
世界のリンゴ
消費量 ランキング
世界のリンゴ消費量
世界一位 セントクリストファー・ネイビース
世界二位 米国
世界三位 ハンガリー
世界のリンゴ消費量ランキング
Apples and products
Food supply quantity
世界 | 消費量 (kg) 2021年 | 消費量 (300g) 2021年 | |
1 | セントクリストファー ネイビース (Saint Kitts and Nevis) | 62.06 | 206.86 |
2 | 米国 (U.S.A) | 51.86 | 172.86 |
3 | ハンガリー (Hungary) | 39.19 | 130.63 |
4 | テュルキエ (Turkiye) | 37.77 | 125.90 |
5 | アルバニア (Albania) | 36.20 | 120.66 |
6 | オランダ (Netherlands) | 35.88 | 199.60 |
7 | セーシェル (Seychelles) | 35.01 | 116.70 |
8 | セントビンセント グレナディーン (Saint Vincent and the Grenadines) | 32.64 | 108.80 |
9 | ポルトガル (Portugal) | 31.35 | 104.50 |
10 | ルーマニア (Romania) | 30.45 | 101.50 |
11 | モルディブ (Maldives) | 29.86 | 99.53 |
12 | 韓国 (Korea) | 28.53 | 95.10 |
13 | ノルウェー (Norway) | 26.80 | 89.33 |
14 | ウズベキスタン (Uzbekistan) | 26.65 | 88.83 |
15 | 中国 (China) | 24.83 | 82.76 |
16 | アイスランド (Iceland) | 24.73 | 82.43 |
17 | イギリス (U.K) | 24.45 | 81.50 |
18 | ベラルーシ (Belarus) | 22.60 | 75.33 |
19 | 南アフリカ共和国 (South Africa) | 22.60 | 75.33 |
20 | オーストリア (Austria) | 22.41 | 74.70 |
21 | ルクセンブルク (Luxembourg) | 22.37 | 74.56 |
22 | ロシア (Russia) | 21.86 | 72.86 |
23 | カナダ (Canada) | 20.06 | 66.86 |
24 | モルドバ (Moldova) | 19.86 | 66.20 |
25 | ベルギー (Belgium) | 19.50 | 65.00 |
26 | モロッコ (Morocco) | 19.24 | 64.13 |
27 | ドミニカ国 (Dominica) | 19.13 | 63.76 |
28 | オーストラリア (Australia) | 19.12 | 63.73 |
29 | イラン (Iran) | 19.04 | 63.46 |
30 | ドイツ (Germany) | 18.86 | 62.86 |
31 | セルビア (Serbia) | 18.53 | 61.76 |
32 | フランス (France) | 18.51 | 61.70 |
33 | デンマーク (Denmark) | 18.01 | 60.03 |
34 | カザフスタン (Kazakhstan) | 17.17 | 57.23 |
35 | バーレーン (Bahrain) | 16.79 | 55.96 |
36 | スウェーデン (Sweden) | 16.63 | 55.43 |
37 | セントルシア (Saint Lucia) | 16.57 | 55.23 |
38 | ニュージーランド (New Zealand) | 16.39 | 54.63 |
39 | ウクライナ (Ukraine) | 16.18 | 53.93 |
40 | フィンランド (Finland) | 16.09 | 53.63 |
41 | アゼルバイジャン (Azerbaijan) | 15.73 | 52.43 |
42 | エストニア (Estonia) | 15.16 | 50.53 |
43 | アルメニア (Armenia) | 14.73 | 49.10 |
44 | カザフスタン (Kazakhstan) | 14.60 | 48.66 |
45 | ニューカレドニア (New Caledonia) | 14.56 | 48.53 |
46 | シリア (Syria) | 14.54 | 48.46 |
47 | レバノン (Lebanon) | 14.46 | 48.20 |
48 | ウルグアイ (Uruguay) | 14.46 | 48.20 |
49 | アラブ首長国連邦 (AUE) | 14.35 | 47.83 |
50 | スロベニア (Slovenia) | 14.25 | 47.50 |
51 | イタリア (Italy) | 13.51 | 45.03 |
52 | カタール (Qatar) | 13.31 | 44.36 |
53 | チェコ (Czech) | 13.24 | 44.13 |
54 | モンテネグロ (Montenegro) | 13.13 | 43.76 |
世界平均 | 11.58 | 38.60 | |
日本 (Japan) | 10.30 | 34.33 |
各国のリンゴ
情報
食料供給量(Food supply quantity)とは?
その期間に人間の食料として利用可能な商品の総量になります。データにはその食べ物が加工された物も含まれます。詳しくは©FAO 「食料供給量(Food supply quantity)の定義」をご覧ください。
「一人ひとりの消費量を正確に把握する事は不可能」「生食以外に加工品として利用」「利用されないまま廃棄される」など目的が異なる消費が混在している事から、この記事は食品供給量を「消費量」として扱っていますが、実際は食料として利用が可能な総量です。
リンゴの歴史
リンゴは北コーカサス地方(ジョージア・アルメニア・テュルキエなど)が原産とされており、そこから「バルガン半島」「ギリシャ」を介して紀元前に「イタリア」に伝わります。古代ローマでは「リンゴ栽培」をおこなっていた事が「ガイウス・プリニウス・セクンドゥス」の「博物誌」に記されており、30種程度のリンゴが栽培されていました。
日本には「平安時代」に「中国」から伝わりますが、一般的に消費されるようになるのは「明治時代」に「アメリカ」から伝わった西洋リンゴです。
16世紀にはヨーロッパでリンゴの栽培が商業的に開始され、ヨーロッパからアメリカへ渡った移民がアメリカで生産を開始します。
セントクリストファー
ネイビース
リンゴ 情報
国内でリンゴ栽培をしていない
セントクリストファー・ネイビースは「熱帯」に属しており、リンゴの栽培に適した土地を有していません。多くのリンゴが国内に輸入され、自国で生産される南国のフルーツなど共に消費されます。
果物の消費が非常に多い国
カリブ海の島国は果物を主食とする人も多く、国内で非常に多くの果物が消費されます。
米国
リンゴ 情報
米国の果物消費量は多い
アメリカは日本と比べ果物の消費量が非常に多く、ヨーロッパの国々よりも多くのリンゴが消費されます。
主に南西部の「カルフォルニア州」などの「南部」で多く生産される傾向がありますが、州の気候を活かした果物生産がおこなわれており、州により生産される果物が大きく異なります。
米国と日本の果物の違い
消費される果物の種類は日本とあまり変わりませんが、日本で消費が少ない「クランベリー」「ラズベリー」などのベリー系がなども多く消費します。
リンゴの消費は生食以外に「サラダ」「ジュース」「ジャム」「パイ」など様々な形でリンゴを消費します。
ハンガリー
リンゴ 情報
ハンガリーのリンゴ生産地
主にドナウ川の東にある「アルフェルド地方」、中北部の「トランシルバニア山地」、南部の「バルガン半島」などでリンゴ栽培がおこなわれ、国内で日常的に栽培される果物の一つです。
ハンガリーのリンゴの利用
バルガン半島は歴史的に古くから栽培される果物であり、生食以外に料理や加工に利用されます。海外にも輸出され、「ジュース」「ジャム」「デザート」などに利用されます。
テュルキエ(旧トルコ)
リンゴ 情報
リンゴの名産地
テュルキエ北部はリンゴの「原産地」の一つとして考えられており、6000~8000年以上前からリンゴが存在していたとされます。
現在は古代種のようなリンゴを見つける事は出来ませんが、国内で多くのリンゴを生産しており、日本の品種「フジ」なども栽培されています。
一人当たりの消費量も非常に多い
トルコで一番多く生産される果物は「ブドウ」であり、国内で生産される果物の1/4がブドウです。「ブドウ」「リンゴ」「オレンジ」「オリーブ」「ミカン」の順に多く生産されており、国民一人当たりの果物消費量も非常に多くなります。
トルコの気候
トルコは「雨」が少ない国であり、主に「灌漑農業(人工的に水を引き込む農業)」により野菜や果物の生産がおこなわれます。近年、農業に利用される「地下水」の水位が低下しており、慢性的な水不足に陥っています。
アルバニア
リンゴ 情報
アルバニアのリンゴ生産地
主に西部の「ドゥラス州」、中部の「ティラナ州」「エルバサン州」、南西部の「ヴロラ州」でリンゴ生産がおこなわれており、中部から南部にかけて多くのリンゴが生産されます。
アルバニアのリンゴの利用
アルバニアの長い歴史の中で古来からリンゴ栽培がおこなわれており、国内で多く消費される果物の一つです。
収穫期には市場に非常に多くのリンゴが並び、消費も増加します。アルバニアはリンゴが生食以外に調理や加工され、海外にも輸出しています。
オランダ
リンゴ 情報
オランダのリンゴ生産地
主に北東部の「フリースラント州」などで多くのリンゴが生産されています。
「リンゴソース」
オランダでは伝統的に「Appelmoes:リンゴのムース」が作られ、肉料理のソースなどとして利用されます。リンゴは国内で一般的に消費される果物の一つであり、国内で生産される以外に海外からもリンゴを多く輸入しています。
セーシェル
リンゴ 情報
セーシェルのリンゴ消費
セーシェルは「熱帯」に属し、リンゴの生産はほとんどおこなわれていません。国内で消費されるリンゴは主に輸入品であり、「南アフリカ」「ヨーロッパ」「アジア」などから輸入しています。
観光客が多い国
セーシェルは観光業が発達している国であり、観光客に提供される食品が多くなります。国内で栽培される果物は南国の果物が多く、輸入される果物も多く提供されます。
セントビンセント
グレナディーン
リンゴ 情報
セントビンセント・グレナディーンの果物
セントビンセント・グレナディーンは「熱帯」に属しており、「マンゴー」「パッションフルーツ」「バナナ」「パパイヤ」などの南国の果物が国内で生産されています。
リンゴの生産に適していないため、生産は限定的であり、国内で提供されるリンゴは輸入品です。
ポルトガル
リンゴ 情報
ポルトガルのリンゴ生産地
主に南部の「アルガルヴェ地方」、東部の「リズボン地方」、北部の「ノルテ地方」でリンゴ栽培がおこなわれています。
国内で消費される重要な果物
リンゴ栽培はポルトガルの気候に適しており、国内で盛んにリンゴ生産がおこなわれています。国内で多く消費される果物の一つであり、生産したリンゴは海外へも輸出しています。
ルーマニア
リンゴ 情報
ルーマニアのリンゴ生産地
主に中部の「トランシルバニア山地」、南部の「ムンテニア地方」、「カルパティア山脈」などで栽培がおこなわれています。
ルーマニアのリンゴの利用
生食以外に調理や加工品に利用され、海外へも輸出しています。
伝統的に「アップルパイ」などが家庭料理として提供される事が多く、すり潰したリンゴに「シナモン」「レーズン」「レモンの皮」などを加えたアップルパイが伝統的に作られます。
ウズベキスタン
リンゴ 情報
ウズベキスタンのリンゴ生産地
主にに東部の「フェルガナ渓谷」で多くのリンゴが生産されており、国内で多く消費されます。また、輸出もおこなっており、主に隣国に輸出しています。
ウズベキスタンのリンゴの消費
リンゴをサラダに加える事が多く、頻繁に消費されます。また、ウズベキスタンでは「リンゴのデザート」が多く、「リンゴパイ」「ジャム」などは国内で伝統的に消費されています。
オーストリア
リンゴ 情報
オーストラリアのリンゴ生産地
主に南部の「南オーストラリア州」、南東部の「ビクトリア州」、東部の「ニューサウスウェールズ州」、南東部の島「タスマニア州」など南部から東部でリンゴ生産がおこなわれています。
リンゴが伝わったのは18世紀
オーストラリアにリンゴが伝わったのは18世紀後半であり、入植者によりもたらされた外来種です。
オーストラリアは他の国々と大きく離れており、古い生態系が残る貴重な場所であり、現在は多くの輸入品の持ち込みを禁止しています。
スロベニア
リンゴ 情報
スロベニアのリンゴ生産地
東部の「ポドラヴィェ地方」、南部の「ポモージェ地方」、北部の「ゴーリシュカ・ブランス地方」などで多くのリンゴが生産されています。スロベニアは温暖な気候を有しており、リンゴの生産が盛んです。
スロベニアのリンゴの利用
隣国同様に収穫期にはマーケットで多くのリンゴが販売され、消費量も大きく増加します。加工品も多く、海外輸出もおこなっています。
まとめ
日本のリンゴ
日本は非常に多くのリンゴの品種改良をおこなっており、国内で様々なリンゴを食べる事ができます。しかし、消費量は世界平均を下回っており、
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
FAO, FAOSTAT. "Food Balance Sheets - Apples and products, Food supply quantity (kg/capita/yr)" (English) 1961-2021年. ©FAO 2024. 2023年1月18日閲覧。
FAOの利用規則はこちら (English) です。
サムネイル:Pixabay
ライセンスに関してはこちら (English) をご覧ください。